○石村委員 もちろん国会でわれわれが質問をして、この基礎は何かといえばお答えになると思う。しかし、こうした書類はこの中にはほとんどないわけなんです。われわれはこれをもらっても、専門家ならともかく、
一般の者はこれはただ書類箱へ入れておくにすぎない。これはあけて見たってさっぱりわからない。補助費にいたしましても、
法律で何分の一補助というようなことがあって、
事業量を幾らと見て、その何分の一の補助だからこれだけ見積もったというようなことさえこの中には書いてないのです。道路整備にいたしましても、それは今の予算の
説明だとか、あるいは国の予算とか、ああいうものを
参考にすればある
程度わかるとは思います。また日ごろから新聞に出ることなんかを見ておればわかるかもしれませんが、この中でもう少しわかりいいようにしてもらわなければならぬ。われわれがこの中を開けてみると、何かの補助金がある、これは本年度の
事業量を幾ら見て、それに対して国としてはどれだけのことを考えているのかということが簡単にこれでわかるようにしてもらえればこの予算書も生きてくると思うのです。それぞれの担当の専門家でなくても、必要に応じてあけてみればそれがわかる、そうすることによって、議員自体についても予算が漸次頭の中に入ってくるし、そうしてそれは国民にもまたわかってくると思うのです。
説明するからよろしいんだでは私は済まないと思う。あの予算決算
会計令の中にそういうことがわざわざ書いてある。国会に予算を
提出したあとで、各月明細書を作って
提出するように書いてある。時間的余裕も与えてあるわけです。この各目明細書は
一般議員には配布になってはおりません。予算委員だけに配布になっておるようでありますが、この各月明細書でも——私はここに持ってきておりませんが、あの中をあけてみても、この予算決算
会計令の中に
規定してあるほどの
計算の基礎は明らかにはされていない。これは私が言わなくても、専門家のあなた方が当然わかっていることだと思いますから例をあげては私は申しません。もっと親切にやられたらどうだろうか。もちろん経費は要りましょう。印刷費は多くなるかもしれません。しかし、印刷費が千万、二千万、あるいは一億や一億ふえたって、そういうことをすることによって予算というものは初めて国民のものになるのではないか、その経費なんかは決して惜しむべきものではないと思うのです。このことをぜひやっていただきたいと思います。
続いて、それに対する確約をいただく前に、もう少し
内容についてお尋ねしますが、この各日明細書の中に積算の基礎をはっきり書いていただければ問題がないことではありますが、実は私はこの夏、国の予算全体——
一般会計と特別
会計を合わせると約六兆、そうして二十八条の
参考書類によって重複額を差し引いたものを見ると約四兆が純計額だと、こういうことになっておるわけですが、この約四兆の
内容を歳出別に分ければどのような
内容になるものか、それを調べてみたいと思って手をつけかけてみたところが、実はわれわれの手ではとうていやりきれない問題だということがわかりました。初め私は予算の
説明の中に使途別の明細があります。あそこに他
会計への繰り入れという項があって、合計額がある。従って、私は
一般会計と特別
会計の重複額というものはこの他
会計への繰り入れを合計すれば、あの二十八条によって
提出された純計予算の重複額が出てくるものだ、こう私は初め考えた。それについて、
内容を見る
意味で他
会計繰り入れの
内容を一々拾い上げてあれと対照したのです。ところが、初め
一般会計についてやったら大体合っていた。合わないのは三十億の問題があるだけだ、この三十億はおそらく農業近代化資金ですか、あれを他
会計への繰り入れとして
計算された結果だ、それで
一般会計はわかったと自分では考えた。そうして今度は特別
会計の方に入って、その合わしたものをこの二十八条の
参考書類の重複額と対照してみたら膨大な開きがあるのにびっくりした。私はこれは他
会計への繰り入れという
意味が違っておるのかといろいろ考えてみたのですが、重複額を
計算する以上他
会計への繰り入れというものを計上していけばいいはずだという結論に一応なったわけであります。そこに膨大な違いがあるわけです。そうしてこの違いがある
数字が今度の補正予算の
説明の中にも三十六年度当初予算の予算の
説明にある他
会計への繰入額jがそのまま踏襲されておる。私の言い分から言うならば、膨大な違いのあるままで今度の補正予算の予算の
説明の中にもやはり計上してある。これは私としてはさらに合点のいかぬ問題だということについて事務
当局にある
程度お尋ねしましたが、一応この予算の
説明における他
会計への繰り入れということはどういう趣旨であれは作られたものか、御
説明願いたいと思います。