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二宮委員 一省でやったからああいうのができて云々という御
答弁ですが、各省間にまたがるからわれわれとしては一そう
心配なんですよ。各省間にまたがるから、こういうものが一応できるのに相当難産したであろうと思うし、従って、これに基づいての
予算措置その他については、まだそのほかにいろいろ問題があるのではないかと思うのです。だから、
大臣の御
答弁の裏をとるようでございますが、逆に申し上げると、そういうような各省間にまたがる問題であるから、
法律というものを一応作って、そうして実質的な肉づけをやって、それを一緒に提案してくるという
努力を前もってすることの方が私はいいのではないかという
感じがするわけです。水田さんの
答弁は「過去何回もの特例法の
内容を比較検討いたしますし、また、そのときの特例法がどれだけの効果を上げているか、実績はどうかというような調査をもとにいたしまして、来
国会に提出できるということを目途に成案を急いでおるところでございます。」こういう
答弁ですね。
〔渡海
委員長代理退席、纐纈
委員長代理着席〕
ですから、私は先ほど申し上げました
考え方からして、あなたの御
答弁を聞きましてもなかなか理解ができないのは、この
法案自体が各省、各庁間のみんな
関係のあるものを、いわゆる最大方約数に制約をしてずらっと並べてしまった。従って、できるまではなかなか難産だったろうが、今度これに水田さんがおっしゃるような特別立法の分の実績を検討して、これをもとにして、これに関連する肉づけの
法案を作って、来
国会を目途に提案をしてくる、こういう
段階になりますと、これは一省でやる問題でないだけに、私は非常な問題があるのではなかろうか、こういうように
考えるのです。そうかといって、私
どもとしては、私
ども自体も
災害対策基本法というものを作ること自体については決して反対をしておらないのですよ。ただ、このような形の、肉のない血の通っていない
法案では私は困ると思うのです。もう少し肉づけのできた、もう少し国民が安心をし、
地方自治体が安心ができるようなものを作って、この
災害対策基本法という名にふさわしいようなそういうものを
一つぴしっと打ち出してもらう、こういう姿が私は一番望ましいのだというように
考えるのです。その点は多少あなたの方は、
一つ法案を作っておいて、十歩前進というか
——私は十歩前進とは
考えませんけれ
ども、
法案を作っておいて、その
法案を足がかりに各省間の
予算をまとめて、
防災計画を作って、それでもって
予算要求を各省でもってやって、それに
関係のある
法律を作って、次の
国会にそういうものを出してくるのだ。こういう行き方では、実際問題として
地方の
団体なり私
どももなかなか納得をしかねるのです。なぜこれだけをこんなに急ぐ必要があるのかという
感じが実際のところするわけです。あなたの
考えでは、これをやれば
一つの橋が渡れたのだから、その橋を渡った向こうの景色を展望してみて、その際に具体的な問題を作っていって、それから次の
国会に出して漸次進めていこう。こういう行き方のようですけれ
ども、おそらく
地方行政
委員の皆さんは、私が今申し上げましたようなもう少し肉がつき、血が通ったところの
法案であってほしいという希望があるのではないか。同時にまた
地方自治体そのほかにおいてもそのような希望を持っておるのではないかと私は思う。なぜ
地方の六
団体がこれを早く制定してもらいたいということを要望するかというと、この
災害対策基本法という名前につられているのではないかと思う。名前につられるということは、私が申し上げましたような肉がついている、血が通っている、
地方では
財政的にもらえるのだ、そういうことを
期待をしてこの問題を要望しておるのじゃないかというような
感じがするのです。だから自治
大臣が言っているような
考え方とは違って少し逆行しているのじゃないか、
内容を見てみますと、何だこんなものかという
感じが、おそらく
内容を検討して参りますと起こってくるのじゃなかろうかというように思うのです。これは私の要望みたいになりますけれ
ども、そういう姿で、もう少し練り直す必要があるのじゃなかろうかというように
考えるのですが、どうですか。