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参考人(
渡辺喜久造君)
お話の点は非常にごもっともでございまして、こういうふうな感じが私などはしておりますが、現在
公団の
団地にはスーパーマーケットとか小売
業者とかいろいろないわば商売
関係ですね、こういうのが入っております。この家を建てましてわれわれの方は賃貸料をいただいて貸す。まあ、そういった一般的な、いわば商売の
関係ですね、これは今後におきましてもその線で進んでいきたい。別にこういう会社にやらせるつもりはない。それから
公団のいろんな
施設でございますが、
公団の入居者の全員の利益になるような
施設ですと、これはそのまま
公団のいろんな本来の経費の中でやり得るわけです。ところが先ほどちょっと例に出ました
託児所の問題にしましても
倉庫の問題にしましても、全員の御
希望というわけでもない、しかしかなりの数の方がそれを
希望されている、まあこういうような
施設がございます。それから単に、の
施設を作るというだけでなくて、そこには当然やはり同じ貸
倉庫にしましても、たとえば区画を割って、この
倉庫はあなたに貸しますという格好ですと単なる賃貸で済みますが、いろいろな形態が考えられるわけです。大きな
倉庫にしておいてそしてこの分はお預かりしましょうといったような、
倉庫業者に見られるような形態も考えられるわけです。どういうような形態でやるのがいいかというのは、われわれもまだ頭の中で考えているだけでして、いろいろな形態が考えられるのじゃないかと思います。そうしますと、そこに当然うらはらとして
倉庫管理の人が要るわけですね。
託児所にしましても、
託児所の方の職員の問題が当然出てくるわけであります。そうしますと、どうもそこまで今の
公団が手を広げることは、ちょっと
公団の力に余り過ぎるのじゃないか。
公団としましては現在としては、やはりよき大家さんという言葉は古い言葉ですが、できるだけ低家賃でこれを提供し同時によくキープをする、修繕
関係といったような問題につきましてのサービスをする、いわば家主としての
仕事に
公団としては実は没入したい。しかし、ああいうふうな
団地になりますと、おのずから
一つのコミュニティになりますから、いろいろな要請が出てくるわけでございます。といって
民間におまかせして十分それでやっていけるというものは、もうそれにおまかせしたらいいじゃないか、どうも
民間の採算から見ましても、必ずしもこれで採算がとり切れない、ある
程度同時に
公団の全体の
仕事の点と歩調を合わしてもらわなければ困る。これはまあ
民間の方におまかせする場合も同じような御注文はつけるわけですが、まあ、そういったような、いわば入居者全員のという意味の要求でもない、しかし要求としてはご無理ごもっともな要求である、そういったようなちょうど中間的なものがそこにあるわけでございますので、これをあまり営利本位でなくて、といって赤字を出さぬ
程度でなんとかやっていけるというようなものを、どうもそういうサービスの要請があるものでございますから、それで実はそのサービスにこたえる体制の点については、実はまだ部内でもよりより議論が交わされておる
程度でございますが、私どももまず第一にそうしたサービスの要請があるものでございますから、同時にそうしたサービスの要請も確かに無理からぬ要請である、これに何かこたえる道はあっていいのじゃないかといったような
考え方から、とのサービス会社を作ってやったらどうかというのが私の方の実は
考え方でございまして、従いまして、先ほど私も同じ意見ですが・どうも全国一本の会社でやるなんということは、これは考えるのがおかしい。やはり、ある
程度幾つかの地域に分けたところでやるのが、地面に足のついた
仕事になるのじゃないか。
それから
清掃関係につきましては、ごみの最終的なものは、これは地方団体に
お話しまして、そうして処理してもらっております。しかし、
公団としましても、たとえば焼却炉を作るとか、あるいは厨芥でありますと、これをまとめておいて豚などの養殖をする人が持っていってくれるとかいろいろなことをやっておりますが、そのほかに
清掃をやっています。これは主として共益費の方から出していただいて、何人か人を雇ってやっておりますが、これが組合でやってくださっている、あるいは
民間でやってくださっているものもあります。そこらのものはこれは私そのままでもいいと思いますが、しかしそういうふうな適当な
機関がない場合におきましては、こういう
仕事も代理会社にお願いしてもいいのじゃないでしょうか。まあ、何かいわばそうした
公団の本来の
仕事、それから
民間の
業者としてはちょっとやりかねる
仕事、その層をねらって、しかも入居者の要請として非常にごもっともである。そういう
仕事を中心にして、この代理会社があまりもうけも考えないで、といって損をしないで何かやる線が
一つあるのじゃないか、かような
考え方でお願いしているわけでございます。