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相澤重明君
運輸大臣、私は今の
十河総裁の
答弁は、実に著しいと思うのですよ。これはまあ実際、そのように
国鉄は強いられてきたわけです。これは
十河総裁であろうと、ほかの
総裁にかえたところで、現状までの
鉄道建設審議会の答申なり建議というものをやる場合には、こうした赤字が生れている。こういうことをはっきり
政府は認識をしてもらわなければならぬと私は思うのです。
ですから、これは将来の問題として、私は
一つ課題をあげておくから、この
鉄道建設審議会の性格を、いま一度再検討すべきじゃないか、こう私は思うのです。これを今、
十河総裁の言うように、法律上はやってもやらなくてもいいのだけれども、実際の政治上なり
政策上なり、高度の
鉄道という性格からいくならば、これは、どうしてもやらなければならない。これは、だれの責任です。これはやはり、いわゆる内閣なり、あるいはまあ
国会の私どもにも、その責任があるでしょう。こういうことは、やはり
考えていかなければならぬと思うのですね。そういう点は、
一つ木暮運輸大臣が——あなたの政治生活は長いのですから、
一つやって、この辺でやはり
考える必要があるのじゃないか。そうしないというと、ただ
国鉄の最高の責任者が、あれは仕事がうまいとか、へたであるからとか、黒字になったとか赤字になったとかいうことを批判される、その批判というものは当たらないということなんです。そういうことに私はなろうと思うから、
一つ運輸大臣には、
鉄道建設、
審議会の性格について、運営について、こういうものについて再検討を私はして、次の議会に、
一つあなたの所信を述べてもらいたい。
そこで、それはこの次に、あとに譲っておいて、さっきからの
国鉄総裁の
答弁なり、あなたのお話を聞いておると、
事務当局が
説明をしたところの
鉄道の
新線建設についての
利子、及びそれに関連する営業の赤字というものは、これは何だ。これは
政府の責任じゃないか。
国鉄の責任じゃないじゃないか。そうすれば、あなたの論旨は、それは通っておらない。三十二
年度以降、
鉄道建設審議会の答申をあなたが尊重をすることになれば、今日の事態においても、赤字になっているその根本原因は、これをなくさなければいけない。一体どうするか。あなたは財政上の問題として、池田内閣になって初めて三億八十五万円の——八百五十万か、この
利子補給をしたから、これは前進であると、私も、前進とは認めますよ。認めておるけれども、しかし現在四十五億や五十億の赤字というものは、どうするのだ。これをただ
国鉄に赤字があるということで、
職員に転嫁することは、あなたけしからぬ。あるいはそれを大衆、
国鉄を利用する者に負担させるということは、これはまことにけしからぬと私は思う。根本理由は、あなたがさつき
説明したり、
十河総裁の言っておることからいけば、私はそうなると思う。
この五十億にまあ近づく赤字というものは、別に
国鉄の
十河総裁以下
国鉄職員の責任じゃないじゃないですか。あるいは大衆の利用者、通勤、通学、あるいは貨物の運賃等に責任を転嫁すべき問題じゃない。公共負担の割合にしてもしかりだということになるのです。この五十億の赤字を、あなたはどう処理をするか。これは、きわめて重要な問題であるから、やはりあなたの所信をいま一度伺っておかなければならない。この
答弁いかんによっては、
決算はできませんよ。単に赤字になりましたと言ったって、そうはいきません。百一億の黒字でございますなんといって、得々としておられますが、
運輸大臣、
一ついま一回、あなたの所信を聞かして下さい。