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荒木国務大臣 団体交渉の相手方としてはもちろんのこと、そうでないにしましても、団体の代表者という
立場で面会を要求されます場合は、少なくとも今はお目にかからない方で適切である、こういうふうに
考えており、またそういう
意味で申し上げたことがございます。
ついでながら私がそう申し上げます
意味は、
日教組という団体としての今までの動きは、私は率直にいって、素朴な
国民的な
立場からは
教師の団体らしくないと印象づけておると思います。各
地域における
もろもろの集団的な行動を通じて、法に逸脱し、あるいは少なくとも不当と思われる言動があったことは幾らでもその例があると私は思うのでありますが、そのことがさかのぼれば
日教組の
倫理綱領にうたうところの——ついでながら注釈を加えさしていただきますけれども、
教育の
立場からする今の
日本の
制度からいいますならば、
日教組という
全国組織というものは私は任意団体だと思います。結社の自由権のもとに結成された団体であることは当然といたしましても、
教育プロパーの
課題として
考えれば任意団体である。これは地方公務員法に明らかであります。その任意団体がいかなる綱領を持たれましょうとも一言半句私が批評がましき、文句がましきことを言うべきではないことも承知いたしております。ただ中立であるべき
教育の担当者として
考えます場合、その中に一点だけ見のがしがたいことがあると私は信じております。それは
倫理綱領の
言葉をかりますならば、
青少年をこの歴史的
課題解決のための有能なるにない手として育成せよという趣旨のことをうたってある。用語そのものからは当然には出てこない
考え方と見えますけれども、まさしくこれは共産革命を目ざしてその革命の有能なるにない手として育成せよという意図を持っておると私は判断するのであります。その一点に関する限りは、中立であるべき
教育の場に具体的に中立でない姿を持ち込まんとする意図を明確にしておる。そういう意図を持った団体の代表者に、中立を厳守していくべき
責任を持った私の
立場からお目にかかるべきではなかろう、少なくとも当面適切でない、かように判断いたしまして面会を要求されましたとぎにお断わりをしております。もっとも中央交渉を要求するという御要望であったのでありますが、おそらくあれは団体交渉の
意味であったろうかとは思いますけれども、事実問題としてお目にかかるといなとにかかわらず、
日教組の今の
指摘しました一点は、
国民的
立場から中正なる教職員の団体としての意図をいささかはずれておる、さように私は判断いたしまして、お目にかかることが適当でない、かように存じておる次第であります。