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伊藤顕道君 その誤投事件があったので、こういうことについては十分注意を喚起しておる、そういうお答えのようですが、これはそんなことではもうわれわれ了承できないのですよ。最初にジープが落ちてきたわけですね。これはその部品の一部が学校の校舎の屋根を貫いて、幸いに格天井でとどまったから事なきを得たわけです。下には、五十数名のすし詰め学級ですから、六十名近くの子供がおったわけですね、もし天井でとまらぬで落ちてくれば、数名はあるいは死傷者を出したわけなんです。そういうふうに現実に問題が起きておるのです。そのとき私の追及に対して、
調達庁、防衛庁は、十二分に注意を喚起いたします、それから間もなく、しばらくたって今度は電気通信機の誤投事件、相次いで今度はドラムカンの誤投事件というふうに、これはとういうあやまちが繰り返される、人間が機械を扱うわけですから、それは誤投事件はないということは保証できないのです。そこで、今
お話によると、米軍にとっては必要な飛行場だと今言われておる、百歩譲って、米軍にとってあの飛行場が必要だと仮定しても、米軍に必要なら日本人は死傷者を出しても、犠牲を出してもかまわないということは言えないと思うのです。
調達庁長官の
立場からもそうでしょう、あなたは日本の
調達庁長官なんです。米軍の嘱託じゃないのです。日本政府の
調達庁長官という
立場から、米軍のた利益のめには、また、米軍の便宜のためには日本人の犠牲もいとわぬ、こういうことじゃなかろうと思う。そういうことであるならば、結局米軍にとって必要であろうという仮定を
前提としても、現地のあの人口稠密の人間の上空で物資投下訓練をやるということは、もう非常に危険だということは、過去にもう三つ誤投事件を起こしておる、こういうことから裏書きされておるわけです。そこで、こういうことを追及すると、防衛庁長官も
調達庁長官も口を合わせて、いや、実は今代替地の問題に努めておるのだ、この代替地さえきまれば直ちに解決するのだ、こういうことを言われておるわけなんです。これは今始まった問題ではないのですよ。これは赤城さん時代には、代替地の問題までは出なかったのです。次の江府長官のときから、丸山長官が盛んに代替地の問題を出してきた、代替地の問題まできたから、一もう間近だと、それから二年有余たっておるわけです。もうすでにこれは
調達庁にもそれぞれ専門家がおるわけです。米軍のほうにも、どういう土地がいいかというその検定、審査をするそういう
調査員がおろうと思うのです、専門家が。それぞれの
立場から専門家を出して、二年越しであそこがいい、ここがいいと
検討してまだ結論が出ない、そういうばかげたことはあり得ない。これはただ単なる口実にすぎないと思う。私もしろうとの悲しさで、最初代替地の問題にきましたからということで、そうかと思ったのです、実際。ところが、その代替地は、江崎長官のころから、丸山長官が盛んに言われておる、代替地々々々と。もう代替地まできました、その代替地まできてから長い、それから二年、これはよく落ちついて考えてみたら、私のようなしろうとの者でも、これはおかしい、両方に専門家がおって、この狭い日本の国土を視察して、ここがいいか悪いかわからないということはあり得ない。これは結論的にいうと、もう上空で物資投下訓練をやるような適当な土地は狭い日本の国土にはないという結論だと思う。そうでしょう。両方の専門家がしばしばこれを二年越しで
調査してまだきまらないということは、人間の頭上で物資の投下訓練をするそういう飛行場としては適地がないということです。こういう狭い日本の国土、狭い上に人間が稠密だから、条件は悪いだけです。しかし、多少の危険はやむを得ないということを
前提にすれば別問題ですよ。しかし、そういうことを
前提にされては困る、危険を
前提にされては困る。そういうことになると、もうこの狭い日本には、とうてい物資投下訓練をやるような適当な地がないということです。そう断定せざるを得ないのです、私どもとしては。そこで、そういう断定を
前提にするならば、そういう腹で、幸い日米合同
委員会施設特別
委員会が隔週持たれているわけです。そういう
機会があるのですから、そういうところで、もう
一つ米軍に物資投下訓練を断念してもらいたいという交渉がなぜできないか、もうそういう段階だと思う。これは半年、一年代替地の
検討で時日を費すことは、これは常識的に考えられぬ。しかし、もう二年越しですよ、江崎長官のころから盛んに出た言葉です。最近になってようやく藤枝長官の時代に初めての代替地ということなら、これは最終段階ということで、これは私も了解するかもしれません。しかし、これは二年越しの言葉です。今さらまた代替地代替地ということで、二年、三年と今後引きずり回されたんではこちらがたまらぬ。私は問題ないですが、現地の人が、
先ほども言ったように、はかり知れない損害があるのです。団地建設の交渉、団地建設の計画が立たないのです。先日も太田に行った際、太田市長、あるいは太田市議会の議長などに会いました。その際に、非常に閉口しておるわけです。困った困ったで処置ない、こういうことです。県としても、御
承知のように、もう明確に県議会で決議を上げておるわけです。県民あげてこの返還を要望しておる。こういうことはもうあまりにも明確なことですから、あえて繰り返しませんが、そういうことを考えたとき、代替地の段階にきておるからということで御
答弁になっても了解はできないのです。この点いかがですか。もう少し具体的にはっきりと出していただきたいと思う。もうこの段階で出すべきではないか、こんな
国会の場で三年越しの問題はあまり類例がないわけです。しかも、繰り返して恐縮ですが、いわゆる
国務大臣ともあろう人が
国会の場で約束しているでしょう。それを一人でなく、次々に歴代長官が約束しておる。これがいまだに実現しない、これでは
国会の権威にかかわる。何のための
国会の審議か、私ども二年越しにこういう
質問をやって全然無意味なことだと思うわけです。こういうことでは非常に
国会の
委員会の審議は要らないと思う。この
委員会の審議というものについて特に権威あらしめるためにも、
国会は、国
会議員がこの場で決定したことについては、ひとつぜひ実現する以外に手はないと思う。相当な決意でこの合同
委員会施設
委員会で日本側の態度を強力に出すもう最終段階であろうと思う、この点いかがですか。