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天田勝正君 私はまあ、
名前のことをあんまり長くやるというと迷惑だろうと思ってあれしたら、
木村さんからだいぶん私から聞けばとうとい
意見を聞いて、そう迷惑でないという自信を得たわけですが、私はきょうここへ資料を持ってこないからあれですが、言うまいと思ったのですが、昨年の新聞で、ニューヨークに
日本人の
書家がおるのです。どの新聞ですか、出たことがある。これは私びっくりした。この人が
書家として三十年ニューヨークで通っている理由は、
日本字というものは絵であるということなんです。向こうの人の評価がね。それで、向こうの人には
文字としてはわからないのに、その人に字を習いにも来れば、その人が
書家として通っておる。驚くべき記事を実は見た。ですから、
日本人が、
松隈総裁のおっしゃるように、横
文字でないとどうも
図案したときに
工合が悪い、こういうふうにおきめになっておられるけれども、ところが、案外向こうでは
日本字の方がよほど絵であると、
文字はわからないけれども、何かそういう象徴的に書くと、逆に
意味がわかる。確かにそうでしょう。
日本は象形
文字をだんだん変形したのですから、それをうまく
図案化すれば、
文字そのものが絵になるし、また
意味もわかる。こういうふうにさえ、どちらかといえば、本来
英語からすればスラングぞろいといってもいいくらいのアメリカでさえもそういう認識をしているのですね。
日本の
文字に対して。こういうことでありますから、ここで数
委員の方がそれぞれおっしゃったのであるから、これはやはりただ答弁というだけじゃなくて、私は真剣に
考える必要がある。
もう
一つは、これ
自体はまあ一本百八十円もするのだから、とても大衆のものでないから何をしてもいいというあれもありますけれども、ハイラトイのごときは、私もこれは古くコロンビア大学を出た人に聞いたことがある。コロンビア大学を
日本人で出ておられながら、
hi——liteという字を知らなかった。これは驚くべきことです。これはまともな
文字や
言葉、それから付き合う相手もまともな人と付き合っているがゆえに、おそらく知らなかったのだろう。結局まあ多分そうだろうと、私の判断の方が、あのまん中にちょっと光があるものだから、要するに高い光と、結局それが焦点というふうなことだなと解釈して、おれはそう思うのだがと言って、こっちがむしろ
注釈をしたという事実がある。ですから、こういうこともやはり十分
考えてもらいたい。私は話は飛ぶようですけれども、
外国へ行くと、どの町へ行っても、何かその町へ来たというような
感じを受けると思うのです、どなたも。だから、一ぺんしか行かないコペンハーゲンあたりの絵を見るというと、私は的確にコペンハーゲンだということがすぐわかる。どころが、近ごろ写真で上の方からとった
日本の町じゃ、これが東京か大阪かわからないですよ。そういうことでもあまりにまねが激し過ぎるのであって、私は
日本に来たという
気持はおそらく外人が持たないのではないだろうか。ただ、羽田から大森へ来る途中の何があまりきたないので、まあ
日本に来たという
感じを受けるだけで、写真などで東京を見たって、東京やら京都やらというのはわからぬでしょうから、何もこっちの
文字で宣伝したって、やがてオリンピック
——私ども個人からしたらやってもやらないでもいいんだけれども、きまった以上やる。やる以上は、
日本の宣伝ができる機会だ。そういう場合に、
たばこ一つでもどこのものやらわからぬというよりも、
日本のものだということの方がよろしいのだし、それが宣伝しにくいなどということはあり得ない。というのは、われわれみたいに、ほんとうに片言も言えぬところの人間が聞いても、向こうの人は氷川丸だの秩父丸だの今だってちゃんと知っているのですよ。向こうの
名前にどっちかというと
注釈をつけて、秩父とはどういう
英語だという
注釈をしたためしはないのです。氷川丸なんていうのはどういうのだという
注釈をしたためしはないのですが、そんなものはかれこれ二十年先のことですよ。その船は。だけれども、今でも知っておる。それがわれわれみたいな口のきけないものに対しても話が出て、言っていることは私にもわかる。
あまり話が長くなって申訳ありませんけれども、そういうことなんですから。向こうのものを
注釈するのも
一つの方法でしょうが、逆にこっちのものをそのままで覚えさせるというのが最も私はいいと思う。こういうことは
一つぜひ、
意見の言い放しでありまして、別段答弁を求めてもどうにもしょうがないものですけれども、私はまあこの際、
大蔵省においても、この
専売公社についても、そういうことも
考えてもらいたい。先ほど
木村さんのおっしゃったことも、やはり非常に示唆に富むことなのですから、そういうことは謙虚に
一つ聞いてもらいたいという注文だけいたしておきます。
それで次に、この際お聞きしますが、
紙巻たばこは従来、それぞれ税金が、
専売益金としてもよろしいのですが、地方税の
関係もありますが、そういう部分ですね、
たばこの価格、それに上積みになりまする益金、税金、こういうものはいつも資料を出されておるのですが、今回
決定しようという三種類についてはそういう部分がいかがになっておりましょうか、この際
一つお聞かせ願いたいと思います。