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1962-05-08 第40回国会 衆議院 議院運営委員会 第42号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十七年五月八日(火曜日)    午後零時十三分開議  出席委員    委員長 福田  一君    理事 佐々木秀世君 理事 鈴木 正吾君    理事 塚原 俊郎君 理事 久野 忠治君    理事 柳田 秀一君 理事 下平 正一君    理事 前田榮之助君       毛利 松平君    保岡 武久君       安宅 常彦君    兒玉 末男君       佐々木良作君  委員外出席者         議     長 清瀬 一郎君         副  議  長 原 健三郎君         事 務 総 長 山崎  高君     ————————————— 五月七日  一、国会法等改正に関する件  二、議長よりの諮問事項  三、その他議院運営委員会の所管に属する事項閉会審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  図書館運営小委員長報告  国立国会図書館職員定員規程の一部改正の件  国立国会図書館の最近の業務経過に関する件  閉会中の委員派遣に関する件  次回の委員会等の件      ————◇—————
  2. 福田一

    福田委員長 これより会議を開きます。  この際、図書館運営小委員長から報告のため発言を求められております。これを許します。鈴木正吾君。
  3. 鈴木正吾

    鈴木(正)委員 昨日の図書館運営小委員会において審議いたしました事項について、御報告申し上げます。  まず、国立国会図書館職員定員規程の一部改正の件についてでありますが、本規程改正要旨は、昭和三十七年度の国立国会図書館の予算により増員されます新規の職員二十人を国立国会図書館職員定員に加えますことによりまして、現在の定員七百六十八人を七百八十八人に改めようとするものであります。  小委員会といたしましては、審議の結果、その趣旨を妥当と認め、お手元配付印刷物にあります通り定員規程改正することを承認すべきものと決定いたした次第であります。  次に、国立国会図書館法第十一条の規定に基づいて最近の国立国会図書館業務経過について副館長から報告を聴取し、これを審査いたしました。副館長報告要旨は、お手元に印刷して配付いたしておりますので、簡単におもな点を御報告申し上げます。  まず、新庁舎建設についてでありますが、昭和三十六年七月にその第一期工事が竣工し、同年十一月一日に新庁舎開館披露式を挙行して、十一月二十一日から閲覧業務を再開いたしました。また、同年六月二十三日に、国立国会図書館建築委員会が開かれ、新庁舎建設経過報告及び勧告が決議され、これを両議院議長を経由して国会に提出したことであります。  第二点は、昭和三十六年十二月七日に第八問国立国会図書館連絡調整委員会が開かれ、国会並びに行政及び司法の各部門に対する国立国会図書館奉仕の改善について決議され、これが両議院議院運営委員会に提出されたことであります。  第三点は、国会に対する奉仕について、特に調査及び立法考査局における立法調査事務の体制を再編成し、また、新庁舎内に議員閲覧室、同研究室を設けて、国会奉仕態勢を強化したことであります。  第四点は、新庁舎における諸施設を整備して、閲覧、複写、貸し出し、レファレンス等図番館業務の充実に努めたこと等であります。  以上、御報告申し上げます。
  4. 福田一

    福田委員長 ただいまの図書館運営小委員長報告に対し、何か御発言はございませんか。——それでは、ただいま図番館運営小委員長から報告のありました国立国会図書館定員規程の一部改正の件は、これを承認するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 福田一

    福田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  また、国立国会図書館法第十一条の規定に基づく国立国会図書館業務経過報告を承認するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 福田一

    福田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  7. 福田一

    福田委員長 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてでありますが、閉会中の各委員会委員派遣基準につきましては、お手元配付印刷物通りといたしまして、各委員会から委員派遣承認申請が提出されて参りました場合には、右の基準の範囲内において、議長におきまして議院運営委員長と協議の上これを決定することに御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 福田一

    福田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
  9. 福田一

    福田委員長 何か御発言はございませんか。
  10. 前田榮之助

    前田(榮)委員 この際、本国会が終了いたしまして、われわれは、当委員会において国会正常化問題等について各党からもいろいろ案件も出まして、真剣にこれと取っ組んで検討を続けたわけであります。議長さんもこの点については非常に御心配になって、当委員会に対していろいろ御指示もあったわけであります。そこで私は、一昨日以来の国会終末において、今までの時間の励行等非常に改善されたことがあったにもかかわらず、特に遺憾に思う点は、当委員会が正式に決定し、各党全会一致をもって賛成された、いわゆる互助年金に関係する法案については、約束をされたことが守られてなかったという点であります。これは議長さんも特に聞いておいていただきたいのですが、このことは、それぞれの党において党の事情もあることでありますから、必ずしもここで決定した通りが百が百きちっと寸分たがわずにできなければならぬものだというように、しゃくし定木に私は考えておるものじゃございませんが、たまたまこの国会皆さんが非常に御心配になって、国会話し合いの場とし、正常な形にしようというので、このことは簡単なようで非常なむずかしい問題でありますけれども、しかしながら、従来の国会になかったほど本国会はある程度の成果をおさめてきておると私は思うのであります。にもかかわらず、当委員会で決定されたことが、最後のどたんばになってこれが実行されなかった。これは、ただ単にその法律案に不備があるとかということでなくて、私らの見るところによりますと、いろいろ党内事情もあったこととは思いますけれども、もし自由民主党の方で多数を持っておらなかったら、ああいうことはできなかったと思う。いわゆる多数の力というものが背景になり、多数の力というものが頭にこびりついておるために、ここできめて、ことに、自民党内の意見もある程度まで参酌しなければならぬというので、附帯決議に類するようなことまで考慮して、一つ申し合わせ案文まで作ってやったことなのでありまして、それが最後のどたんばになって、委員会が決定しようが何をしようが、そういうことはまかりならぬということになったならば、おそらく何をしたって私は国会正常化なんということはできるわけがないと思う。国会正常化なんということは、力が背景になって物事をやるということでは断じてできるものじゃない。やはりお互い信義を重んじ、お互い相手方の立場考え、そして全体において国民の幸福と国家の繁栄の方向政治運営せしめる、こういうことでなければならぬと思う。互助年金若年停止がどうとかこうとか、そんなことはただ形に現われただけであって、われわれは何もそういうことで申し上げるのでなくて、せっかく国会正常化のために、これはただ単に議運の者ばかりでなしに、国会議員全般が、できることならそういう方向に進んでくれればいいということを念願しておるものなのでありまして、その大事な問題の方向から見ますと、全く話にならぬ、まあ言語道断という言葉もありますが、それに類するような結果になっておることなんでありまして、議長さんがどんなに心配されても、こういう形では私はだめだと思う。そういうことで、私らは、昨日もせめてその党の責任者の方が、次の国会約束を守るから、きょうは時間もこんなだし、一、二の反対者やいろいろな人を説得するのにも容易ではないから、残念なことに議決はできないが、しかしわれわれは努力する、実現させる、こういうことの約束はできぬかとまで言ったのでありますけれども、それさえ峻拒されてしまった。こういうことでは、何と考えましても、いかなることを論議いたしましても、これは国会正常化に逆行をされることに私はなると思う。そういう点において、今後どうして下さいとか、ああして下さいとかいうことでなしに、このままでは、おそらく臨時国会が開かれても、この話し合いの場というものが再び持てるか持てぬかということさえわれわれは不安に感じるわけなんであります。この点については、もちろん誠意を持って跡始末をされることだと思いますけれども、まさかのときには、やはり社会党が何と言おうとも、おれは多数を持っておるのだ、そんなものを通さすか、こういうように力が頭にこびりついて、その力でどうでもできるのだという態度を出されるのじゃないか、こういう不安がわれわれには出てくるわけなのでありまして、その不安のある間は、お互い信義を重んじながら話し合いをするということはできなくなるということになろうと私は思うのであります。委員長佐々木理事は非常に御苦労された。その点については私らはよく了解もしまするし、その点について疑心暗鬼な点はございません。ございませんが、昨日の自民党態度——互助年金も今申し上げた通りでありますけれども、もちろん全般を通じての参議院衆議院における審議状態等についても考えなければならぬ点が多いと思うのでありますが、これらの問題を今後相談しながら国会正常化の線へ乗せて、そして漸次改善していくということに努力しなければならぬ状態なのにもかかわらず、それさえ、そういうことができるかということについて不安を持つことになるのでありまして、その点は私は特に議長さんに、そのようなことで議長さんがどんなに努力されても不可能な状態だと私は思うので、特にその点をよく聞き置いてもらいたい。  それから、委員長は非常に御苦労されて、これ以上委員長を私は苦しめるような結果になることをよういたしませんけれども、われわれとしてはそういう点で深い決意を持たなければならぬ、わが社会党においては全面的にそういう空気が支配的になりつつある点も申し上げておく次第であります。  それから、もう一点申し上げておきたいのですが、こういう状態でありますから、もし、やはり今国会のように、国会正常化へもう一度努力するというような状態になるといたしまするならば、当委員会ももっと本式にならなければならぬと思う。そういう点についてわが党で皆さんにはっきりさせておきたいことは、やはり従来衆議院における制度慣行というものの上に立って、民社党諸君オブザーバーのような形で理事会にも出ておられますが、これはやはり交渉団体が二十名なら二十名ということになっておれば、その点は制度通りに、慣行通りにきちっとやるべきであるということに党は決定を見ておりますから、この点もはっきりこの際申し上げておきたいと思います。以上。
  11. 下平正一

    下平委員 今、前田さんの言われたことで大半尽きていると思いますが、そういう点について、単に私どもが言い分を言うだけでは、ちょっと私たちとしては物足りないと思います。それで、私はこの際、委員長佐々木さんが努力されて、塚原先生鈴木先生、出先の第一線の皆さん方が苦労された点はよくわかりますけれども、しかし党の立場ということになりますと、これは個人努力とは別問題で、究明をしていかなければならぬと思います。そこで、今、前田さんの言われた点は、せんじ詰めれば国会運営——委員会各党一致できまった法案というものが本会議上程までいって、そこで一党の都合でこれが上程されずにとうとう廃案にされてしまうというようなことは、一体国会運営上どう判断をしたらいいのか。また、このことが将来どういう悪影響を及ぼすかというような点で、自由民主党見解もお伺いいたしたいし、それからこの際、僕は議長さんに一言見解をお伺いしておきたいと思うのです。正直に申し上げまして、国会正常化という問題については各党の案が出そろいましたけれども、およそ懸隔がありました。しかし、何かその中でも歩み寄って、この国会議長さんの念願とされる国会正常化が一歩でも前進すれば、という考え方から、わが党も党内にずいぶん異論もありましたけれども正常化建前から第二次案を出しました。国会法改正をするもの、申し合わせをするもの、そして私どもは、かりに党に多少不利であっても、この申し合わせば守って、この国会の昨日以前までの正常化に沿った運営をさらに助長さしていこうという建前をとってきたわけです。残念ながら、今、前田さんが言われたような運営の点で、私どもは実は自民党皆さん方に対して信頼を置けなくなったのです。  そこで私どもとしては、きょうはもう会期が終わりまして、長く議論をするつもりはありませんが、少なくとも、臨時国会の冒頭においては、こういった運営問題について、議長さんにも、あるいは与党さんにも明確にしていただかなければならぬと思うのです。そういう点で議長さんに一言お伺いしたいことは、委員会各党一致して上がりました法案が、きのうのようにとうとう本会議上程もされずに廃案になるというようなことは、一体議長さんの考えている国会正常化建前からどういうふうに議長さんは判断されておるか、議長さんの判断をこの際聞いておきたいと思います。
  12. 清瀬一郎

    清瀬議長 皆さんの格別の努力によりまして、今期国会は、いまだ理想的には参りませんけれども正常化方向に数歩進んだことは、これは事実で、世間も認めておるところであります。諸君の御労苦は感謝にたえません。  今御質問の具体的のことは皆さん御承知の通りでございまするが、今お示しの通り、戦後の国会運営委員会中心として、委員会において決定されたことは本会議に持ち出すのが常例でございます。きのうはまだやれば時間があったのだと思いまするのに、ついにそれに至らなかったことは、私も遺憾と思っております。今後こういうふうな変則運営がないように努めたいと私は念願しておるのであります。
  13. 福田一

    福田委員長 私から一言この際発言さしていただきたいと思います。  ただいま前田さん、それから下平さんから御発言がありましたことについては、委員会運営という立場から見ても、また今後そういうことが悪例になるではないかということから見ても、個人の問題を離れて、やはりこれはけじめをつけなければいかぬ、こういうお言葉は、私はその通り正しい御主張であると思う。その意味において、われわれは、ここに出ておる議運自民党委員としては、まことに遺憾である、まことに申しわけなかったと申し上げざるを得ません。そこで、それでは今後どういうふうにしたらいいか、またわれわれの考え方としてどうしたらいいかということになりますと、これは私個人意見を申し上げてまことに恐縮なんですが、国会正常化というものは、これはお互いお互い信頼し合うという立場でやっていかなければいかぬということはお説の通りでございます。しかし、相手にもしそういうようなあやまちがあったという場合に、そのあやまちを追及だけしていく形では、国会正常化はまだできないのじゃないか、国会正常化というものは、これはどういうことがあろうとも、国会がこの国の最高の機関として政治をやっていくのだというその立場に立っていく以上は、相手にどういう瑕瑾があった場合にも、それはただすことはただすけれども、しかし今後はそういうことはしてはいけないということをだんだん積み重ねていくことによって初めて国会正常化ができる、私はこれは長い生命を築いていくものだ、長い生命をわれわれがこれで作っていくより仕方がないと、こう考えるのです。でありますから、もうお説の点に対して私はお言葉を返すつもりはございません。まことに申しわけないということを申し上げますが、だからといって、国会運営自体あるいは今後の国会正常化というようなことについては、これはすでに、社会党のお方は今度は何も一つも間違いをせられなかったのだというプラスを得ておられる、そのプラスの上に立って、もう一そう国会正常化一つ努力を願う、私たちはこれはマイナスを取ったのだ、マイナスを取ったものは、これを深く反省して、今後そういうマイナスを取らないようにして、皆さんとともに国会正常化に進んでいく、こういうふうに一つぜひお願いをいたしたい、かように考える次第であります。とにかく、今回のことについては、私たちはまことに遺憾であったということを申し上げる次第であります。
  14. 安宅常彦

    安宅委員 どうしても納得できないのは、それは遺憾であるということ——これは委員長を責めるわけでもないのだけれども、そういうことでお互い信頼をし合うということが根本だと今申されておりますが、たとえば、きのうの社会党の国対の方に、この次の国会互助年金のような、そういう委員会で上がったものは何とかしますということで、江崎さんから話があって、それじゃいいと思っておったところが、この二、三日の経過を見ると、どうも信頼ができない。実際に確かめに行ったらだめなんですよ。ああいうやり方ペテンだと思うのです。一党の国会対策委員長が言うのですから、それはわかりましたと、一たんはそのときに言ったけれども考えてみたらおかしいから確かめに行ったら、みなうそだということがわかった。そこに委員長がおって、そんなことじゃ困るということを——あなたも努力されたことはわかるけれども、その間に議運委員会は、社会党のいないままどんどん進んでおる。それは、去年の六月八日、国会終末のときもえらくもめたが、あれと同じ変則な議運委員会が開かれておったということは、私はやはりここが重大だと思うのです。あなたがそばにおって、私らみなそこにおったときに、議運委員会が開かれておるとも何とも言わないでどんどん進んでおる。時間がなかったからそうやったんだといえばそれまでの話でありますが、継続審査にするものも何も相談なしにぽんぽんきめてしまうなんというやり方は、どうしてもおかしいと思うのですよ。そういうことは、幾ら委員長が陳謝されても——委員長は現にあの粋事長の部屋におったのです。私らは何も知らされないで、つんぼさじきに置かれておって、そして議運委員会が進んでおるというようなことは、どうしても納得できないことだし、しかも、委員会から上がってまごついた法案というものはこれだけじゃありません。商店街のときも一たんもたついております。こういうことは、委員会中心国会運営だということを議長みずから言っておられるのですが、そういうことが今国会に二回ある。最後に非常に変則的な議運の開き方をやった。こういうことで数歩国会正常化が進んだなどという意見は、私はどうしても承服できかねる。そんなことでは話にならぬと思うのですよ。ほんとうに最終的に有終の美を飾るのだったら、飾るような方法をやってもらわないと、どうしても納得できないし、将来にわたって信頼をするという格好はとれないのじゃないですか。私は若いから一本気かもしれないけれども、この次もまた遺憾でございます。その次またやって、また遺憾でございますと言われたら、これはとてもたまらぬ。それで、そういうときに、最終的には前田さんの発言とも関連をするのですが、やはり話し合いの中で国会運営正常化をやろうということを掲げたこの議運委員会そのもので、話し合いができないまま委員会が開かれて、そして民社党さんも含めてどんどん進んでおるなどということは、とても納得できない。議運の構成なり、そういうものについて前田さんは発言されておりましたが、これはやはり議運の構成も、オブザーバーの問題も全部含めてでありますが、そういうことについて再検討しなければ、わが党としてはとても承服できないというところまできておるので、これだけはっきり申し上げておきたいのです。
  15. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 前段の前田さん、下平さんの発言につきましては、委員長から申し上げた通り、私は何の弁解する言葉も見出せません。心から私は陳謝いたしまして、今後ほんとう信頼を一そう深めるように一生懸命努力したいということだけを申し上げまして、お許しを願いたいと存じます。  ただ、あとの安宅さんのお言葉でございますが、私たちはきのうの議運委員会は決して勝手に開く考えもございませんでしたし、皆さん方出席のないところでやってしまおうというような考えもございませんでしたし、皆さん方が重要な問題でわが党の幹部と会談なさっておることも承知しております。それに委員長出席されておるのでありますから、その話ができるだけ円満に話し合いがつくことを期待してお待ち申し上げておったのですが、ちょうど十一時十分前ごろになりまして、このまま経過したのではもう時間切れになるということで、その話の結論を急いでもらいたいと思いまして、再三再四その場所に私らの方の議員の方あるいは事務局の方からも連絡に参りまして、委員会を開きたいのですが、ということで、こちらから委員会開会考え方を申し上げたことは事実でございまして、また党の方にも何人となく連絡しておりますうちに、すでに十一時豊十分を過ぎました。それで、事務局の話を聞きますと、今すぐ開いても、法案継続審議の問題あるいは閉会審査問題等はどうしても三十分程度の時間がかかるという判断でございましたので、やむを得ず、委員長もおりませんが、便宜上そこにおりました理事の方々と相談いたしまして、はなはだ僭越でございましたが、理事会を開きまして、いつでも本会議を開く態勢だけは整えておかなくちゃならぬということで、決して悪意はございません。そうすることが、国会最後の日の締めくくりをするための最善の方法だと考えました。だから、決して野党を無視したことでもございません。そのことがほんとうにけしからぬことであったというならば、ここで私は陳謝いたします。しかし、とった行動は決して野党をないがしろにして、反対党出席を拒否するようなことをやったのではないということだけは一つ御了解願いたいと思います。
  16. 下平正一

    下平委員 たまたまその問題が出ましたので、私は、きょうはその問題をそう深く議論するつもりはなかったのですが、僕は、きのうの議運委員会運営は、これはまた重大な正常化に反する不信行為をやっておると思います。それは今まで、正常化の中でも、委員長権限について、理事権限については議論されておりますが、委員長が不在ならいざ知らず、委員長は現に院内におるわけです。しかも、委員長は僕の前で、委員会は、すぐ行くから、待てと言って打ち合わせをしておるわけです。そういう状態の中で、いかに与党理事であろうとも、勝手に理事会をやって、議事を進めるということは——気持はわかりますよ。気持はわかるのです。三十分までに開かなければいかぬという気持はわかりますけれども、僕らは委員長と、必ず継続審査のやつはやります。出席もしますと、こう約束をしながらやっていたのです。これは気持は、佐々木さん、よくわかりますけれども理事委員長権限を代行できるなんということは、これは今の状態の中で、正常化に反しますよ。あなた方は、与党理事だから、鈴木さん、佐々木さん、塚原さんと、みな気が合っているからいいけれども、これを反対党理事がやったらどうなります。完全な委員長権限越権行為じゃないですか。
  17. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 それは、連絡はしました。
  18. 下平正一

    下平委員 いや、委員長連絡しても……。
  19. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 委員長が来るまで待っておりました。私は開いておりません。待機をしておりました。
  20. 福田一

    福田委員長 理事会はいいだろう。
  21. 下平正一

    下平委員 理事会だっていけませんよ。
  22. 安宅常彦

    安宅委員 そんなばかな話はない。
  23. 下平正一

    下平委員 理事会だって何だって……。懇談会ならかまわぬと思いますけれども、しかし、それだったら、理事会を開くなら、私たち理事が三人おりますから……。
  24. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 しかし、下平さん、実際それをやらなかったら、間に合いません。
  25. 下平正一

    下平委員 それはあなた方の考えで、委員長と僕はあそこで打ち合わせをして、もう間に合わないから、この会談を打ち切ります。直ちに議運委員会を開いて継続審査案件をやりましょうと言って出てきた。これは事務総長もそうだよ。事務総長、僕は言いますけれども、事務総長も、ただ傍観者の立場におってはいかぬですよ。少なくともあの状態の中で、理事会を、あの格好で佐々木さんがやるなら、野党理事になぜ言わぬですか。
  26. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 何回となく行きました。
  27. 安宅常彦

    安宅委員 来ない。
  28. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 それは行きました。行った先の状況は知りません。
  29. 下平正一

    下平委員 行った先の事務局の人が——委員長理事が話をしておることは承知しておる、一人来て、理事会をやりますからと、なぜ通告しないのですか。
  30. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 僕は何人もやりましたがね。
  31. 下平正一

    下平委員 それは佐々木さん、僕ら気持はよくわかるけれども与党理事だけで理事会をやるなんということはいかぬですよ。
  32. 前田榮之助

    前田(榮)委員 事務局の人も事務総長も、よく聞いておきなさいよ。事務局の人間が、理事会を開きますから来て下さい——委員長がここにおって、委員長に、早く開きなさいと言ってあなたたち委員長を督促するなら、それは勝手ですよ。それは当然のことだと思う。それを私ら理事——委員長がおるのに、委員長が開こうということを私らに言わぬのに、事務局の人間——事務局の人間は、自民党事務局員であっては何にもなりはせぬ。大体不都合ですよ。
  33. 下平正一

    下平委員 少なくとも、社会党審議を拒否するとかなんとかいうなら別ですよ、これだけは審議をして、上げようと委員長理事がやっている中で、幾ら与党理事だからといって……。
  34. 前田榮之助

    前田(榮)委員 ゆうべは三分で済んでおります。まだ八分余分が残っておる。
  35. 福田一

    福田委員長 その事情は、私が一番タッチしていたから、私からちょっと……。
  36. 塚原俊郎

    塚原委員 委員長のところまでこっちから委員が三人も連絡に行ったんだが、伝えられないのですよ。人がきで入れなかったということも事実です。
  37. 下平正一

    下平委員 そんなことはありませんよ。
  38. 塚原俊郎

    塚原委員 それは名前を申し上げてもけっこうです。
  39. 下平正一

    下平委員 そんな状態では絶対ありませんよ。
  40. 福田一

    福田委員長 ちょっと待って下さい。私にも一言発言さして下さい。あのときのそれは、安宅さんの最後の点について申し上げることにもなるのだけれども、同時に、きのうの委員会運営の問題についても申し上げることになるわけですが、私はこういうふうに実は考えておるわけです。きのうの事態は、一種の緊急状態といいますかね、議運としては一種の緊急状態みたいなもので、例としてそういうことを言うのはあれだけれども、人を救うためには何ともしようがないから、車の運転をしているのだけれども、車の運転はとめておいてでも、自分が川へ飛び込んで人を救ってきたというような、いわばそういう悪意がなかったということだけはわかっていただきたい。
  41. 下平正一

    下平委員 それは了解する。
  42. 福田一

    福田委員長 そこで、なぜ、こっちでそういうことを一番心配されたかというと、この前の政防法の幕切れのときに、実はあのときには、閉会審査の問題も何もきめないで、何だかわけがわからなくやってしまった。そういたしますと、国会閉会中の機能というものは停止されるということになる。それは、私は、問題はいろいろな問題はあったとしても、そういうことを起こすことは、国民に対しても大問題だと思うのです。そこで、党のやり方が悪かったとか、委員長がどうしたとか、あるいは理事が悪かったとかなんとかいうことの責任問題もありますけれども、その前に、どうしてもやはり閉会中でもちゃんと議会の機能が運営されるようにしたい、こういう善意のために、時間切れになっては、それはできませんから、その善意の気持でやったわけです。  そこで、実は私は申し上げますが、私のところには、委員会を開きたいから早く帰ってくれという通知は一ぺんありました。けれども、私はあたな方と話をしておるから、できないから一応かわってやるがどうか、それは私はやって下さいと実は言ったのです。委員会じゃありませんよ、理事会だけ。委員会は認めませんよ。委員会は困ります。理事会では下話をしておいてくれ、こういうことだけは言いました。そこで、あのような幕切れになったわけです。うちの国対委員長の部屋で……。それで皆さんは向こうの方にお帰りになる、私はこっちへ帰ってくるということになる。私は皆さんが当然こっちにおいでになるものだと思ったので、お待ちするのがほんとうかもしれぬけれども、何しろもう時間がないということですから、私は、あなた方が来るとか来ないとか——あなたがここに入ってこられたときに、われわれが入ると言っているのに、なぜ勝手にやっているかと言われたけれども、そんなことには一言も触れないで、私は一応やっていた。そういうことで了解を求めた。そういう事態であったのです。
  43. 下平正一

    下平委員 事情はよくわかります。
  44. 福田一

    福田委員長 そこで、安宅先生の言われた、勝手にやるというような気持でやったわけじゃないので、そこのところだけは御了解を願いたい。
  45. 安宅常彦

    安宅委員 いや、納得できない。
  46. 福田一

    福田委員長 一つ御了解を願いたい。
  47. 下平正一

    下平委員 それは了解いたしますが、ただ委員長佐々木さん、与党の方々に聞いてもらいたいが、私はそういう運営をする際に、かりにこれができるかできないかは別として、与野党で共同の責任を持っている委員長の分配をされた場合に、野党委員長がそんなことをしたら、すぐ不信任ですよ。
  48. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 それは下平さん、そう言うけれども委員長の了解を得て連絡は出したのです。
  49. 下平正一

    下平委員 自分らは多数を持っている、民社が参加すれば、何も社会党なんか参加しなくても、やってしまおう……。
  50. 鈴木正吾

    鈴木(正)委員 そんな気持でやったのではありませんよ、きのうの場合は……。
  51. 下平正一

    下平委員 しかし鈴木先生、それは現に、最後の幕切れに、参加しますと、委員長に言いました。すぐ議運理事会に参加しますと……。
  52. 福田一

    福田委員長 そう言われました。それは聞いております。
  53. 下平正一

    下平委員 三十分だから、もうこんな国対の会談はやめます。時間が間に合わぬから、と言った。がしかし、そのとき、私は春日君とけんかしたわけです。
  54. 福田一

    福田委員長 下中君を呼んでこようと思ったけれども、春日君とやっているから、時間が間に合わなかった。
  55. 下平正一

    下平委員 一社会党なんかどっちでも、民社党と自由党でやればいいのだ、春日君がこういう言い方をしている。それには、自民党の連中もわあっと、こうなんだ。  そこで、僕はこの問題はこれ以上言いませんけれども、いかに与党委員長であろうと、理事であろうとも、安易な気持運営をすれば、善意で出ていましても、委員長権限を……。
  56. 塚原俊郎

    塚原委員 これは時間というものに制約された独断専行みたいなものですが、独断専行の過程においても、現に委員長佐々木君は連絡をとっていますので、委員会は完全に待っておりましたし、あなた方のお入りになるのがおそかったから、それで問題があったというので……。
  57. 下平正一

    下平委員 そうだったら、なぜ野党理事にも連絡をしないのか。委員長、この問題はこれでおしまいにしますが、臨時国会の冒頭に、私はあらためて議論をします。
  58. 毛利松平

    ○毛利委員 私の方から、あな方の方に三度も四度も連絡に行っておる。
  59. 前田榮之助

    前田(榮)委員 そういうことをあなたが言うから、僕らはもう一度言いたくなる。
  60. 安宅常彦

    安宅委員 開き方の問題ではなくて、たった一言もう一回言っておくが、相互信頼が根本だという国会正常化の場合に——あなたの方の国対委員長にうちの国対委員長から、それはこの次必ずやりますかと言ったら、よろしいという態度に一たんなった。ところが確かめてみようと念のためにいったら、それはうそっぱちだということがわかったから、ああいうことになったのです。だから、相互信頼なんというものは、はなはだ申しわけないけれども、今の自由民主党の場合にはうっかりできないという気持が私らは先に立って、ただいまの議運運営だって、われわれのところはどうしたのだという理屈になってくるのですから、根本を私は言っているのです。いいですか、佐々木さん。あなたを責めようとは少しも考えていないのです。しかし、そういうやり方というものは根本的に改めてもらわぬと、公党の約束ですよ。幹事長も一回はいいと言ったでしょう。そうしたらまた今度ひっぱられていって、だめだ。また、いいと言ったら、またひっぱられていって、だめだ。そういうようなことでは、相互信頼ができないじゃないかということを私は言いたいのです。それは下平さんもおっしゃるように、この次の国会の冒頭で議論することだと思いますから、やめますけれども、そういうととはいかぬということだけははっきり言っておきたいと思うのです。議長さん、よく聞いておいて下さいよ。
  61. 佐々木良作

    佐々木(良)委員 今のこれまでの議論の中で、民社の存在の問題がだいぶ出たようでありまして、御心配かけて恐縮でありますけれども、今度の国会でも、前国会でも、国会正常化の問題について、また行動について、わが党は身をもって正常化の行動をしておるつもりであります。わが党の行動が正常化に反するというならば、御批判を承りたい。身をもって正常化の行動をやっておる。そして自民党社会党と裏でどんなけんかをしたか知らないけれども理事会が招集されるなら出てくるのも、委員会が招集されるなら出てくるのも、当然の委員としての義務であります。出てきて見たところが、何だかややっこしいらしい。時間がないから、開くか開かぬかはっきりしてくれと言うことは、党の代表というよりも、議院運営委員としての任務だと思います。従いまして、こういう問題が起これば、起こった際にいつでも弱い者いじめみたいな格好で、われわれのところにずいぶんおしかりを受けること、これは小党でありますから承りましょう。承りましょうけれども、わが党の行動が悪いということはどこにもないのじゃないかな。
  62. 下平正一

    下平委員 だれもそんなことは言っていないじゃないか。
  63. 佐々木良作

    佐々木(良)委員 構成の問題にしても、わが党が出たことが悪いということは何もないと僕は思う。そして、正常化ということは必ずしも形式的に運営するということではないと思うのです。正常化というものは、あくまでも話し合いによってやろうということなんです。法律通りに、形式通りにやろうということならば、汽車だってとまろうほどの合法闘争というものさえあると思うのです。議会というものが本格的に話し合いでやろうということであるならば、こういう事ごとに民社が民社がと、民社の地位を言われるのは、僕はあまりに弱い者いじめじゃないかと思うのです。
  64. 下平正一

    下平委員 だれもそんなことは言っていない。
  65. 佐々木良作

    佐々木(良)委員 一口言っておかぬと……。御反省を願いたい。
  66. 前田榮之助

    前田(榮)委員 僕は、民社の君らが個々に意識的にそう曲ったことをしたと、そんなことを言っているのじゃない。結果がそうなっているということを言っているのです。昨日でも、民社が、出しゃばってやったか出しゃばらずにやったか知らぬけれども、いなかったらどうなりますか、そのくらいのことはわかるでしょう。社会党はいなくても、ああいうように理事会を開かれたり、委員会も完全に開いたか開かぬか知らぬが、まあ開く形にさせられた。われわれは委員会もやろう、今晩じゅうにどうしても片をつけるのだ、こういうことを口をすっぱくたびたび言っている問題が、実に国会正常化に反するような形に運営されてきているのだ。これはこのたびの問題だけじゃない、たくさんあるのですよ。だから、君ら個人々々がどうだこうだというのではない。結果がそうなる。それはやはり制度の上で、そういう交渉団体規定等の線に乗っている党なら、それはどんなに悪かろうが、それなら文句を言う筋合いでもない。それはことにきょう話が出たけれども、きょうの問題から出ているのじゃないのですよ。あなたの耳には入らぬか知らぬけれども、この問題は今国会の初め、それから前の国会の終りにも柳田誰から書当強い意見が出ているのですよ。だから、この国会に出たというようにあなたらが考えられるのは、ちょっとタイミングが悪かった。
  67. 下平正一

    下平委員 きのうの理事会で、社会党が来ないがおかしいじゃないかと、民社としては、社会党も参加させるようにしたらどうだということを一言言っておいてくれれば、私は何も言わない。
  68. 佐々木良作

    佐々木(良)委員 冗談じゃない。あの理事会の開かれているときに、君らを呼びに行ったら、いない。そうして事務局に行ったら、みんないないという。どこに行ったと聞いたら、そっちで何かやっているという。それでそっちへすっ飛んで行った。それからこっちへ来たんだ。
  69. 福田一

    福田委員長 まあこの程度で……。     —————————————
  70. 福田一

    福田委員長 次に、次回の委員会は、六月一日金曜日午前十一時理事会を開き、理事会終了後委員会を開きます。  本日は、これにて散会いたします。    午後一時五分散会