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川俣分科員 だいぶんやかましくなったので、三十二年から十分精査しておる、こういうことでございますが、しかし、もう三十二年から三十五年、六年となるわけですけれ
ども、これは普通の民間であれば当然税の対象となるのです。
大蔵省の所有地なるがゆえに、官庁の持ち物なるがゆえに特権が
あという印象を地方民に与えることは、徴税の上からも、これは
考え面すべきじゃないか、検討すべきじゃないか、こう思うのです。これだけ努力しておられるのでありますから、継続してさらに一そうのすみやかな努力を望みたいと思います。農地法によりますると、農業者でなければ土地の所有ができない。
大蔵省の持っておる土地は当然農林省に所属がえしなければならぬはずのものが、まだ残っておる部分がある。一般の方には
法律規制が非常にやかましいのにかかわらず、官庁なるがゆえに、てん然としておられますことについては、十分関心を呼びたいと思うのです。
そういう
意味で、物に対する見方がどうも疎漏だという
一つの例をあげながら、
お尋ねしたいことがあるのですが、今度の
国会に、大臣御存じのような大豆なたね交付金法案というのが出来ました。この説明によりますと、外国産大豆の輸入の自由化が国内産の大豆及び菜種の価格に及ぼす影響が非常に甚大であるから、当分の間国内産大豆及び菜種について交付金を交付するのだ、こういうのです。大豆の輸入の自由化によって国内産が打撃を受けるのだから、
一つ交付金でめんどうを見てやろう、こういうことです。このことで、特に開拓農民などが大豆を作っておるためにその打撃が甚大だということで、これを救済しよう、こういう
考え方です。これは必ずしも悪くはないと思う。ところが、大豆は、とうふとか、あるいはみそ等によってかなり普遍化された食料品ではあるものの、砂糖ほど普遍化した食料品ではないわけですね。一般の
国民から見ますると、物価がいろいろ上がるのは、砂糖くらいは
一つ下げてもらったらどうだ、下がっていいはずじゃないかという期待があるわけです。そういう
世間の批評を大臣は十分聞いておられると思う。いろんなものが上がるけれ
ども、砂糖くらいは下げることができるのじゃないか、砂糖会社は年間八十億も超過利潤をとっておるのだから、下げることができないわけはないじゃないか、こういう気持があるわけです。これに対しては、大蔵大臣、あなたと、それから通産大臣、農林大臣が、昨年の十一月ですか、集まって、自由化しようということをきめた。それをまたことしになってからやめたのですね。国内甘味資源を保護するために自由化をやめたというのですが、大豆の場合と同じように、関税をとりまして、それをもって交付金にしてやれないことはないじゃないですか。その方が砂糖の値段が下がるじゃないですか。これと同じように砂糖の値段を下げたらどうです。これは大豆の値段が下がる、その下がるのは消費者の方にいく、農民の手取りが少なくなるから、交付金でいこう、こういうわけです。砂糖も同じく一般には下がる。甘味資源を作っているところのビートはビートとしての救済をする、あるいはブドウ糖はブドウ糖としての救済をやる。これは
日本の甘味資源でなじみがないから、なかなか消費量が増大してこないけれ
ども、ブドウ糖などは、甘味は薄いけれ
ども、これを食ぜんにのせることは決して困難ではない。ビート砂糖についてもそういう消費拡大をはかっていくようにして救済をしていく、そうして輸入については自由にしておいて、関税でカバーしていけば、やれないことはないじゃないですか。この砂糖にだけは特別に総理大臣が
関係が深いと
世間でいわれて、それでやめたのじゃないかとさえ、
誤解を受けるのです。ほんとうに
誤解を受けるのです。大豆や菜種と同じように、どうしてできないのか、できない
理由はないじゃないですか。区別しなければならぬ
理由がどこにあるか、この点をお伺いします。