○
清澤俊英君
大澤さん、ちょっとお伺いしますが、私は問題はそれだと思うのですよ。あなたの今説明しておられることは、結果になってみればああいう答弁なんだ。土地改良を始める前には、大体五年とか何年とかいうことはちゃんとあらかじめ計算を立てて
農民はひっかかっておるのだ。それがきまりきった
予算の中から、いろいろの運動によって次から次と事業分野が
拡大してきますものですから、従いまして、延び延びになって五年とか七年とか言われたものが十年たってもまだできない。これはわしらは何べんでも言うておるのだ。その事情はよくわかります。わかるから、私は先ほどからくどいほど言うのです。結局しまするならば、現実の政治の運行上、
法案を取り扱っていく上に、そういう現実の問題が出てくる。そこでこれはどうしたのだといえば、今言うたような答弁つかみどころがない。これでは私はこの
法案を通して、そうしていろいろ前途の目標がどうだとか、あるいはこういう
需要と
生産の関係になっておるとか、あるいは
拡大選択の方からこういう計画でどうだとか、こう言うてみたところが、結局しまいにだめになったと聞いておる。これはどうしたのだ、こういう問題が出れば、そのときは
見通しが誤ったのだとか、あるいは不時の事件でもってこういうふうになりましたとかということであっては、せっかくのこの
基本法も何にもならないじゃないか。だからそれが重なっておればこそ、今申し上げました
通り、なに法律なんて何にも要らないのだ。具体的な
施策が大事なんだ、こういう要求が出ているのだ、こういうことです。私はただ耳が遠いから大きな声を出してやあやあ言うておるのじゃないのです。本気にこの法律を生かしてこの法律に従って、場合によったらこの
拡大選択によって自分でやりたいと思うことも放棄しなければならぬ場合も出てくるのだ、そうして別なことも
考えなければならぬ場合も十分
考えられるのです。それを目標なしに、これから今肉がこれだけ足らないのだからと言うてぱっと出しますと、
安田さんがいろいろ弁明しておられましたが、この秋には下手をすれば百五十円になるだろうという
農協自身が目安を立てなければならぬ困難性に入る。これじゃ私は問題にならないと思うのですよ。だからそういうものをなくして、そして価格の安定を将来つけていくためには、畜肉か
畜産か価格の安定法が
通りましたら、それで
一つのセンターなり、冷蔵なりの施設を作って、そして事業団をして価格安定するようにしますと言っておる。このときはもうおそいのですよ。おそらくは最低の安定価格はとられると思う。そこで集める肉の品質は下がる、目方は減る、経費はかかる、保管料は取られる、少しくらいのものを国が補助してきましても、
農民の手元へ入るときは次の
処置をとって幾らか値上げして売ったものなどは、おそらく返ってこないと思うのです、負担金だけが損するくらいのものであります。それは長い間の目で見ますならば、
一つの安定価格を作り出す、操作の私は役目はするかもしれませんけれ
ども、それが
農民の損害を補償する
一つの事業
団体系とはなかなかなり得ないと思う。そういうこまかしいところまで十分
考えて、そうしてこの
生産性というものを高めていく、こういうことが私は何としても重要な問題だとこう思うのです。ただ総合的に
考えてあれするとかこうするとかいうことだけじゃ、私は今言った法律と同じになってしまって、ばくばくとして出てくる、そうしてそれを
中心にして
予算のぶん取りになってしまう、しまいはどこへ行ってしまうかというと、
農民の泣きどころだ、これじゃ私はなかなか問題にならないと思う。だからいま少しこの点を腹をきめて御返答願いたいと思うのです、これは無理かもしれませんあなた方に言うのは。これだけの大
仕事をするのに、後ほどいろいろこの
あと構造問題が出てきますが、構造問題の
一つである協業でやっていく場合においても、自主的に、民主的に
農民の創意工夫によって計画されたものを、これを助成していくのだ、そういうことがここに書いてある。これじゃ総体的の計画とは何ら因縁が合いませんです。
生産はこれだけ、目先はこれから先これだけの
生産は要るのだ、増産が必要なんだ、これをするにはこういう金を出してやるのだ、これはわかっている、わかっているが一番大事のところの跡始末がつかんかったら、それは過剰
生産になるおそれがないとは断じて言えないと思う。だから
経済企画庁の
農業近代化小
委員会の答申の
最後には、この取り扱いが
一つ間違ったならば一大混乱に入るであろうとこう書いてある、私はその
通りだと思うのです。一大混乱は今年の豚肉の上に現われている、
安田さんはばかに安心したことを言うておられるけれ
ども、もはや混乱が現実出ているのだ。ここには
農協関係のお方がずらっと並んでおられる。この
農協関係のお方が今年の秋には間違ったならば百五十円になるだろう、
農民は一大脅威にさらされていると思うのです、おそらく九千円くらいの子供を育てたのじゃないか、少し高い飼料を使って飼ったのが百五十円くらいにさらされるなんて言ったら、これは大へんな話だ、これじゃ私は問題にならないと思う、
生産を示唆することによって日本の
農業を壊滅せしめる結果になりはしないか、そういうことは
考えられませんか。