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河野謙三君 価格の中に占める
運賃の割合という表をもらいましたがね、これはこの表自体が私は間違っておるとは申しませんけれ
ども、私は
運輸当局に非常にこれは誤解があると思うのですがね。この表の中の価格とは、大体言いますとこれは
消費者価格だと思うのです。そうでしょう。
消費者価格の中に占める
運賃の割合というものが出ておるんでしょう。そうでしょう。いや、そうのようですからね、私は時間がないから申し上げませんが、農林
大臣は御
承知のように
消費者価格と生産者価格の間に農産物くらい開きのあるものはありません。特に生鮮食料品のごときは、
消費者価格は三倍くらいですよ。ですからそのパーセンテージというものはこういう価格で押えて出した場合と、農家の生産費の中に
運賃が幾ら占めるというのを出した場合と非常に違うのです。それは
運賃というものは生産者、流通段階、
消費者それぞれが持つべきものである。こういうことには言えるかもしれませんけれ
ども、長年にわたっての経過でわかるように、農産物というものは、大体において買い手市場ですよ。一部時期的に按分ではありますけれ
ども。でありますから、買手市場の農産物を生産している農民というものは、
運賃というものは大体農民の
負担ですよ。形式はいろいろありまして、庭先渡しでいろいろするけれ
ども、いわゆる牛乳にいたしましても、それは森永、明治が牛乳を持って行ってくれる。しかしその
運賃たるや、もともと
原価の中に、庭先渡しの価格に織り込んである。でありますから農産物の中に占める
運賃の割合というものは、こういう価格を抑えてやったんでは、ほんとうの価格の割合は出てこないわけですよ、
運賃の割合が。そうしますと、私は、これよりも数段多い
運賃割合というものが出てくるのが妥当であると思います。そういう認識のもとにこの
運賃問題をお
考え願わないと、ただこういう他の物資と同じような、売手市場になったり買手市場になったり、交互に売手、買手が繰り返されておるこういう物資のような場合には、
消費者価格によって
運賃の割合を出すのも
一つの
方法かもしれないけれ
ども、そこらのところに非常に私は、
運輸省が、農産物の
運賃割引を特別に
割引をしていると、いかにも恩典を与えているのだと。今の農村はどうなっているか。農村も悪いかもしれぬが、政治も悪いのですよ。とにかく農村の生活というものはもうどん底までいっている。こういう段階において、今までのような、終戦後一時食糧が非常に高くて、農産物が非常に売手市場になったという時代と全く違うので、今後、私は永久的に農産物というものは買手市場だと思うのです。そういう場合に、根本の認識を改めてもらわなければ、ほんとうのものは出てきませんよと私は思うのですがね。この資料について私の申し上げておることは間違いでしょうか。これは、私は、
運輸大臣じゃなくて、農林
大臣にまず伺いたい。
それからもう
一つ。この間
連合審査会のときに、大運送が上がると小運搬が上がると申した。ところが、今は大運送と小運搬という
言葉は使わぬようだが、そのときに、監督
局長は、小運搬とは通運
料金のことですかと言われましたが、もちろん通運
料金もそうですが、一般の港湾の荷役その他トラック
運賃、こういうものは昔は小運搬と言ったでしょう。こういうものは、この聞の通運
料金は一年間上げないといったが、上げない、それはこれでいいでしょうか。ここに問題がある。大運送に対して小運搬賃の問題です。これはしっかり押えてもらいたい。これには
影響は及びませんか。一年間か、一年間とは申しませんが、少なくとも一年間は
影響ありませんね。この点伺っておきます。