○
田中(伊)
委員 そこで続いての交通
関係は、市民の生活に非常に密接な
関係がございますから、非常に具体的な所見を私が申し上げてみたいと思います。
今申し上げた
二つに力を入れる、こういうこと。それからもう
一つは、交差点の停留所の置き方であります。現在、御
承知のごとくに交差点の手前に停留所が置いてある。これを交差点を渡った向こう側に、できれば乗降客のあまり迷惑にならぬ限度で、もう少し距離を離して、交差点の向こう側に停留所を置くことにすれば、路面電車があるという
前提から申しますると、非常に交通緩和に役立つ。例が二カ所あります。これも私は昨日踏んで参りました。それは虎ノ門と田村町です。虎ノ門、田村町の南北の
通りだけでございますが、渡ったところにあります。欲を言いますと、渡って現在ある位置よりも、もう二、三メートル向こうに停留所を置くことになれば、交通をスムーズにする上に非常に役立つということが
一つでございます。これは幾らか金のかかる問題であるし、
政府がこれをやろうといたしましても、東京都でありますと、都がこれを管理しておるわけである。また大阪、京都あるいは名古屋、神戸といったようなところが管理をしておるわけでございますから、幾らか金がかかることでありますから、この財政的措置というか、起債の対象として、これを
考えるという措置は
考えなければなりません。
考えなければならぬが、これを市街地全部について平面交差点のあるところはことごとく渡ったところに停留所を置きかえる。これが
一つ。これは
専門家の御意見を聞きたい。そんなものは役に立たぬというなら、役に立たぬ御意見を聞きたい。
それからもう
一つは、ニューヨークはここ二、三年の間に全部完成をしようというのであるが、これは平面交差点というか路面交差点、この路面の平面交差というものは解消したい。一本はそのままでありますが、他の一本は下をカットして切り下げて下を通す。いわゆる立体交差と一口にいわれる工事であります。この工事を市街地について全面的にこれを実施する。ニューヨークのポートから新しい資料が来ておりますから、後に藤枝君の方へ差し上げておきたいと思います。そういうことにいたしますが、このアメリカ式のカットの
やり方から申しますと、経費も三分の一程度でカットができる。非常に衛生的で非常に明るい。地下を通るような感じは少しもない。こういうような
状況で経費も安く実現することができる研究ができ上がって、イギリスも、これに右へならえをするようでありますが、まさにニューヨークで実施しようとしておるこの計画を参考にして、全面的に市街地は実施をしたい。これは参考までに申し上げておきます。雑踏のところだけということでは役に立たぬ。雑踏のところはすっと通れるが、はるか向こうへ行くと車がとまっているということで、結局中央に影響してくるということでありますから、市街地は
原則として立体交差に改めて、平面交差は解消するという
方針をとっていきたい。
それから第三は、一体品川へ入って千住に抜けるトラック、自動車が銀座のまん中を通る必要はない。こんなことをしておるのは、
世界的大都市では
日本だけだ。そんなことはしておりません。これはすべからく地下道をぶち抜くべきものである。地下道の抜き方はいろいろあるだろうが、今後において営団のやっておる地下鉄のトンネルの抜き方のところに注意をして、一緒に抜いてしまう。別々にやらないで、一緒に抜いてしまう。
一つのトンネルの中を地下鉄も往復しておる、トラックも走っておる、
通り抜けの車も走っておるということにする。一体今日の混雑は
通り抜けがいけない。用事のない
通り抜けが銀座のまん中を走るから
日本一の雑踏になる。こういうことから、この混雑を防ぐためには地下道を思い切って作る、こういう
努力をすべきものであると存じます。地下道について私が参考に申し上げたいのは、今帝都の
中心部で交通の大障壁となっておりますものは、現在の宮城と東京駅であります。しかし宮城を
中心として申し上げますと、御
承知の
通り帝都高速度道路計画というものが藤枝君御
承知の
通り計画されておる。この計画はぜひ実現をしたい。宮城はつぶすべきものでない。皇居をロータリーとして
存在をせしめる、こういう
考えの計画でございますから、これは大いに実現をして、予定をおくれないように
一つしっかり金をかけて促進をしてもらうことは当然のことでございますが、同時にこれと別個に並行をして、二重にならないような地下道というものを
考えてみると、二重橋前、これは日比谷を含める。二重橋前から日比谷を含めて東京駅の地下をぶち抜いていく。これは
日本一の混雑の場所といわれる祝田橋、桜田門、こういうものの交通は緩和をされることは説明をする必要はないわけです。こういう
努力をするための地下道をぶち抜いた工事をまず行なう。宮城はそのまま置くというのですから、上を高架を通そうとか、遠慮してもらって道路を通そうとかいうことを言うのではない。ですから、これは遠慮をせずに二重橋前はトンネルをぶち抜く、こういうことで
一つ市民の期待に応ずるように
努力をしたい。これはなかなか私が一時間や二時間ここでしゃべったからといってまとまる話ではないから、こういう意見について非常に大事なことは、路面電車のそれを切り下げて立体交差にするにしても、
一つ停留所を置きかえるにしても、国道もございますけれども、大部分の重要な道路というものは国道ではなくて、都あるいは大都市等の持っております地方団体の管理に属する道路が多い。従って地方団体は、こういう
方針だからお前たちやれではやらない。まず財政的な措置としては起債を許さなければなるまい。その起債は、交通混雑を改めるための特別の起債のワクというものを
考えて、積極的に
熱意を持って起債を許す
方針をとらなくちゃいかぬだろう。それから、こういうような大事なことをやるためには、
大蔵大臣にお聞きを願っておきたいのでありますが、地方起債、地方起債というて借金ばかりでやらさないで、これはやはり大事な公共事業だ、こう
考えて、国がこれに対しては国庫の補助をする道も検討してよいのではないか、こういうふうに
考えるのであります。これに対して、まず今私が述べましたような具体策がはたして交通緩和に役立つという信念があるかどうかということについて、藤枝
長官の御
答弁を承りたい。財政措置についてはこれを顧慮しなければできぬかと思うが、財政問題については
大蔵大臣がどういう
考え方をお持ちになるかということを聞きたい。そうしてこういう私の言うたようなことの工事の技術面ということに対しましては建設大臣の所見を引き続いてお
伺いをしておきたいと思います。