○森中守義君 西村
局長の、どうも十年間というのは、私は御訂正になった方がいいのじゃないか。なぜかといいますと、これは後ほどまた資料をお
出しいただきたいと思うのですが、今まで私どもがこの問題を客観的に見てきた場合に、いわゆる三十万がいいか、四十万がいいか、五十万がいいか、いわゆる線の引き方というものは、必ずしも正確な数字を基調としたものではない。こういうふうに私は判断をいたしております。であるから結局、簡易保険の制限額というものはいわば適当であろうという
大臣の政治的な答弁に見られるように、いわば政治的な額なんです。私はそう思う。もしそうでないとするならば、これは五十万でよろしいという正確な根拠となるべき資料をお
出しいただきたい。私は明らかに制限額の設定ということは、正確な統計を
基礎にし、数字を基調にした額の設定ではないのではないか、あくまでも政治的な判断による額の設定である。こういうような認識の仕方がおおむね正当ではないか、こういうように思います。従って今
局長の言われる
言葉を何も私はあげ足を取ってものを言おうと、こういうのじゃないのですが、そういう過去の経過の中に設定をされてきた制限額というものが、
局長の言われる十年はよろしいということであるならば、これは一つの私は根拠となるような数字というものが
基礎になって額の設定が行なわれたときに、初めて言い得ることであって、そうじゃなくて、やはり政治的な決定ですよ。だからあまり将来の見通しを私の聞き方も多少おかしかったのかもわかりませんが、私が聞いたのは、そうちょこちょこ変えられては困るのだ、どのくらいが適当であるか、今から何年くらい上げないか、こういうことを政治的にお聞きしたいのだから、今から十鶴間というようなことを言われたんじゃそれは大へんなことですよ。しかも現に六十万とか七十万ということが
局長の
言葉の中から出ている。そういうことを将来にわたって
考えるならば、今の
局長は、あまり正確なお答えじゃないからいいにしても、いやしくも
国会の
委員会の中で十年間はいいだろうという、こういうあいまいなことは一つお取り消しになった方が先々のためにいいのじゃないかと思いますが、その点一つ正確にしておいていただきたい。
それと、今申し上げたように、これは私の主観を述べているわけですが、間違っているならば、そうじゃない、やはり数字を基調にして五十万が出たなら出た、政治的な判断による設定なら設定、そのいずれかの御答弁をいただきたいのと、それからもう一つ
局長のお話の中に、いわゆる民間の生命保険との
関係がある、こういお話ですが、なるほど今日日本に二十社あります。民間業界二十社、そのほか農業共済
関係もあるし、かなりわが国の生命保険の市場というものはかち合っておりますね、ラッシュの状態である。しかも民間生命においては群雄が割拠して、まことに競争は激烈をきわめておるようです。その中にひとり簡易保険が官業という
立場で存在している。こういうようなわが国の国内における民間生命保険と国営事業である簡易保険の位置づけというものは、おのずから一つの保険政策として、もう少し何かの形で一元化をしていくなり、ないしは双方が両立していくような方向がとられないと、民間生命が今回の五十万に対して強く反対の運動を展開している現状から見ても、今日まではこれできても、これから先六十万にする七十万にするということで、そのたび
ごとに私は保険界に相当な混乱が起きるのじゃないか、こういうように
考える。これはもちろん
郵政大臣の所管外のことであるかもしれませんが、少なくとも保険事業というその面を通して
考えるならば、やはり
大臣にも
関係がある。一体わが国の保険政策というものは、現状を肯定していいのか、将来はどういう方向に発展をしていくべきであるか、
大臣はどういうようなお
考えをお持ちですか。