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国務大臣(
木暮武太夫君) ただいま、るる
大倉委員からお述べになりましたことは、まことにごもっともな
お話でございまして、先ほど来
海運局長からも、今までの
海運助成の方式というものはどうも十分でない。これをもって
日本のゼロから戦後出発した
海運の振興の全部であるということは申し上げられない。ただ、昨日来も申し上げます
通りに、いかにも経理を圧迫している
金利の過重がありますので、さしあたり、こういうものに対して、
市中銀行に対しても、あるいは開発銀行の
金利に対しても、その負担を除いてやるということが、
幾分か
効果があるということでやっておりますわけでございまして、今
お話しのような
海運の振興に対しましては、こういうことだけで、とうてい
商船隊を戦争前におけるがごとく有力なものに、
競争力の他国に比較して劣らないようなものに作り上げることは、このままではとうてい至難であるというふうに私
ども考えているのでございまして、ただいまも
海運局長からも
お話し申し上げました
通り、いろいろ御
意見のある方もたくさんあるのでありますが、何か
公団組織によってやってみたらどうか、あるいはまた現在禍根となっているところの
開銀の借入金というものを、この際、世間でよく弱った会社を助けるときのように、たな上げにして、新らしく出発するような
構想を持ったらどうかとか、いろいろの名案が出ているわけでありまして、われわれもこういう問題について慎重に研究をして、今
お話しのように、なるべく早い機会に、ただ利息の負担を国家が片棒かついでやるというような
程度の助長策でなく、もっと抜本塞源的な
海運を振興する
方策について、各省とも緊密な連絡をとりまして、案を具して、
法律の必要なものは
法律を提案して国会の御審議を願う、あるいは行政指導によってできますものならば、なるべく早くこれをやるということに実はやりたいと
考えているところでございまして、今まで
大倉委員から
お話になりましたことは、まことにわれわれの
考えているところと同じ、肯綮に当たったことをおっしゃられているので、同感の意を表するとともに、われわれも大いに激励されるところがありましたような次第でございます。現在のままでいいとは私
どもは絶対に
考えておらないわけでございます。