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鶴園哲夫君 それで私は、今もう少し技術
会議の今後の内部運営の問題につきまして伺って、
行政部局と同じような取り扱いを実質やっておられるという点を
指摘したいと思っていたのですが、一応ここでおきまして、私としましては、この技術
会議はどうも
行政部局的な存在になっているのじゃないかというふうに思うわけです。ですが、局を設置するということは、
行政部局というよりも、むしろ外局ですね、外局に該当しているのじゃないかというふうに思うのですが、しかし、外局を作るということは今ほとんど不可能であります。その
意味で、
河野農林大臣の御構想を承った農林
事務当局としては、こういうような
機関になすったのじゃないだろうかというふうに推定をしているわけです。ですが、逐次これが権限が強化されまして、今度の
改正みたいになりますと、もはや、さからうことのできない
行政部局になってきているのじゃないかという感じがするわけです。したがって、その点についての論議は次の機会に譲りまして、もう
一つ河野農林大臣にお聞き取り願いたい点があるのですが、それは通産省の工業技術院、これは通産省にあります
試験研究機関を、今の
農林省の
試験研究機関と同じように総合化し、あるいは集中統一した院であります。それで、これは
法律によって設けられているわけです。ところが、この工業技術院は
試験研究だけではなくて、
民間に対する、国民に対する権限もあるわけなんですね。これはまたさらに、この技術の普及
関係もやっている。そういう
意味では今の
農林省の技術
会議よりももっと広がっております。その
意味で工業技術院は
行政組織上種々問題になっている。で、通産省としましては、工業技術院を外局にしてもらいたいという
要求もしておられるようでありますが、なかなか外局を作ることは困難であります。その
意味で、今までのところは、これはこのままになっておるのですが、当然私どもから見まして、どうも工業技術院というものも
行政組織上非常に問題があるのじゃないかというふうに思うわけなんです。ここで今、
試験研究機関を強化していこう、充実していこうというような風潮になっておることは御存じのとおりであります。そして
農林省としては、この技術
会議という形でまあ総合化されようとしておられるわけですが、これもどうも種々問題がある。工業技術院もすでに問題が出てきているというのでありますと、一体日本の
試験研究機関の今後進行していく
機構を充実し、あるいは総合化し集中化していく、こういう
機関というものはどういう
機関であったほうがいいのかという点について、
国務大臣としての河好さんに検討していただきたいものだというような感じを持っておるわけです。局にはならぬものだから、外局にはできないものだから、どうも技術
会議あるいは工業技術院というようなものを作ってしまう。これで
試験研究機関が非常に迷っているんじゃないか。しかも、今度の
農林省の技術
会議でそういうものができるというのであれば、厚生省もやりたいという、建設省、運輸省ともひとつながめておるというような
実情であります。これはよっぽど慎重にお取り計らいを願わなければならないし、あるいは
政府全体として
研究機関の
機構というものをどういうふうにして集中化し、強力化していくかという点についての検討が要るんじゃないかと思うのですが、遺憾ながらそういうものがないように思っております。この方向で行かれますと、いよいよ混乱を来たすような形になるように思うのです。
国務大臣として……。