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説明員(倉井潔君) お手元に二通りの
資料が差し上げてあると思いますが、北海道の集中豪雨の関係と、それから台風第二十四号
資料でございます。その
資料に基づきまして御
説明いたします。
初めに北海道の集中豪雨関係でありますが、去る十月の五日の夜から六日の夜半まで、北海道
地方に降りました雨は、道南部の室蘭、釧路、それから函館方面を中心に百ミリないし山岳部では二百ミリくらいあったのであります。各地で小さな川がはんらんいたしまして、相当な
被害が出たのであります。この
資料は、十月九日の午前九時現在で示しておりますが、大ざっぱな大体の
被害状況は、ここに書いてあるとおりでございます。
全道の
被害を総計いたしますと、人の
被害は死者が十二名、行方不明が六名、
負傷者が六名、罹災地帯が二千五百世帯、羅災者一万一千九百名ということになっております。
それから建物等につきましては、全壊が九棟でございます。それから半壊が二十五棟、流失が十九棟、全焼が五棟であります。それから床上に浸水しましたのが二千三百棟、床下浸水が三千百棟、こういう状況でございます。
それからもう少しこまかく具体的な
被害地域を御
説明申し上げますと、ここにありますように、北海道では室蘭と登別の町が二百ミリぐらいの豪雨のために、六日の九時ごろから登別川を初めとして小さな川がはんらんいたしまして、これがいわゆる鉄砲水となって下流域一帯を襲ったのであります。そのために、登別では温泉の付近の飯場の小屋が濁流にのまれて十一名が一瞬のうちに行方不明になった、こういうような
事案があります。また、室蘭では家が倒壊いたしまして、それによって死者二名、重傷一名というのが
発生しております。また、苫小牧では橋が流れたのを気がつかないで自動車が川へ落ちて三名が死んだというようなのがあります。また、浸水家屋も、室蘭と登別で二千八百棟に達しましたので、登別町には
災害救助法が適用されております。これはまた変わった例でありますが登別の温泉町で家人が避難した
あとに火事が起こりまして五棟が焼けたと、こういう
事案が起こっております。
こまかい
被害状況につきましては、一番最後に数字がありますので、これをごらんいただきたいと思います。
それで北海道の関係の
説明を終わりますが、その次に台風二十四号関係の
被害状況を御
説明申し上げます。
台風二十四号は、十月の七日硫黄島の付近で発達しまして、大型台風となりそうであったのでありますけれども、十日の午前九時ごろに、御
承知のように千葉の銚子付近を通過しまして、太平洋上に去ったのであります。この間に九日の夜から十日の朝にかけまして、関東
地方を中心として一部十四県に及ぶ
被害が
発生したのであります。台風は次第に勢力を弱めまして、中型の台風になったために、非常に心配されました東京の高潮の
被害、河川の決壊というような大規模な
被害は
発生を見なかったのであります。
この
被害資料は十日の午後二時現在の
資料でありますが、この
被害状況は次のようであります。人の
被害は、死者二名、
負傷者十七名、罹災世帯四千八百世帯、罹災者が約二万名という状況であります。それから建物の
被害は、倒壊家屋が七十棟、床上浸水が三千八百棟、床下浸水が六万棟ということになっております。
それからさらに具体的に各
地域について申し上げますと、
被害は一都十四県に及んでおりますけれども、そのうちの比較的大きな
被害がありましたのが、東京都、神奈川、静岡、千葉の四県であります。東京について言いますと、
東京湾に面する、いわゆるゼロ・メーター地帯の江東、江戸川、大田区の低地帯を中心に床上三千五百棟、床下五万三千棟の浸水家屋が出たのであります。また、文京区では、がけくずれがあって一名が死亡、一名が負傷するという
事案も起こっております。また避難命令が出まして避難をいたしました
住民が約一万五千に達しております。
次に、神奈川県でありますが、神奈川県におきましては、東京寄りの川崎、横浜方面に雨量が集中しまして、市街地の小河川、みぞ等が一斉に溢水いたしまして、この方面を中心に県下全域で床上浸水が百五十、床下浸水が千五百棟の
被害が出ております。
それから次に静岡県でありますが、静岡県におきましては、静岡市の石部地籍といいますか——ここで
一つミスプリントがありまして、日坂峠とありますが、これは日本坂の間違いでございます。恐縮であります。日本坂峠下の海岸にありましたトンネル工事の飯場小屋が波浪と強風で倒壊しまして十一名の
負傷者を出したという
事案が起こっております。それから海岸に面した焼津、それから田方郡の土肥町を中心に倒壊家屋十六棟、浸水家屋が七百七十棟というような
被害が出ております。
それから次に千葉県でありますが、千葉県におきましては、館山、銚子、木更津、勝浦、千葉、市川という各市を中心に県下全域で倒壊家屋十七棟、浸水家屋は二千六百棟に及ぶ
被害が
発生しております。館山市の海岸で舟を引き上げようとした漁夫一名が、舟とともに岸壁にはさまって死亡するというような
事案が起きております。
その他こまかい数字につきましては、一番最後に一部十四県の数字が出ておりますので、これをごらんいただきたい、こう思います。
簡単でありますが、これをもって御報告を終ります。