○
内藤政府委員 御
趣旨はまことにごもっともなので、この
法案が通った場合には、御
趣旨の線に沿って強力な
行政指導をいたしまして、無理な統廃合の起こらないように、
文部省は最善の
努力をして、御
趣旨に沿いたいと
考えておるわけでございます。
それからあと、「本法が施行されるにあたっては、現在各
学校に配置されている
教職員の実績を尊重し、その現状を下廻ることのないように配置すること。」こういう附帯決議がついておりましたが、これは私
どもとしては、大体今の
法案で、各県とも総数においては上向っておりますから、問題はなかろうかと思いますが、いやしくも個々の
学校についてそういう実績を下回るようなことがありますれば、これは下回らないように、
教育委員会が今度
定数を配分する際には十分考慮するようにこの
法案が通過しましたら、
教育長
会議等で
趣旨を説明し、徹底をはかって参りたい、この点についても御不満のないようにいたしたいと
考えておるわけでございます。
なお、政令基準以下の都市で
高校新設についての制限は、実情に即するように留意しろという附帯決儀がございますが、政令基準は、今のところ大体人口十万
程度を
考えておりますが、人口だけではなくて、市町村の
財政能力も十分考慮いたしまして、実情に即するようにいたしたいというふうに
考えておるわけでございます。 それから、事務
職員や実習助手の適正な配置のできるように
行政措置をするようにという附帯決議でございますが、この
法案によりましても、実習助手、事務
職員それぞれ二千名以上の増員を見込んでおるわけですが、もちろん十分ではございませんので、実数に比べましては低いところも若干あろうかと思いますけれ
ども、先ほど来申しましたように、これはあくまでも算定の基礎でございまして、各府県、市町村の
教職員総数の定員を定めるのがこの
法案のねらいでございますから、この点については実情を考慮して配分するように、なお今後の問題として
機会あるごとに、この実習助手、事務
職員の増員については
改善をして参りたい。次の
法案修正の際には、特にこの点に留意していきたいと
考えておるのでございます。
なお、
教育効果をあげるために、将来
高等学校の
設置基準甲号を指向して
努力しろ、まことにごもっともなのでございまして、この点は
高校急増対策が一段落しましたら、さっそくこの点はそういう
方向で
努力して、甲号基準に全面的に近づけて参りたい。今回の
法案でも、農水と
工業につきましてはほぼ甲号基準に近づいておるわけであります。その他の点につきましても、御
趣旨に沿って
努力して参りたいと思っております。
最後に、私学との間の格差是正のために適切な
対策を考慮しろ、こういう附帯決議でございます。従来から私学に対しては及ばずながら
努力して参りましたが、今後一そう国の
予算の面におきましても
努力するように、来
年度予算に私学振興会の出資金なり
補助金を要求いたしておりますので、これが実現をはかると同時に、
地方財政の面におきましても、現在各都道府県に、昨年までは三百万円でございましたが、これな九百万円に本年はふやしましたけれ
ども、これを大幅に増額して、私学の助成の道を開きたい。従来はこの私学に対する助成はその他
教育費の中に一括してあったわけでありまして、どこに入ったかわからぬような点がありましたので、今回は、できるならば、私学振興費という特別の目をその他
教育費の中に設けまして、私学助成を積極的に行なうように、ただいま自治省とも打ち合わせをいたしておるところでございます。