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大倉精一君 社会党を代表して簡単に討論をいたします。
港湾の機能の不備、不十分をいわれてから非常に久しい問題でありますけれども、なかんずく、最近における
貿易、
経済の伸びというものはまことにもって顕著なものがあると思うのであります。このときにあたって
港湾整備の
緊急措置法は、私は非常に適当だと思いますけれども、ただ、過去の実績に徴して、この種の
計画の完成されたためしはない、こういうことで、私はこの
計画が、
港湾局長も言われたように、確実に
実施されると同時に、
計画自体を、現在の世界の
経済、
貿易の伸び、あるいは国内
経済の伸張に見合うよりも、むしろ先を見越した
計画を立ててもらわなければ、真の
意味におけるところの
港湾の機能、あるいは
経済の
基盤としての
港湾の役割は果たせないと思います。特に資金
計画については、現在のような非常に物価の変動の激しいときに、二年先、三年先、四年先の物価をどう見越すか、これがいわゆる
計画の
実施、実現の成功、不成功の要因にもなると思われます。特に最近におけるところのいわゆる物価上昇ブームの時期に、さらにまた来年におけるところの物価上昇の
状態、そういうものを的確に把握して、偽わりなく、自己欺瞞することなく把握して、そして
計画が間違いなく、実行できるように御努力を願いたいと思います。特に
船舶の大型化等につきましては予断を許さないような将来の
状況もあると思いますので、こういう点につきましても特に慎重な
配慮をされまして、真に
日本の
港湾が
日本の
経済の進展の基幹になる役割を果たし得るような、そういう
港湾に
整備してもらうように特に要望いたしまして、本案に賛成いたします。