○安田
説明員 二点お尋ねだと思います。
第一点は、価格がきまる実質内容を言えば三種類くらいあるだろうという御
意見であります。中身は原価主義というようなもので、食管管理のもとにありますから、各用途別ともそうでございましょうが、米に各用途がたくさんあるうち、酒米価格の原価できめたらいいじゃないか、こう拝聴いたしました。
第二点は、実際の売買の相手方と話をしたらどうかということは、食管会計上先生は自由価格主義のようになるから適当ではないのではないかということでございます。もしそうでございましたらそのようにお答えを申し上げます。
第一点でございますが、コスト主義に立ちましてきめたいという考えを持っておることは事実であります。ところが、ただコストというものの考え方や何かが先生もシビアにそう考えないというようなこともあわせまして、また食管会計が
政府管理費や買入価格はまずは全体のプール価格
——米そのものと各用途別に売り買いの全体についてのプール価格を出して、それが食管会計に反映しておるわけでございます。中身になっておるわけでございますので、そのコストとは何か、またコストは全体とある用途別の
部分に、どういうふうにしてやるかということとの問題があるから、前会総務部長は少しぼうっとしておったと思います。そうして時期が少し早くお聞き下さいましたので主義といえば主義でございますが、それにいかに適用するかということについて、かねても大蔵
委員会の御
意見もございまして、それを尊重しながらということもあって、不明確に答えたように思います。私の方は、業者が二十日という点について都合がいいか悪いかという事情も参考に尊重していかなければいかぬと思っておりますが、あわせまして
国有財産の販売を、従来のように、
関係官庁ではあるけれ
ども、担当官庁ではあるが、国税庁とか食管会計の担当官庁である主計局に相談するだけで値段をきめることは適当ではない、こういう見解を持っておるわけであります。それで相手方との相談で値上げをきめるというのは、多少先生と私と理解が違うかもしれないと思うのです、同じかもしれません。相手方の酒屋さんがどういうような
企業状態にあるとか、価格も自由価格になった、最近一升当たり二十円ぐらい上がりまして、中身はメーカーが十四、五円、販売業者が五、六円だったと思いますが、値上げもある。今後の減税の話等もあるようでございますが、これは将来のことで国会の御審議と御決定がございませんときまらない。来
年度のことでございましょうから、酒が来
年度四月以降に売られましても、そういうことは考慮に入れなくていいじゃないだろうかと思っておるわけであります。従いまして、それを相手方にお聞きしてまだ返事をいただきませんので、はっきり私の方に業界の
意見はわかりませんが、幾らの値段がいいかということも含めてもけっこうでございますが、どのくらいの負担力があるかとか、従来の原料米価格と加工賃その他の諸がかり、金利、倉敷、利潤等々を参考資料にいただきまして、原価主義に立ちたいから官庁を必ず通らずに
——たとえば酒米以外は何も
関係官庁を通さずに売っておりますから、
政府が売買するときは赤字があるときに
一般会計繰り入れ等の問題がございまして、多少複雑さを加えます。しかし利潤主義に立っておるわけじゃございません。自由価格主義で立っておるわけでございませんが、相手方の事情をよく聞かなくちゃいかぬ。
国有財産を売り渡すのに、値段をはっきりせずに荷を先に渡すとか、この場合には保護していただきたい。酒造組合中央会が保証されたら仮り価格でも渡していいじゃないか。そもそもは、
主計官もお答えになりましたように値段をきめて渡すべきものである。そういう立場に立ちまして考えておるのであります。従いまして、中身を申しますと、私
どもの原案は、
政府の米価審議会を経てきめました値段一万一千五十二円五十銭を一つの目安にする。しかし酒用米はそのプール価格の中で一、二等、三等のものである。元米は九十万石である。総造石高は約二百三十万である。希望があれば二百四十万まではいいと思います。そういう数量を考えます。あとは硬質米加算や総平均の米価審議会で決定したものが四等、五等まで入っておりますから、酒米は四等、五等は渡しませんけれ
ども、一、二等、三等についての米価審議会決定価格中に、それは一、二等、三等は平均してどう加味しておるかは少し無理がありますが、とにかく算定をしておるわけであります。それに
政府管理費を加える。
政府管理費を米についてだけ計算できるかといえば、決算的にはできるかと思うのです。先生がシビアにはいっておらないとおっしゃるのもそういう
意味かと思いますが、今のところは米の
政府買入量について、一等から五等までの家庭用、主食用、業務用、加工用等を含め、また国内産米だけでなしに外米まで入れまして値段がきまっております。それらの
政府管理をいたしておりますから、
政府が近くから買っても遠くから買っても、各用途、種類、銘柄別等の等級がありましても、
政府管理費の総プールで平均想定
政府管理費を定めることにいたしております。これで
政府売り渡し価格の基礎となる
政府のコスト価格を算定しております。これに各種の消費者価格を定めて実際の
政府売り渡し価格を定めております。これが食糧管理特別会計
予算の基礎となっております。これは本
年度は米だけで約六百億円をこえる同会計の赤字となり、税金等によって
一般会計からの損失補償のための繰り入れとなっている状態でありますから、酒米だけの
政府管理費の原価をとりまして、それがかりに総平均より安くなるといたしますと、明確でない点もありますが、かりにこれを総平均の単価当たり、石当たりより安くしますと、他のところでふやさなくちゃいかぬわけです。片方は千二百四十二円というのは全体のプール価格であります。そのうちの一部を原価主義にいたしますと、原価主義で、酒用だけで
政府管理費が出ましても、それが全体の
政府管理費の単位当たり価格より減った場合は、残りの用途分、残りの米の分を全体でプールいたしてありますから、上げなくちやいかぬだろうと思う。しかしそこまでやる要があるかどうかは、総
予算のこともあります。だから主計局と協議の上、酒業界の御事情もございましょうし、国税庁が酒の監督指導、保護をしておられる点もございましょう、税金を取られる
関係もございましょうし、そこで冒頭に申し上げましたような価格のきめ方をしたい、こう思っておるわけであります。