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矢嶋三義君 大学の了承を得ているのか得ていないのか、これは私、聞いてみる必要があると思うのですよ。どうも
文部省の所管課長が言われるのを、そのまま信じられない若干の根拠を持っております。
それから先ほど
大臣は、中央
教育審議会の方針しに沿っているという
意味のことを
答弁されましたが、今までの中央
教育審議会の答申、
見解からいって、こういう横紙破りのような
教員養成
制度をよろしいと考えているとは私には思われないのですがね。もしそうだとするならど、中教審の従来の
見解とかなり違うものが出てくるわけで、中教審の
責任を追及したい気持も起こってくるわけです。で、先ほどから、親大学はりっぱだから、その援助があるから十分やり得る、それがあなたの、三年制だが実際は四年制にまさるとも劣らない技術者を養成し得るという
答弁となって現われているわけですが、はたしてその援助を受け得るのか受け得ないのかという点は、幾ら単位を習得させるか、それから教授科目をいかように設定するかということで、明白になってくると思います。それから、はたして、その教授科目の単位数で、
教員として適格かどうかという問題が判断されてくると思う。
昭和初年に臨時
教員養成
制度があった時代とは、すべての条件が違ってきておりますからね。最近は急速な科学の進歩がもたらされつつあることや、一般教養というものが非常に大事になっているというような条件があります。実は私は九州帝大付設の三年制の臨時
教員養成所出身で、理学博士桑木或雄
先生が主事でありましたが、
先生の方針で、
数学だけは高師よりよけいに教授されました。そうしてあの方の方針で、
英語とフランス語とドイツ語をやらされました。
教育学というものは、ごく少時間やっただけで、
あとの一般教養というものはほとんどやらなかった。非常にへんぱというか、極端な
教育をやったわけですよ。つまり
数学と
英語とフランス語とドイツ語と
教育学をやっただけのようなものです。そのほか体操を何時間かやったですかね、三年間に。それでもあの時代なら、高等
工業の電気
機械科等を卒業しても、
数学の免許状をもらえたのですからね。彼らは
教育学なんか全然やらなかったわけです。その
数学教育の内容は、それははるかに問題にならない。そういう人たちにに、中等
教員の免許状を授与しておったのですからね。だからあの時代に、ああいう臨時
教員養成
制度というものはあり得たと思います。しかし科学が進歩した現代、そうして社会の要求というものが、高度に複雑になってきた現代に即応する人材養成の
教育をやるにあたって、技術のみならず、一般教養というものが重視されるという時期になって一まあこの次お伺いしますがね、どういう
教科目を選んでいるのか、単位数をどうしているのかという点で、問題も出てくると思います。
それで、私は何も物好きでこういうことを伺っているわけではなくて、わが党の決定方針に基づいて、私も腹が減ってるんだけれども、お伺いしているわけです。しかし、
委員長に申し上げますが、いつここの
法案を上げるかという話が若干進んだせいかもしれませんが、逐次
委員が退席されています。若干私に断わって退席された人もありますけれどもね、こういうような
委員会の状況で、この重要
法律案を
審議することについては、私は深甚な遺憾の意を表します。今まで一体この
法案の内容にわたって、何時間
委員会審議をしたかということですね。大体科学技術者の養成
計画について、
池田内閣の
文部大臣と科学技術庁長官の意見が食い違って、本日までまだその回答が出ていない。幾ら高級技術者を養成すればよいのかということもわからない。立法府に対して十分の説明ができない従って中級技術者の養成
計画も明確とならない。
工業高等学校の生徒を何名募集していったらよろしいのかということもわからない。従って、一体こういう変則的な養成所で、
教員を何名養成すればよろしいのか、その
数字一がはじけない。そのためにこれらに関する質問を若干したけれども、いまだに答えが出ていないのであります。この
法案の本格的な
審議というものは、きょう二時間足らずやっただけであります。党の方針に基づいての
質疑はしなければなりませんが、もうこういう雰囲気では、私は
審議すべきではないと思います。立法府の権威からいっても。従って、私は
質疑はきょうのところこれでやめますが、まだ
質疑の問題点が相当に残っているということだけは、はっきりと意思表示しておきます。それとも、ここで、
委員を充足してやるならば、私は九時でも、十時まででもやらせていただきます。で、資料要求いたしますが……。