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参考人(
中村建城君) 私
どもの
申し込みと
貸付の割合は、
件数がこのごろは八〇%をこえております。十
申し込みがあれば八くらいお貸しいたします。二つまでお断わりするということでございます。
金額で申しますと御
指摘のように、せいぜい五一%かそこらでございまして、半分くらいになっておるわけであります。この
理由には
資金が足りないという点ももちろんございます。各支所の自分の手元に持っておる金と
申し込みとをにらみ合わせまして、なるべく貸すようにしたい、多くの人に貸したい、しかし、多くの人に貸せば一人当たりの
金額が下がるということもございます。また一方
申し込みのなれた人はもう大体わかっておりますが、非常に大きな
申し込みをしてとてもそこまで貸せないという場合もずいぶんございます。ことに返済能力というのを私
ども見ております。月賦でございますとたとえば月に一万円返せるものなら、二十カ月の期限で二十万貸すというような一種のこちらの方針がございます。そのためにかりにそういう月に一万円しか返せない人が五十万、百万まで申し込んでも貸せないということもございます。しからば、どの程度が
資金が足りないのか、どの程度が
申し込みが多いのかと言われましても、ちょっと今までそういう調べをいたしたことはございません。実は今そういう調べをやりつつあるわけでございます。一体、
資金が足りないために
貸付が五一%であるのか、あるいはそれは貸せなくてそうなるのか、現在調べておりますが、今結論は出ておりません。おそらく両方あると思います。金があればもっと貸せるということはございますが、また金があっても相手によってちょっとそれ以上貸せないという例もございます。その点ははっきりと
数字的に御
説明申し上げられいなのは遺憾でございますが、両方あると思います。
それからもう一つ、担保でございますが、もちろん百万円以上は
業務書によりますと担保を取ることになっております。それ以下は
保証人でよろしいということになっております。しかし
保証人を立てるのをいやがる人もおりまして、かりに五十万でも担保を出したい、
保証人はいやだという人は担保を取ることもございます。こちらの方で担保をぜひ取るというのは百万円以上でございます。しかし本人が
保証人がいやで担保を出したいという場合には、百万円以下でも担保を取る場合もございます。
それから限度引き上げでございますが、これは世間で
国民金融公庫を
最初から見れば、逐次限度を引き上げておりますが、最近から見ると、かりに二十万円、五十万円はあまり少ないじゃないか、もう少し上げたらいいじゃないか、あるいは二百万、百万円も、もう少し上げたらいいじゃないかという意見もずいぶんあるのでございますが、これらの
資金源を確保しておきませんと、一口の限度を上げますと、そうするとかえってまた均霑する人が減るわけでございますので、
資金源とのにらみ合わせで
政府ととくと相談しなければ、ただ単に
金額を上げますと、たくさん金を借りられる人はいいのでありますが、そのために借りられない人も出てくる。結局そうなると
資金源をふやして限度を上げなければ実効が上がりませんので、その二つがからむと考えております。おそらく二十万、五十万という限度は非常に少ないと思いますが、私
ども原則としては百万、二百万でございまして、二十万、五十万は特殊のサービス業に限っておりまして、大体の商売は個人ならば百万、法人ならば二百万借りられるようになっております。二十万、五十万はごく特殊の原則の例外に
業務書はなっておりますが、現実には百万、二百万まで貸せる業態のものが多いと思っております。しかし二十万、五十万というのは少ないからこれを上げろという世論が上がっておりますが、私
ども検討しておるのでありまして、結局
資金源をいただかないで上げてみても不徹底だということで、現在まだ見送っておる次第であります。