○堀本宜実君 これは御
質問申し上げたり、お答えをいただいたりするのに、まことにお気の毒にたえないのであります。しかも、法案にうたい、
農民の期待を持っております、しかも、将来有望だといわれ、
需要の伸びのある、しかも二倍、三倍に伸びようとする果実が、しかもその果実の中で何が一番大事なのかといったら加工なんです。
先ほど申し上げた
通り、いろいろ例はございますが、私はその例を省略いたしますけれ
ども、それの指導が二人というのでは、どう
考えてみても情けない。どう欲目で見ても、このぐらい貧弱なことは私はないと思う。これも看板に偽りありとはこのことでございまして、まことに遺憾にたえません。そこで、これは二十数名でございますか、三十名近く
農産物加工に必要な人員が確保されていると思うのであります。それは他の局にも配置をされている。これがなわ張りの
関係上、もっとも、たくあんをつけることも必要でありましょう、また梅ぼしをつけることも必要でありましょう、私は決して他の局にありまする加工指導者が、無益なものであると申し上げるのではございませんが、しかし少なくとも果実についての日本の取りおくれた、しかも、非常に旧時代的な加工を、進んで新しい世界の加工水準にまで上げていくという
立場に立ちますることが、今後の
農業振興の重点でなければならぬと私は
考えます。そういう意味から、先般農林大臣にもこのことだけを私は要求をいたしておきました。どうか省内においてセクショナリズムなやりとりでなしに、真にその必要な点を痛感されまして、これはお答えは要りません。
政務次官もお出でになりますので、協調をはかられまして、なお一そう拡充をされまするようにお願いを申し上げておきたいと思います。
次に、この統計がないということでございますが、これは私の思いつきでございまして、笑いぐさ愚問かもしれませんが、統計がないということにすべてのものが始まっておる。というのは、去年もそうですが、ことしもそうなんですけれ
ども、ミカンを販売いたしますると、大きいものからなまで市場で
消費をするわけであります。そしてある一定限度以下のものを加工に回す、ジュースにしぼるとか、あるいはまたカン詰にするとか。ところが、なまで売る大きいものよりも、加工に回すべき小さいものの方が値が高くなっていく。それはお調べになったらわかりますが、去年もなまの方の販売した統計、つまりなまの
価格平均より、その後加工に回しますものの方が高くなっておる。これは幾らあるかわからないうちに、なまの間に、じゃんじゃんじゃんじゃん大きないいものから出荷をしていく。あとでこれくらい残るだろうという見通しが、その見通しが欠けちゃって、そしてミカン等におきましては、加工用に回すものの方が
価格が高い現象が起こってくるのであります。これは少なくとも従来からの
考え方にいたしますと、六分ないし、七分値くらいが大体普通なのであります。それが最初売りましたものよりも高くなってくることは、
農家自体にも不注意なものがある。売れさえすれば何ぼでも出していって、あと加工用が足らない。従って値がつり上がって高くなる、こういうことになるのだろうと思うのでありますが、そこでこれらの統計を、確実に生産量を把握いたしまするために、空中写真とかなんかそういうものをして、林野の方では樹令でありますとか造林計画でありますとか、あるいは林地の状況等を見まするために、空中写真を高度に利用されているやに聞くのでございますが、この果樹経営計画、あるいは生産計画の予測等にも、少なくとも私はそういう新しい技術を応用されて、正しい統計を求められることが、今後の長期見通し等においても私は役に立って、少なくとも長期の見通しを発表して、それが大へんな間違いであったということのないことにいたしますためには、罰金等を科しておどして、正しいものをとろうとするよりも、もっと根本的に正しいものをみずから求めるという
立場にお立ちになる方が、積極的に理解されやすい、またほんとうの道を行くものだと私は思うのですが、そういう御計画はありませんか。