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1962-02-02 第40回国会 衆議院 議院運営委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十七年二月二日(金曜日)     午後零時三十五分開議  出席委員    委員長 福田  一君    理事 佐々木秀世君 理事 鈴木 正吾君    理事 久野 忠治君 理事 周東 英雄君    理事 柳田 秀一君 理事 前田榮之助君       飯塚 定輔君    宇野 宗佑君       齋藤 邦吉君    田邊 國男君       保岡 武久君    井堀 繁男君  出席政府委員         内閣官房長官 服部 安司君  委員外出席者         議     長 清瀬 一郎君         副  議  長 原 健三郎君         事 務 総 長 山崎  高君     ————————————— 二月二日  委員佐々木良作辞任につき、その補欠として  井堀繁男君が議長の指名で委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  臨時行政調査会委員任命につき同意を求めるの  件  本日の本会議議事等に関する件      ————◇—————
  2. 福田一

    福田委員長 これより会議を開きます。  本日の本会議におきまして、故安井誠一郎君及び故大矢省三君に対し贈呈した弔詞につきまして議長から御報告があり、次いで弔詞を朗読されますが、その際は、前例により議員の方及び議場におられる方は御起立を願うことになっておりますから、御了承を願います。     —————————————
  3. 福田一

    福田委員長 次に、両君に対する追悼演説がございますが、大矢君に対する追悼演説者は、先日の委員会で一応自由民主党の高碕達之助君に内定いたしておりましたが、同君の御都合が悪く、自由民主党中山マサ君にお願いすることにいたしましたので、御了承を願います。     —————————————
  4. 福田一

    福田委員長 次に、臨時行政調査会委員任命につき同意を求めるの件についてでありますが、同調査会委員に、安西正夫君、今井一男君、太田薫君、佐藤喜一郎君、高橋雄豺君花井忠君及び蝋山正道君を任命するについて、内閣から本院の同意を求めて参っております。  本件については質疑の申し出がありますから、これを許します。柳田君。
  5. 柳田秀一

    柳田委員 これは、この臨時行政調査会委員に関してのみ言うことでなしに、こういう調査会審議会協議会、名前はどうあろうとも、各省庁あるいは内閣諮問機関的機関設置に対して絶えず言う問題ですが、二点あると思うのです。  一つは、この内閣もしくは各省庁に設けられる諮問機関的の存在は、極力これを圧縮して、国家行政組織法に混乱を起こさざるようにすることが第一点で、内閣はいつもこの問題を取り上げるのです。鳩山内閣以来数回取り上げて、その当初においては多少整理され、効果があったやに見えるのですが、いつの間にかまたぞろふえるということになりますと、この行政組織法自体が非常に権威のないものになってくる。そうしてまた、ある場合には内閣、各省庁はこれを非常な隠れみのにして、さも民主的な過程を経たかのごとくこれをもって宣伝するというきらいがなきにしもあらずで、そういう諮問的な機関は、本来設けないのが一番いいと思う。ただし、この臨時行政調査会は、法第二条にもあるように、行政の実態に全般的な検討を加えて、そうして行政制度全般基本的事項審議するというのですから、むしろこういう審議会だけは、それじゃ例外的にでも設けて、そうして現在あるような各種審議会調査会、それから協議会等は、極力これを一つ圧縮してゼロに持っていくということを期待して、そういう意味において、私はこの法律は通っておると思うのです。そういうふうに理解しておきたいのですが、そういう意味において、政府の御意思を第一点は承りたい。  それから第二点は、委員でありますが、委員も、この臨時行政調査会に関係して言うのじゃありませんが、従来からこういう委員に対しては、こういうきらいがあると思うのです。この議院運営委員会でしょっちゅう問題になって、議院運営委員会意思としても、これは政府に伝えてあるはずですが、とかく同一人が各種委員を兼任する場合が多い。そのために、その委員が真に熱心に、また良心的にその委員会出席されたならば、それは寧日これ足らぬくらいの委員を兼務されておる。またその委員出席状況を見ると、その割に出席状況はいい。これはどういうことかというと、おそらく委員会が始まると、まず出席しておって、ものの十分もたたぬうちに退席される。要するに、出席だけはせられるが、実質的な審議にはほとんど参画されない。こういうことはどうなるかというと、こういう委員会には、たいてい下に幹事会というものが設けられる。その幹事会内閣なりあるいは各省庁のお役人が参画される。そうして幹事会原案に多少委員意見を言った程度で通してしまう。結局、官僚自分の作った原案に、さも民主的な運営をされたかのごとき化粧をするにすぎぬという形になるわけです。それでは私は意味がないと思う。従って、こういう委員には兼職をほとんど認めないという基本的な方針は、この議院運営委員会できまっておるわけです。  また、今度はその委員兼職の数の問題だけでなしに、人選の内容に入ってくると、やはり東京中央官庁があると、どうしても東京におる者から委員を選ぶ。そうすると、学識経験者といい、あるいはかつての官僚の古手といい、あるいは財界といい、あるいは労働界その他の各界にしても、ほとんど同じような人にとかく集中する。これは、まだ内閣保守党から社会党に、社会党から保守党にかわるような場合には、多少委員の顔ぶれも私は変わってくると思うのですが、十年この方、保守党がずっと政権をとっておられると、ねらわれるところの委員というものは、ほとんどきまっているのですから、悪い言葉でいえば、いわゆる委員会屋というのが出てくるのです。これでは実際にその委員をやられても、申しわけ的に——真に実質的に官僚の作ったものにメスを入れて、大所高所から、この委員会の目的であるところの結果を出すことはできないと思う。そういう意味で、極力いわゆる委員会屋を避けて、兼職はなるたけ少なくするということに、この委員会意思も決定しておるわけです。  そこで、この臨時行政調査会委員を見て参りますと、個人のことは言いませんが、中には十幾つ委員会を兼務された方もあるわけです。これでは私はとても能率も上がらないし、実効も上がらないと思う。御本人その方は優秀な方だと思う。また優秀な方だから、そういうふうに各種委員がその方に集約されると思うのですが、しかし、それにしても、人間の能力には限りがありますから、こういうような十幾つ兼職されるような方をわざわざ選んでくるということは、私はこれは問題があると思う。しかし、この委員会は非常に重要な調査会ですから、そこで、それならば従来こういう兼職された方が受け持っておられる部面は一つ御遠慮願う、そうしてほんとうに重要なこの調査会に、自分の御職業の余暇には、やはり全身全霊を打ち込んでいただくというふうにしなければ、私は意味がないと思う。従って、そういう点に対して内閣はどうお考えになっておるか。  それから第三点は、数回この議院運営委員会で確認されておるが、出てくるところを見ると、どうしても兼職された方にやはり片寄ってくるということですから、今後、こういう法律に基づくと基づかざるとにかかわらず、あるいは国会同意を得ると得ないにかかわらず、このような委員に対しては、絶えず兼職有無、そういうことも一つ十分考慮に入れられて、単に各省庁内閣都合のよいような御都合人事に陥らぬような御決意がありますかどうか、こういう点を承っておきたい。
  6. 服部安司

    服部政府委員 ただいま柳田理事から三点の御指摘がございましたので、お答えを申し上げたいと存じます。  まず第一点の、各省庁及び内閣に置く調査会審議会協議会があまりにも多過ぎるではないかという御指摘でありますが、私も端的に申し上げまして同感でございますので、極力関係方面とも緊密な連携をとって、減らすように努力をして参っておる次第でございます。今後も十分御指摘の点に留意いたしまして、御意見に沿うように懸命の努力を払いたいと考えておる次第でございます。  第二点の、新しく選ばれる委員兼職の問題でございますが、これも御指摘通りに、常識的に判断いたしまして、一人の者が十前後の委員を兼務することは、むしろ時間的にも体力的にも職務遂行に支障があるという点は、すなおに受け取りたいと考えております。そこで、こういう状態では職務を完全に遂行できるかどうかという問題でありますが、これもその通りでございまして、私たちは今日まで、こういった兼職の多い委員はなるべく——なるべくではなく、絶対推薦せないようにということは、事務次官会議並びに各省庁人事課長を集めて、強く注意を促して参った次第でございます。これも今後は一つ意に沿うように努力を続けていく強い決意を固めておる次第でございます。  それから第三点は、人選にあたっては兼職有無十分考慮に入れよという点でございます。本日お願い申し上げておりますこの臨時行政調査会委員の選任にあたっても、確かに私は私の責任において、不手ぎわはすなおに認めたいと存じます。そこで御指摘がございましたので、この調査会重要性にかんがみて、大いに活躍してもらうために、本人に、おそまきではございましたが、今朝申し入れをいたしまして、自発的に他の委員辞任をしていただいて、先ほどお話があった通りに、この調査会重要性を認める、従って、この重要な行政を改善し、行政の国民に対する奉仕の向上をはかるための調査会だから、選ばれた委員が真剣に職務に取っ組めるような状態に置けというお言葉を十分尊重いたしまして、残りの委員もなるべく近い将来に自発的にやめていただくとともに、私が担当いたしておりますので、推薦があっても、これを極力抑えるようにしたいと考えておりますので、よろしく御了承を賜わりたいと存ずる次第でございます。  以上、はなはだ簡単でございますが、お答えいたします。
  7. 柳田秀一

    柳田委員 次はもう一つ、この委員会でとかく問題になったこういう委員に対する手当というのですか、給与というのですか、これが非常にまちまちで、先般も表を出していただきましたが、いずれもアンバランスで、中には、まことにこれはお気の毒で、車代にもならぬのもあるし、中にはどうかと思われる高額のもある。概して、これでは委員になっていただく方にお気の毒だというふうなのが多かったと思う。しかも、これは各省庁あるいは内閣等にそういう審議会が設けられて、各省庁予算の中でやりくりされるものですから、実に統一も何もない。しかし、自分の本職のほかに、委員としてこういうふうにこられるならば、少なくともある一定の基準を設けるべきだということは、この委員会意思として内閣に伝えてあったのです。今回は、ここに「参考」に会長と委員の日額が書いてありますが、これを問題にするのじゃなしに、他の委員会との振り合いで、どの委員会も大体これくらいの回顧に、今回の予算折衝でそういうふうになっておるのかどうか。この従来からの懸案は、ことにこの委員会としてもこういう点は意思表示をしてあるわけですが、それが依然として前のままになっておるのかどうか、その辺のところを一つ・・。
  8. 服部安司

    服部政府委員 各種委員会審議会委員給与の点でございまするが、実は前回か前々回の国会でも柳田理事から御指摘がございましたので、極力これを統一するように私から強く申し入れをいたしまして、はなはだ不手ぎわで今度の予算には間に合わなかったのでございまするが、しかしこれはやはり基準を設けねばならないという意見には一致いたしておりますので、近くこの問題の解決をはかりたい、かように考えておる次第でございます。どうぞよろしく。
  9. 柳田秀一

    柳田委員 それでは重ねて要望しておきますが、近く各種委員会の口当一覧表をもう一度出していただいて、これをどういうふうに改めようとされるか、その御意思、御内意を聞きたいと思います。それに対して、大蔵省予算折衝ではどういう態度でいっておるのか、三十七年度予算の中からこれが現実にやれるのかどうか、実施時期はいつごろになるのか、それも今予算審議にかかっています。だから、この予算案が通る前に、本年度予算からそれが実行できるのかどうか。依然として今のままになっておるということになれば、これは私は問題だと思う。こういう点は、大蔵省事務官僚予算の査定をやるような範疇じゃないと思う。そして、しかも各省庁でアンバランスがあったものを、大蔵省事務官僚が、この委員会はこれでよろしい、この委員会はもう少し上げましょうというようなことは、大蔵省事務官僚の扱うべき範疇じゃないと思う。従って、この点も内閣として統一ある御見解を出していただきたい。
  10. 服部安司

    服部政府委員 最も近い委員会に整備いたしまして提出し、いろいろ御意見を賜わりたいと考えております。
  11. 福田一

    福田委員長 それでは、私委員長からも、この際一言要望を申し上げておきたいと思います。それは、ただいま柳田先生から、審議会あるいは調査会の数とか、あるいは一人の人がたくさん兼職しておる問題とか、あるいは今後の、いわゆるこういう調査会等人選等につきまして、兼職の問題を十分考えろというような問題について質問がございました。これに対し、政府側服部長官から、問題の所在を明確にして答弁がありましたので、これ以上つけ加える必要はないかもしれないのですが、しかし、実は委員会自体としても、この意見委員会全部の総意なんです。柳田先生だけ、あるいは社会党、民社党の皆さん意見というわけじゃなくて、与党も含めて、委員会としてはかくあるべきものだという意見を持っておりますので、この点を一つ十分認識していただいて、今後そのように運用するように政府に特に申し入れをいたしたいと思います。  なお、この手当統一の問題につきましては、これはあとで次の委員会、あるいは近い委員会政府側から案を出されるということでありますから、そのときに十分に審議をさしてもらうことにいたしたいと思います。  以上、私は委員長として希望を申し上げておきますが、そこで、この問題につきまして皆さんに賛否をきめていただかなければなりませんが、政府側においても、委員皆さんの意のあるところを十分に了とし、また理解して、これに善処する約束をいたしておることでもございますので、この案件につきましては、これに同意を与えることとし、本日の本会議において議題とするに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 福田一

    福田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————
  13. 福田一

    福田委員長 次に、本日の本会議議事の順序について、事務総長の説明を求めます。
  14. 山崎高

    山崎事務総長 まず第一に、先般の議運で御決定願いました和田博雄さんの請暇がございます。二月四日から二月二十三日まででございます。次に、ただいま御決定願いました臨時行政調査会委員任命同意につきましてお諮りをいたします。次に、故安井先生、故大矢先生に対しまする弔詞報告がございまして、追悼演説が、故安井先生につきましては原彪さんから、故大矢先生につきましては中山さんから演説がございます。次に日程に入りまして、日程第一は、大蔵委員長報告でございまして、全会一致でございます。次に日程の二、三、四、五は、災害特別委員会理事の古川さんが御報告になります。共産党が反対でございますので、共産党出席のときは起立採決でお願いいたします。
  15. 福田一

    福田委員長 それでは、本会議は午後一時五十分予鈴、午後二時から開会することといたします。     —————————————
  16. 福田一

    福田委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、来たる二月六日火曜日、午後二時から開会することといたします。  また、次回の委員会は五日、月曜日、午前十一時理事会を開き、理事会散会後に委員会を開会することといたします。  本日は、これにて散会いたします。    午後零時五十六分散会      ————◇—————