○加賀山之雄君 そういうふうに伺いますと大体わかりますが、住民が強制的に立ち退かされたという
お話でございますが、まさにそのとおり、各地におりますが、一番多いのは北海道に住んでおられる、とするならば、北海道を対象にしたそういう措置が当然とられるべきではなかろうかというふうにも
考えるのであります。これはあるいは法制的に間違っているかもしれませんが、当然お
考えになっていい筋であり、またお
考えにならなければならない筋のものではないかということでお伺いしたわけであります。
時間がどんどんたちますので、北方領土以外の問題につきましては、私は割愛しなければならないのでありますが、ともかく
総理並びに外務大臣が国論をまず統一してと言われるのは、さもありなんことでありまして、これは当然のことであります。これだけのむずかしい問題が国内でがやがやしておって異説をなす者があっては、実現するはずがない、まず国論をしっかり統一していくということが必要でございますが、それについて三党のトップ・レベルの懇談をされるというような
お話も伝えられておる。私は、事が迫ってきて三党首が集まられるのでなくて、事、外交に関しましては、平常から必ずその政党の首脳が集まられて、隔意なくこの国際情勢の判断を遂げられて、そして
意見の一致をはかっておかれる、そうして初めて外交の一元化が可能であるというように
考える次第でございまして、この点は、特に国民のために
与党野党の別なく、かような見地で外交をお進め願いたい、私はこれを強くお願いを申し上げる次第でございます。
次に、
総理、大蔵、運輸等の各大臣にお伺いをいたします。
運輸、交通と申しますものは、
経済、
産業の発展の基礎であるのでございまして、私は、この最近の
経済伸長、いわゆる
成長の様相を見ましても、これに先行していくものでなければならない。そういう条件を持たないと
経済成長を阻害することになると、私は前からかように信じておるのでございまして、これにつきましては、
総理大臣はもちろん各大臣も御異論がないと思うのでございます。この運輸交通、たとえば海運にいたしましても、陸運にいたしましても、これはなかなか簡単に手直しができないということでございます。この間の公定歩合の問題にいたしましても、これも容易ならぬことではございますけれども、これは
調整のためにそういうことができる。ところが、運輸交通の問題に至りましては、足りなくなった、そこでこれを急にふやそうといたしましても、あめちょこ細工のように急に
伸びるものではない。したがいまして、
経済の
成長をはかるには、それに先行する条件として、運輸交通を整えていかなければならない。海運、
鉄道、道路、すべてそうでございましょう。ところが、従来、ともいたしますと、これは私、ひがみかもしれませんが、これが主役といえなかったのじゃないか。例を申し上げますと、たとえばこれは旅客交通の面でございますが。勝手に――勝手にといっちゃたいへん語弊がございますが、団地がどんどんふえる、それ通勤だと、こうなって参る。
工場立地、
工場の問題にいたしましてもそうでございます。いわゆる景気が上昇して参りますと、各所に隘路ができて貨物が運べなくなる。非常な陳情をわれわれは受けるわけです。このことについて、運輸大臣が最も御
心配でございましょうが、これは私の
考えをもってすれば、一運輸大臣ではなかなか解決をいたしません。そこで私は閣内の有力な見解としてこれを取り上げられて、運輸交通というものは少なくともおくれないように、現在おくれております。できるならば、この
経済成長に先行するくらいの心組みをもって予算を組まれ、
施策を講ぜられることが私は必要であると思うのでございますが、
総理の御見解を承っておきたいと思います。