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説明員(西謙一君)
答申は前文におきまして基本方針というものをきめておりまして、これはまあ
弊害をできるだけ少なくするように
現行制度を
改正して
存続しろということが書いてあります。どのように
弊害を改めるかということがこの記に書いてございまして、いろいろ技術的な問題がございます。
まず
施行者につきましては、都道府県単位または
競技場単位に一部
事務組合を結成することが望ましいということ。それからなお、
競技場を所有していない
施行者については、主務
大臣が
関係各省と協議して交代させる
制度を採用するということ。それから二といたしまして、実際の
運営を行なっているものにつきましては、中央における指導が地方における実施にはっきり現われるように、組織及び
運営について可及的すみやかに改革を加えるということが二点。それから入場料は若干の値上げを行なう、これが三点。四点は射倖心の過熱を避けるように投票
方法の
改正をしろ。それは
内容としましては、単勝式複勝式を中心として、連勝式はこれを制限するというようなことでございます。それからワクの作り方なんかについても
改正をしろ。こういうような投票
方法についての
改正が、四番目でございます。そして五番目は、場外売りにつきましては、現在のものは増加しないで、設備及び窓口等の改善を行なえというのが五番目でございます。それから六番目といたしましては、
公営競技の収益の使途に関してでございますが、売り上げ金の一部を
関連産業の
振興に充当しているのは現在どおり認める。しかしそのほかに福祉
事業、医療
事業、スポーツ、文教
関係等にもなるべく多く充当するようにしろ。しかもそれは
法律にはっきり書けということと、それから
地方団体において非常に
公営競技の収益に財政が依存しているのは好ましくないので、国及び
地方団体は、できるだけこのような事態をなくすように努力しろ。これが収益の使途に関する第六点でございます。それから第七点としましては、
競技場数、それから開催回数、それから開催時間、レース数等については、現在の制限より増加してはいけない。それから開催日は土曜及び日曜日及び国の定める休日にやるように、それを原則にしろということ。これが七点でございます。それから八番目にしておりますのは、
競技場の環境を整備するために、場内の管理権を強化して、ノミ屋とか予想屋といったものの取り締まりを厳重にしろということでございます。それから第九番目は、不正、いわゆる八百長を
防止するために、選手等
関係者の養成訓練等について、技術的に必要な
改正を行ないなさいということでございます。それから十番目には
公営競技関係者の雇用
関係、あるいは労働
関係その他の契約
関係を、もう少し近代的にしなさいということが第十番目でございます。それから十一番目には、
公営競技について過度の宣伝を行なわないように自粛しなさい、これが十一番目です。それから十二番目は、
法律の
規定が非常にこまか過ぎるので、できる限り政令に委任するようにして、
法律の簡素化をはかられたい。それから十三番目には、現在
公営競技が、各種の
公営競技がございますが、所管省が違っておりまする等の
理由で、かなりバランスを失している点がございますので、これを是正するように努力しろということ。
この十三点につきまして、技術的な
答申を示しております。そしてその
あとで
日本中央競馬会につきましては、その経理が円滑にできるように、もう一度
検討しろと、いうことを「附記」とじて載せているわけでございます。
以上根本方針と、それに基づきまして、
弊害を
改正するための具体的、技術的な
答申が出されてあるわけでございます。