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穗積委員 その問題は時間がありませんから、この次の
機会に具体的事実をもって
お尋ねをして、指摘したいと思うのです。
最後に、これで終わりますが、
請求権の問題で、実はその
正当性について私は少し
政治的にも、かつ法理的にも
お尋ねしたいと思ったのですが、時間がありませんから一点だけ
お尋ねいたしておきます。
今まで
韓国側は
請求権による取りつけと、そのほかの
無償援助あるいは
経済協力によるものと、
ワクを峻別していく、そしてこの間来ました金何がしが下
交渉をして、そして
日本側はこれらを一括してこれは
国民をごまかすために、
伊関さんあたりがちょっと頭のいいところを出して
考えられたと思うのだが、すべて一括して手づかみで三億ドルないし四億ドルというような話をしておられるけれ
ども、そういうことでいくつもりなのか、一体これはどういう
意味のものですか。それと関連して出て参りますのは、
日本の在
韓財産権放棄の
法的根拠、これも従来は
日本政府は一貫してこの十年の
交渉の間、これを主張して
相殺論をやっておられた、これが突如としてこのごろは影をひそめてしまっておる。そうして一方的に
向こうの
請求権を認めておる。一体この
請求権の
根拠は何ですか、それが一点。
時間がないから一括して
お尋ねしますが、一体これはどういう
性質のものなのか。むろん
交戦国ではございませんから、
戦争賠償権ではないでしょう。どういう
性質のものか。それから今の
請求権に伴う取りつけとそのほかの
無償援助、
経済協力との
ワクの区別の仕方、
韓国側はこれを区別しておると言い、こっちはこれを区別しないでふろしきに包んでわしづかみで
国民を
ごまかしてやろう、こういうようですけれ
ども、あさっての会談では一体どういう方針で臨まれるのか、これが第二点。
それから、最後の第三点は、この額についてであります。巷間伝えるところによると、
請求権による支払いは、
日本側は五千ドル、
向こうは今までずっと調べてみますと、最初の間は、二十二億ドルを要求しておったわけですね。それが八億ドルに減り、その次に今後は、最近四億ドルに下がってきておる。何らの
根拠はないわけです。半分ずつ減ってきておる。二十二億から十二億、その次は八億、今度は四億、こういうことが伝えられておる。これは何かといえば、
請求権そのものが
根拠がないからです。何らの
正当性がないからだ。何を基準にしてそれをやっておられるのか。この額について、すでに下話を打診しておられるのか。
日本政府は、打診の有無にかかわらず、どの程度の腹づもりであさって以後の会談に臨まれるつもりか、その三点について、
請求権問題については一括して
お尋ねをして、私の
あとの
質問は次に留保して、きょうはこれで終わることにいたします。
再
質問しないでいいようにお答え願います。