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平松会計検査院説明員 私
ども東北開発株式会社に
検査に参りましたのは、七月十四日から八月四日までの間でございまして、六、七名の者が参っております。それでその際に、
決算の点につきましても
指摘いたしたのでございますが、先ほどのこの
決算の
関係を発見しました動機につきましては、先ほ
どもお
読みいただいた
通りでございますが、なお、それを少し敷衍して申し上げますと、個々の収支というものは一応三月末ではっきりするわけでございますが、それを最終的な
決算に作り上げるまでには整理期間があるわけでございます。そこで、その整理期間中に、
会社といたしましては仮
決算というようなものを二、三回にわたって作りまして、そうして
最後の
決算に持っていくわけでございます。
そこで私
どもは、
秋田木材の
関係につきましては、最終的な
決算を見ますと、三月三十一日という日付になっておりましたが、前の
事業年度の
日本ゼオンの
関係もありますので、ほんとうに三月三十一日の日に
売買契約が成立したものであるかどうかという点を念を押しましたところが、そういう話であったのですけれ
ども、しかし、ただいま申しました仮
決算の段階の書類を見て参りますと、これは第一回目の仮
決算の書類がたしか五月の四日の日に作られておったと思います。その五月の四日の日の仮
決算の書類を見て参りますと、
秋田木材の
関係は、
秋田木材に十二万坪の
土地を売るというような数字が出ておるわけであります。そこで、三月末に
売買契約がそれほど具体的に、ほとんど確定に近いまでにいっておったという段階ならば、五月四日の仮
決算のときの書類に、十二万坪なんという数字は出てくるはずはないんじゃないか。実際に
決算の上で売ったことになっております坪数は十万坪でありますから、十万坪が三月末に確定的な段階であったならば、五月四日の仮
決算に十二万坪なんという数字が出てくるはずはないんじゃないかということでもって、一体実際
契約の成立したのはいつであるかということをお尋ねしまして、五月十日という日付におきまして初めて
売買契約は成立したんだということを確かめた次第でございます。