○石田
説明員 国民金融公庫の事情について申し上げます。
大体この前の
資金の
追加をいただきませんと、われわれの方は既定
計画で参りますと、第三・四半期におきまして、昨年並みの貸し出ししかできないのではないかということを憂慮いたしておったわけでございます。御承知の
通り、
国民金融公庫は当初
計画に比べまして九十五億の
資金の
追加があったわけでございます。しかしながらそのうち二十億は、すでに第二・四半期の実情から申しまして、どうしても第三・四半期なり第四・四半期なりのものを繰り上げなければならないということをお願い申し上げておりましたので、実際問題として第三・四半期及び第四一四半期において使います金は七十五億ということに相なるわけでございます。この七十五億を、実はわれわれといたしましては全額第三・四半期において使わざるを得ないのではないかというふうに思っておったわけでございますが、しかしこれは
年度内を通じての話であるということで、ございますので、いろいろ
折衝いたしました結果、七十五億のうち五億だけを第四・四半期に残しまして、七十億円を第三・四半期に
追加するということで貸し出し
計画を立てたのであります。その貸し出し
計画を実行いたしますと、三十五
年度と比べまして、貸し出しの増は一七%という
数字に相なるわけでございます。この一七%という増加をもちまして、だんだんと
金融引き締めが
強化されて参りますところの年末を大体まかなうことができるかどうかという問題は、実は
資金の
追加をいただきました当初から心配いたしておったのでございます。大体今
年度に入りましての申し込みの増加
状況を見ますと、第一・四半期におきましての
資金の申し込みの増加率は一七%でございます。それから第二・四半期に入りましての
需要の増加というものは、七月は十六%と、第一・四半期の平均を少し下回っております。また八月におきましては一一一%というふうに下がっておったわけでございます。従いまして一七%の増加におきましてあるいはできるのではないかという感じを実は持っておったわけでございます。しかるところ九月になりましてこれが一二一%という
数字になりました。そこでもし九月の情勢が続きますならば、これが十月、十一月、十二月と続くならば一七%の増加ではまかなえないのではないかという心配を始めたわけでございます。なお十月になりまして、われわれの方は各支所からできるだけ早く
数字をとるようにいたしておりまして、八十八ヵ所ございますが、十月の上旬の
数字をまとめましたところが、これは基準が違います。実は直接扱いとそれから代理扱いとありまして、代理扱いと直接扱いは一緒にまとまりませんし、直接扱いの
数字だけでまとめたのであります。その直接扱いの
数字だけで申しますと、第四・四半期の
——先ほど九月で申し上げました一二一%というものは一二六%に当たるわけでございます。この一二六%に対しまして、十月の上半分の
数字は一〇八%という
数字が出て参りました。そこでまたこれは愁眉を開き得るかと思ったのでございますが、下半分になりましてこれがまた申し込みが激増いたしました。結局十月全体といたしましては、直、代合わせましての
数字から申しますると一二三%、それからまた直接扱いだけで申しますると一二六%、こういう
数字が出て参りました。これではとても一七%の増加ではやっていけないのではないかというのが現在の心境でございます。なおもう
一つの要素は、一七%の増加の中には災害を含んでおります。災害の
数字がどのくらいになるかということはわかりませんが、かりに二十億というふうにわれわれ見当をつけますると、それを引きますと実はそれ以外は一二%の増加にしかならない。そうすると一二%で十月に上がりましたところの二三%という増加に対してはやっていけないのではないかということを痛切に感じておるわけでございます。
さて、一番最後に
資料の
要求がありまして、出せませんで非常に申しわけないのでございますが、今申しましたような工合に各支所、各地区ごとに非常に変化しております。片一方におきましては、もう年末も差し迫っておる、そういうふうな
数字ばかり追っておるわけにはいかぬということでございますので、われわれの方では実はある
程度の手元融
資金を持っておったのでありますが、つい最近全国各支所に配賦いたしました。そうして今副総裁初め各
理事を全国に派遣いたしております。この中旬中にみな帰って参りました実情を見まして、そこで
数字をまとめて
政府に
追加をお願いいたしたい、かように思っておる次第でございます。