○
政府委員(
安田善一郎君)
亀田先生の御
質問と御
要求によりまして、まず、配付いたしました
資料について簡単に
説明を申し上げます。
配付いたしました
資料は、
昭和三十六
年度の
飼料需給計画に関しまするものでございますが、目次がつけてありますように、第一は、
飼料審議会を先般十八日に開催をいたしましたときの
配付資料を配付したわけでございますが、
昭和三十六
年度の
飼料需給計画で、例年
審議していただいておりまする
諮問、さらにその
参考資料といたして、三十五年と三十六年の
政府の
取り扱いまする
飼料需給計画の
対照表、三十六
年度の
飼料需給計画の
産出基礎ともいうべき
参考資料、以上が三十六
年度一年間の
飼料需給計画諮問案としての
関係資料でございます。次ぎまして、当面の
飼料の
価格の
騰貴及び
需給の逼迫に対しまする
対策としまして、同
審議会に
協議事項といたしまして、
政府案の当面の
飼料緊急対策を御
審議願いましたその案、これに
参考になるかと思いました
主要飼料の
価格関係資料、さらに同
審議会におきまする同日
審議し
決定をされました
附帯決議、それだけをお配り申し上げております。
飼料需給審議会は、まず第一に、三十六
年度の
飼料需給計画という謄写版の
横刷りの紙でございますが、
政府が
取り扱いまするふすま、
コウリャンまたは
トウモロコシ、
小麦、
大豆または
大豆かす、
脱脂粉乳、
魚かすまたは
魚粉、それにつきましての三十五
年度末の
持ち越しと申しますか、
保管数量、それから
年度内の
買い入れ数量、
売り渡し数最、次
年度への
持ち越し保管数量につきまして、
掲示品目の三十五
年度からの
持ち越しは二十三万三千余トン、
買い入れは百七万六千余トン、
売り渡しは百十万五千余トン、次
年度への
持ち越しは二十万四千余トンという表で御
審議をいただきまして、まあ、一応適切と認めるが、
附帯決議に留意をしてやれということになりました。それに関しまする御
説明を要約して申し上げますと同時に、その御
説明のために
飼料需給計画参考資料という少し分厚い
冊子になったものがございます。
昭和三十六
年度、
飼料需給計画参考資料、三十六年三月十日とありますが、それから縦の紙で横書きのタイプの謄写でございますが、当面の
飼料緊急対策(案)、三十六年三月十三日、
畜産局というのがあります。それから
飼料の
価格でございますが、
価格関係資料という
横刷りの三十六年三月二十日とございます。これは二枚ございます。その次は半ページの印刷でありますが、今申し上げました
附帯決議、それだけでございます。
この第一の
諮問事項の
飼料需給計画は、
食糧管理特別会計におきまする
農産物等勘定のうち、
飼料勘定とも言うべき
政府が
飼料需給安定法に基づきまして
買い入れ、
売り渡し、また
保管しました
輸入飼料をもちまして
政府が
操作をいたしまして、そしてこれを売り渡すときには、
原則は
一般競争入札によりまするが、特別の場合には
指名競争入札または
随想契約によって
売り渡してもよろしいということを
方法といたしまして、
畜産経営の安定を
目途として
飼料の
需給安定、またそれを通じまして
価格の安定をはかる
内容的計画でございます。これに関しまする
予算は
食管会計の一部になっておりまして、
飼料需給計画参考資料という
冊子の二十六、二十七ページに十一という番号によりまして、
昭和三十六
年度輸入飼料売買に関する
食糧管理特別会計予算の
算出基礎、これに表わしておりますものと
数量においては同じでございまして、
数量に単価をかけまして、
売買差益を考えましたもの、この
予算案と
内容は同じであるわけであります。これについて簡単に御
説明申し上げます一と、
食糧管理特別会計の
予算のほかに、これは
輸入飼料でございますので、
外貨予算が要るわけでございますが、これに要しまする
外貨予算といたしましては、近く
閣僚審議会が持たれる
予定でございまして、総額は一億七千七百六十七万五千ドル、
飼料総
輸入量といたしましては
予定をいたしておりますが、
需給計画に立てておりますものは
政府扱いでございまして、その
政府扱いのものを
外貨予算といたしましては八千五百八十九万二千ドル、
輸入飼料全体の四八%を
要求いたしまして、大体これが認められる見込みでございます。
今回の
計画の立案に際しまして、特に考慮を払いましたことは、
畜産が
日本農業の
成長部門として今後の
農業の
転換発展の基幹であるという
農政方針にのっとりますとともに、また一方
貿易の
自由化の
傾向を考慮いたしまして、第一が
自給飼料と
濃厚飼料の
関係、また特に
家畜の
飼養頭羽数の
推定、それから
家畜の
用途別の
飼養形態の
推定、と申しますのは、
家畜がだんだんと
飼養規模を大きくいたしまして、
飼養規模を大きくすること、
自身は、たとえば
飼料の
需要にかなりな変化を与える場合がありますので、それらを考えまして、また
飼料関係難業の
動向をも考慮いたしまして、これは大企業が
飼料工場を持つ
計画もだんだん出ておりますし、
飼料工場自身が大規模化されてくるという
関係、また
配合飼料の
割合が
割合ふえて参るという
関係などの
状況からいたしまして、
飼料の
需要量を勘案いたしますと同時に、これに対応する
飼料の
輸入量を
増加いたしまして、特に
需給の安定及び
畜産経営の安定、その前におきまする
飼料価格の安定というのを
目途といたしまする点について、
政府の
需給操作力を全体として考慮するようにいたしたのであります。そのうち特徴的なことを申し上げますと、
大豆につきましては、七月に
貿易自由化が行なわれる、
AA制に移行することが行なわれるという前提に立ちまして、
政府の
飼料勘定によりまする
売買も、六月までは
大豆で買う。従来
通りやる。七月以降は
大豆かすを
政府が必要に応じて買いまして、
操作して参るという建前をとりました。昨年と変わりました点が以上の点でございます。
また
魚かす、
魚粉につきまして、
植物蛋白で
大豆かすが非常に重要な
代表的なものであるのに対しまして、
動物質蛋白の
飼料の給源としては大宗をなしておりますものでございますので、最近の
魚かす類の
生産原料である
サンマ、イワシの漁獲が沿岸を
中心にいたしまして
減少傾向を示すしておりまするに反しまして、
養鶏その他の
飼養が逐日増しておる
現状にかんがみまして、新たに
飼料需給安定法の
取り扱い対象品目とすることにいたしまして、この
計画に入れたことであります。前
年度までは
政府の
飼料需給計画の外の
部門の
需給予定と申しますか、
需給計画になっておったわけでございます。総体といたしまして三十六
年度の
飼料需給計画は、
政府買い入れが百七万六千三百トン、前年比で一三%増になっております。
諮問案の第一ページの荒っぽく横に書いてある表でございますが、三十六
年度飼料需給計画、
単位トン、
品目はふすま、
コウリャンまたは
トウモロコシ、
小麦、
大豆、大
豆油かす、
脱脂粉乳、
魚かすまたは
魚粉というものでございますが、
買い入れが百七万六千二百トンというのは対前年比は一三%でございますが、
売り渡しは、百十万五千九百十五トンというのは、前
年度の三〇%増でございます。在庫は若干の
減少を見ましたが、昨
年度は大体において
品目別に三カ月の
政府の
保管を見込んでおりましたのが、三十六
年度におきましては二カ月半でよさそうだという体験にかんがみまして、二カ月半と見込んでおるので、若干
数字が変わっておるのであります。特に重要視いたしておりますのは、ふすまでございますが、ふすまは
海外のふすまを
輸入をいたして
売り渡して参るということも、
操作及びその
数量につきましては、ここ三年ばかりでございますが前
年度及びその前
年度ともに
数量は大約十七万トンでございまして、三十六
年度は
買い入れ十六万トン、
売り渡し十七万トンでございますが、これは動いておりません。動いております
せん理由は、ふすまは従来、非常に重要な麦ぬか、
米ぬかをも代替する合理的な
飼料でございますが、
国際貿易量が少ないのと、これをあまり買い付けますと、
日本の買い付けだけでも
海外の
値段が上がりまして、
小麦より割高になる、そういうような点がございます。また
輸入しまして
政府が握っておりさえすれば
買い入れ価格と
売り渡し価格の
価格差の問題を別途経理処理いたしますれば
操作力は強い、こういう長所と両方ございますので、あまり
国際貿易量は多くなかったものでございますること等ともかんがみまして、十七万トンと同様にいたしました。しかし、
畜産の
振興に伴いましてふすま
そのものの
需要の
増加は非常なものでございますので、これがためにこれに対する
対策といたしましては、低質な
小麦をカナダ、豪州あるいは
アメリカ等から
輸入をいたしまして、
小麦そのものをえさとして
販売していく。一部の
粒用の
小麦を除きましては、
専管ふすま
工場というのと
一般製粉工場に特別のふすま
増産をやらせる。この両者はともに
工場の差でございますが、と申しますのは、全部特別のふすまを作る
工場である、
工場全体がふすまだけ作っている
工場である。他は
一般製粉の合い間に監督を受けてふすまを
増産している
工場である。こういう差でございますが、そのふすまは麦の六割がふすまになり、四割が粉になる、そういう特別なもので、
価格は
政府の
指示を受けて
販売することにしております。この
原料小麦を
相当増量をいたしましたことが特徴的でございます。
買い入れ七十五万六千トン、
売り渡し七十三万七千トンになっておるのがこの点でございまして、これは前
年度の
売り渡しの四十一万九千トンに対しましては、七十三万トンのうち
粒用を除きますと六十四万六千トンになりますが、別途こまかい表に出ておりますが、
小麦は前年比五六%増、特にふすま
増産の分が増でございます。そういう著しい増強になっております。これは前年
糟糠類につきまして
政府の
操作力は総
販売量のうちの
政府の
取り扱い量でありますが、三九%でありましたのが、四二%まで
操作力が拡大されるということになるわけであります。以上が主要な点でございまするが、これを全額の方から見ますると、先ほど申し述べましたように、三十六
年度の
食糧管理特別会計の
農産物等安定勘定の中に入るわけでございまして、
飼料の
買い入れ費としましては二百七十七億円、
売り渡しで二百九十八億円。そういう経費を計上しておりまして、結局その
売買差益は赤字が八億一千五百万円出るわけでございます。この八億一千五百万円は
一般会計から
食管特別会計の
農産物等勘定に繰り入れの
予算要求がしてございまして国会の御
審議をわずらわしておるのでございます。大きい概要は以上のようでございますが、この
対象になりました
家畜の
頭羽数を念のために申し上げますと、
乳牛、
肉牛、馬、豚、
綿羊、
山羊、鶏にわたるわけでございますが、対前年比の
比率だけ簡単に申し上げます。
乳牛が一一一%、
肉牛が一%増、馬が三%減でございまして、豚が二四%増でございます。
綿羊が三%増、
山羊が前年
通り、鶏が一四%増であります。
次に、印刷物の縦の方にありまする当面の
飼料需給対策案についてやはり当
審議会で
協議、
決定を願いましたので御
説明を申し上げたいと思います。
これの
対策の根拠といたしましたのは、最近の
価格の高騰及びそれから想像される
需給の
関係でございまするので、まことに恐縮でございますが、こういう横にしましたもので、
数字はこまかいのでございますが、見出しは「
価格関係資料」というのがございますが、このような
状況に対しまする
対策というつもりで考えましたので、これをちょっとごらんをお願いを申し上げたいと思います。これに書いてありますものは主要な
飼料の
価格動向が書いてあります。そうしまして
品目としましては、先ほど申し上げましたようにふすま、麦ぬか、
米ぬか。麦ぬか、
米ぬかは
政府の
統制飼料ではございませんが、重要な
農家の
需要があることと
価格の動きが最近ひどい。また問題になっておる大
裸麦との
関係が深いという
意味で掲げました。それから
大豆かす、また
政府統制飼料ではございませんが、
雑油かすと言っております
代表品としましてあまに
油かすを掲げまして、さらに
魚かす、また
トウモロコシ。
トウモロコシは
配合飼料、特に
養鶏飼料の四割以上をも占める
割合を持っておりますので、
A物資であります
トウモロコシを掲げました。それから「
配合肥料」というのは「
配合飼料」ということでございますが、
成鶏用、
乳牛用、さらに
飼料価格の従来とっておりまする
価格指数及び
畜産物、乳、肉、卵でございますが、
畜産物の
価格指数、それを簡単に書いたものでございます。書いてありますものは三十二年以降の足取りが書いてある。これは最近五カ年を取って書いただけのことでございます。それから横の方には
政府が
取り扱いますものは
政府の
売り渡し、あるいは
政府の
指示した
価格、それがないものはそれがございません。それから
卸売、
小売というものを現わしておるわけでございます。例を
一つふすまにとりますと、三十キロにおきまして
海外のふすまを
輸入いたしまして
政府が売って参るという場合の
輸入ふすま
倉庫渡しの
価格が
価格で出ておるわけでございます。三十二
年度は七百一円、三十五年の九月で見ていただきますと、六百三円でございます。これを前年と比較したらどうかということになりますが、三十二
年度は一割高になっておりましたし、三十五年の九月では一〇七%、十月では九二%となっておるわけでございます。三十二年を、過去の方を
基準にしまして比較いたしますと、三十五年の九月を見れば八六%、それが三十六年一、二月にだんだん上がって参りまして、二月では前年の一一六%、三十二
年度基準の九五・九%、三月はもう少し上がりぎみでございます。
専管と
増産ふすまはちょっと御
説明がおわかりにくいと思いますが、先ほど申しましたような
輸入小麦を
政府が買いまして
専管ふすま
工場、並びに
一般工場に
増産ふすまをするように
製粉工場に渡しまして、そうして製粉しました六割
歩どまりのふすまを
政府が、
マル公と言ってもいいのですが、
原価計算をして
指示をして
売り渡しておる
価格を言っておるのであります。三十二
年度は七百十円でございましたが、三十三年半ばからはずっと下げまして六百六十四円、六百十二円、三十五年の九月を例に見ますと六百十七旧、これは
据え置きということでございます。
指数の対前年比は従って大体一〇〇になるわけでございますが、三十二
年度を
基準といたしますと、八六・九%で
据え置きということでございます。
以下の
重要品目について
価格の騰落、特に
騰貴状況で差がございますがふすまでも現われておりますように、次の欄の
卸売価格が高く出て
卸売価格が特に値が上がっておりますに比しては
小売価格は値が上がっておりまするがその
割合が少ないというのが最近の
飼料価格事情でございます。ふすまの
卸売価格で見ますると、そこにありますように、
価格は三十二年七百七十二円、それが六百五十円台にきまして、三十五年の九月で例を取りますと六百六十一円、それが三十六年の二月に至りますと七百五十四円と対前年比の
比率は一側二分増、一・二五%高になっております。それを次の麦の欄の
小売で前年比、三十二
年度基準で見ますと、前年比では七・四%増、三十二
年度基準では九二・五%ということであります。特徴的に申し上げますと、麦ぬかにつきましては、大
裸麦、従ってその
食用の
精麦の
生産及び
販売、消費の
状況がよろしくございませんで、
先生方が非常におくわしいと思いますが、勢いぬかの
生産も減ってくるというわけでございまして、最近ではぬか
かすの類、
糟糠類というものは
飼料のうちで非常に重要なウエートを占めております。量も多いのでございまするが、その
需給関係を大きく撹乱して
供給不足を来たして、従ってまた
値上がりをしておる。その
中心になっておるものが麦ぬかであります。これは
政府が取り扱っておりませんので、
国内産飼料というわけで
飼料需給安定法では扱っておりませんので
政府価格はないわけでございますから、
卸売価格と
小売価格を以上ここに掲記したようなものでございます。
米ぬかは米のぬかで、精米するときのぬかでございますが、これは
拙作状況を反映して必ずしも少なくないのです。
食糧庁に依頼をしまして
産地精麦を年々ふやしておりまして、
産地精麦に応じてのぬかの
農村還元というのをはかっておりますが、それは
供給量としてはだんだんふえております。
値上がりのひどいものは
油かす類にありまして、
政府売り渡し価格卸、
小売、ふすまのように掲げましたが、
政府価格と申しますのは、
飼料の
外貨をもちまして私どもが
輸入しまして、これを
実需者八
団体に渡しまして、全購連その他でございますが、八
団体が
製油業者に委託製油しまして、
かすを
自分が引き取って、
自分の
系統下の
団体に流す
方法をとっておりますが、その場合の八
団体の入手する
かすの
価格でございまして、
単位は書いてありますように三七・五キログラムであります。
飼料特例勘定、
飼料需給安定法、この二つにのっとっておる
大豆かすであります。これは
据え置きをとっておりまして、三七・五キロで千二百七十円、前年比も大体一〇〇でございまして、三十二年比は八〇で値下げをはかっております。大量に外割制度のもとでございますが、
輸入せられまして
一般食用油を主催する場合に生じまする
大豆かす、これは野放しになっておるわけでございます。これが次の右の欄の
卸売につきまして、前年比では三十六年二月では四割三分九厘増、
小売でも一割七分、三十二年
基準では九七%となっておるわけです。この
需給関係は
国産の
北海道大豆の
売り渡しの問題でありまするとか、
大豆の
支持価格の問題でありますとか、いろいろな問題もございまして、特に
国産大豆のみそ、しょうゆなどに対します
売り渡し等の
関係から申しまして、
農林省といいますか、
食糧庁が
輸入大豆を、
一般製油の
輸入大豆を
輸入発券停止をいたしたことがあるのであります。その後
発券をいたしましたが、時期がずれまして
供給不足が非常にひどくなった影響が非常に大きいのであります。
余りかすもかなり高くはなっておるものでございますし、
魚かすは
サンマかす百キロを例にとりましたが、ごく最近では前年比一九%、
入手難も
相当のものでございます。
以上を通じまして、
卸売価格の
値上がりが目立っておるのであります。
政府統制価格で支持いたしておるものは
据え置きを続けておるわけであります。
第二枚目は、
トウモロコシは
AA物資の
代表でありまして、
飼料の総
需要量中の非常に大きな部分を占めておる。
配合飼料の七割近くが
養鷄飼料でございますと、
養鷄飼料の四割三分ばかりが
トウモロコシであると、こういう
関係にございますが、
AA物資の
関係からきまして、
国際価格がそのまま反映をして参ってきますし、
政府が
需給調整をする要があるとは思われない
状況であります。これも前年
比価格は三十二
年度を
基準として卸、
小売をごらん願いたいと思います。さらに
配合飼料のことでございますが、これは最近
配合飼料が非常に流行するといいますか、
需要者も好み、
製造販売もふえておるという
状況でございますが、
代表的な
成鷄飼料、
乳牛飼料についてメーカー
工場渡し、
小売について掲げてみましたが、
現状の単品よりは配合いたしました
飼料の
値上がりはそれほど大きいものではございません。その下の欄の
飼料価格と申しますのは個々の
飼料のことでございますが、ふすまとか
大豆かすとか
魚かす、
畜産物価格指数と申しますのは、
生産者のもとに置きます
乳牛、鶏卵、
肉牛、
肉豚をその
生産量のウェートで総合
指数化しまして、
農業パリティのような、逆でございますが、
販売品におきます
畜産パリティと申しますか、
飼料の
価格の方は
小売でございますから、
農家の購入する
値段と一応見ていいわけで、これこそ
農家パリティ的な簡単なものでございますが、
飼料価格の
指数、この両
指数をなるべく合うように
操作したらどうかというような
方針でおるわけでございます。おのずからに二重
価格を発生するわけであります。本
年度、三十六
年度につきましては、いろいろ
外貨問題もむずかしいものでございますので、
審議会においての御意見もありまして
輸入飼料を
中心にいたしておりまするし、
畜産振興のうち
飼料の
需給及び
価格の
取り扱いは重要な段階にきておりますので、
飼料価格は
原則として
一つ海外の
国際競争価格というふうなものをベースにしたらどうだろうと考えておるのであります。しかし、そうばかりいえないものもあるかと思います。
以上がこの
価格の見方でございまするが、これに応じまして、やはりふすま、あるいは麦ぬか、さらには
大豆かす、
雑油かす、
油かす、
魚かす等につきまして
供給増加対策をいたしまして
価格安定をはかる必要があるのではなかろうか、また最近の
卸売価格の
値上がりが異常と認められますので、これに
関係しても講ずべき措置があるのではなかろうかという分を考えて加えまして、
緊急対策を一応立てておるのであります。まず第一に、縦に長い、横に印刷してある紙でありますが、この
緊急対策は三月分、及び四月分につきまして、この
対策を講じまして、その
対策を引き続いてやる必要があるし、また効果を期待いたしておりますが、ない場合には一そうこれを続けてやる必要があるであろう。従いまして七月まではこの態勢を維持していく要があるだろうと思っておる
緊急対策でございます。ここの中に何月とありますのは、三月、四月と書いてありますが、三月分四月分という
意味で、若干字句が適当でないものがありまして御了承願います。
まず、ふすまの
供給対策でございますが、これは
製粉工場で
専管のふすまだけを作るものと、
一般製粉工場で
増産ふすまをいたしますものとを通じまして、その原料は
政府が
飼料として
輸入をいたしまして、製粉業者に渡すものでございますが、先ほど申し上げましたように、従来麦から六〇%のふすまをとっておりましたものを八〇%、きちんと八〇%にはならないようでございますが、約八〇%のふすま
増産をいたしまして、第一に書いてありますように、供給
増加を行ないたい。それから第二にもありますように同様供給
増加を来たしたい。この二種類の
工場をもちまして、特に第二の
工場は数を増さなくてはなりませんので、今手続中でございますが、両者を合わせまして三月は二万一千トン、四月は二万一千トン、計四万二千トンの供給
増加をはかり得る見込みであります。すでに措置中であります。玄麦の払い下げ及び製品間、ふすまと
小麦の間の
価格調整を若干いたさなければなりませんが、これは従来
通りのふすまの
値段と
小麦の
値段との
割合を、
歩どまりを変えるだけ考えるというふうに考えております。
次に、ふすまの
価格抑制
自身をする要があると認められますので、この三、四月の売却
予定の
海外ふすまの、
輸入ふすまの売却のことでございますが、これは従来
飼料需給安定法によりまして
一般競争入札で売っておるのであります。その
価格が
相当異常に高く入札される
現状にもございますので、こういう非常事態には、緊急事態には、
増産ふすまや
大豆かすでやっておりますような、八つの
需要者団体に限って特別
売り渡しをしていく、これに応じまして
価格もおのずから支持される。その
価格は、さっき表で申しましたように、従来
据え置きを続けておる
価格である。これによって赤字は年間約十億、このまま続けば出ますけれども、
一般競争入札をやめて
需要者団体に
売り渡していこう、
支持価格でいこう、こういうつもりでございます。さらに
小麦粉をむしとる
意味で
食糧庁が
一般製粉に玄麦を
売り渡して参っておりますが、これにつきましても、一般ふすまとかりにその
生産ふすまを申しますと、
飼料用に適当な
値段で
売り渡していくように要請をしたい、またすべきであると考えておりまして、
数量につきましても、特に三月五千トン、四月一万トン、計一万五千トン程度を八
団体に対して、一般に売るという
意味じゃなしに、八
団体に対して系統的に売って参る、そういう協力要請をすることにいたしました。おそらくこの
数量に関しては、成功すると信じているのであります。
以上の措置を三、四月分について行ないまして、その四月末ちょっと前に検討する要があると思いますが、なお引き続いてこれを行なった方がいいという場合は、五月以降においてもこれを行なうつもりであるのであります。
これと
飼料需給計画との
関係でございますが、三十六
年度の
計画を一部繰り上げ実施するということで可能の見込みでございます。
第二といたしましては、大
裸麦の
飼料化促進でございますが、特にこれは周東農林大臣の御配慮及び
指示もあるわけでございまして、
食糧庁においてとくと、ここに井きましたことについて、協力的に実施するように研究中でございますが、中にきまりましたものもあります。引き続いて早急研究して、四月早々から実現をするようになっているものもあります。それを御
説明申し上げますと、まず第一は、
政府保有の過剰大
裸麦、約六十万トンもございますので、麦ぬかの
歩どまりと申しますか、
生産を多くするようなふうに工夫をいたしまして、そうして
精麦をして参る。そうしてぬかを
飼料に放出して参る。その
価格も、安定的な
価格で考えるということでありまして、これはすぐ実施に移す。さらにこの
数量は目標を立てる要があるので、四月以降毎月四万トン、減っても三万トンを目標といたしたい。また、
政府の
保管いたしております麦、昨
年度及びそれ以前の麦については、くず麦、事故麦として
取り扱いまして、低廉な
価格で
飼料用に確保をはかることが効果があると思いますが、このことと次
年度に引き続きます過剰大
裸麦そのものの
飼料化については、過般の麦類
対策協議会において十分な結論が
飼料化については出ておりませんけれども、早急に検討をするということでございます。三月分は事故麦扱いをして低廉な
価格で売り渡すものは、ちょっと特別会計その他のことでむずかしいようでございますので、四月早々に措置をするはずでございます。
次に
大豆かすでございますが、これは目下
輸入中の手当中であるものが到着いたしますれば、引き続いて必要な売り出しをいたしますと同時に、あとの在庫の手配もするように
輸入をいたします。六月までは
大豆、七月以降は
大豆かすを
予定いたしている、こういうことでございます。
2は飛ばしまして、3は植物
油かすでございますが、業者
団体の意向では、七月くらいまでに五千トンくらいの
油かすが必要だというのが、今の
予定では七千トン民貿による買い付けをいたしておりますから、これは順調にいくと思うのであります。しかし、それについてよく供給確保について監督してもらうということでございます。一番下の「その
品目については、」というのは、その他の
品目についてはという、その他と、逆になっておりますが、印刷間違いのようでございます。
魚かす、
魚粉は、当
委員会におきましても前に御
審議をお願いしたことがございますが、依然として
日本の沿岸漁業といたしましては地産が好調ではございません。
年度間の
需給といたしましては、供給を三十六
年度は二十一万トン、
国産を十八万トン、
輸入を三万二千トン、それを考えているのでございますが、この三、四月及びそれに引き続いた時期の問題といたしましては、
価格も
相当高騰をいたしておる
現状でございますが、すでに
輸入割当公表を二万トンいたしまして、目下さらに一万トン
輸入を検討いたしておりますので、
需給計画上立てておりまする三万二千トンを約半分ばかり
計画輸入すれば、当面の
需給は安定するであろうと思われるのであります。
脱脂粉乳は、これは牛乳
生産のために、子供の牛が親牛の牛乳を飲むことを節約させるためとか、養豚その他の、ひなとか子供のときの母乳的な
飼料になるわけでございますが、これはここに書いてありますような供給確保もできまするし、適期放出もできるつもりでございます。さらに措置でございますが、最近配給
飼料工場の新設あるいは増設等が、総合
貿易商社とか、水産会社か、あるいは製粉会社とかというもので、どしどし行なわれる気配でございますが、これは
飼料の品質改善に関しまする法律で、建設着手二週間前に届け出を要する制度になっておりますので、とかく励行が十分でありませんでした従来のと変えまして、事前
協議を励行せしめることによりまして、あまりひどい統制――
工場の新設、増設の許可制というようなものにはなかなかいきませんけれども、納得づくのもとにおきまして、
配合飼料の
工場の調整を行ないまして、特に
政府が
取り扱いまする原料は、これに対して売り渡されていくわけでございますので、同じ
家畜、衣食がおりましても、中間の
販売業者、特にこれらの
関係の
配合飼料工場の
需要が重複して出て参るとか、仮
需要があるとか、こういう場合において、無用の
資料需給の混乱を生ずる場合がある。それに対しては、
輸入飼料は特に
外貨を要することでもあり、国内の
飼料価格は安定をはかるべきでございますので、その
関係で、よく
協議をしたい、新規
工場はそうたくさん
飼料原料をとってしまっては困るという
意味でございます。また、中には水産物の
関係の
飼料原料を持っておるものがございまして、
自分の
工場で全部使ってしまって、従来他の
飼料工場あるいは
飼料販売業者に売ることにしておりましたものが、一応供給から当面除かれておるというようなこともあり得るかと思いまして、これとはまた話し合いまして、
自分で消費するもののほか、他の
工場にも、
販売業者にも振り出すということについて調整をしたいと、こう思っておるわけでございます。目下その手続中でございます。
最後の公定規格の改訂または新設は、目下私どもが、どんな
飼料をどの
家畜、家禽にどういう
数量とか、どの割でやるとよいかということは、
畜産試験場で研究いたしまして、国立牧場で
飼養管理上の実験をいたしまして、そうして、
飼料の品質改善法におきまして、公定規格が最低に必要な規格としてきめてありますが、そのもとは、外国の研究、経験になるものも
相当多いのであります。まだきわめて
日本的な
公定規格とかあるいは地域的な
飼養割合というようなものの研究が完成をいたしておりませんけれども、最近の
状況を研究いたしますると、この公定規格は、蛋白が少し高過ぎる感じがあるのであります。蛋白が多過ぎる場合には、乳肉類を
生産する
家畜を飼育するというような場合にどれだけ有効であるか疑問があります反面、
飼料価格としては蛋白
飼料は非常に高いものでございまするから、
飼料価格がより高くなる
傾向がありますので、研究の過程でございますが、成案を得ますれば、もう少し低蛋白の高カロリーの規格を作るのがよろしいのではないか、そうすると
飼料の
需給と
価格の安定にも進むのではないかと思うので、検討するようにいたそうと、こういうことでございます。
私どもの御
説明としては以上でございます。
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