○伊東
政府委員 若干
大臣の御
説明を補足いたします。
何か予算の際に補助率の引き下げ、こういうもので取引みたいなことがあったのじゃないかという御
質問がございましたが、これはこういうことでございまして、誤解のないようにお願いいたしたいのでございます。北海道で従来団体営につきましては水道は八五%いたしております。これにつきまして、北海道の今後の
農業経営を考えて参ります場合に、畑作というものがやはり非常に重要なものになるのじゃないかという見地から、畑作の団体営につきましてはおおむね補助率を一割上げました。補助率を一割アップいたしまして、水田
関係のダムにつきましては一〇〇%が九〇%になる、水路八五が七〇になるというようなことはございますが、そのほかは畑地の補助率を上げようということでやりました措置でございまして、一般的に補助率を下げまして新規をとったということはございません。県営等につきましては、全国で
内地につきましては二十
地区の新規をとるということは昨年通りになっております。また、国営の新規も、水田地帯の排水改良というようなものがとられておることは事実でございます。
それから、圃場
整備の問題でございますが、これは、考え方の問題としまして、実は、
農林省の
土地改良についての批判といたしまして、何か大
規模な用水改良というか、そういうようなことが非常に重点になっていて、末端の圃場について、これから
農業経営が
近代化され合理化されます場合に入ってくる機械とか、そういうものを入れた場合にはどういうような圃場を考えたらいいだろうかというようなことについてあまり考えがなかったのじゃないかというような批判を受けております。それで、
所得倍増計画におきましては、最終的にはその圃場をどうしていくのが一番いいのだというところからものの考え方を出発いたしまして、そうして、そこには水が要る、あるいはその圃場では排水が必要だというような場合には大
規模な工事までやっていったらどうだというような考え方に立ちまして、圃場
整備、それからそのほかのいわゆる基幹工事は用水改良でございますとか排水改良というように、分けまして
所得倍増のときに積算したことがございます。予算的には、三十六年度の予算としましては、それにつながる考え方としまして、団体営の中の耕地
整備というようなものがございます。この中にいわゆる
区画整理がございますが、交換分合でございますとか
区画整理というものはやはり末端の圃場
整備と
農地の集団化というものにつながるものだというようなことから、たしか前年度よりも七億余の増額をいたしております。予算的にもそういう圃場
整備について重点をかなり置いたらどうかというようなことで考えております。それから、倍増計画をやりました場合の圃場
整備でございますが、大体、水田等につきましては、二十町ないし四十町あるいは畑地については四十ないし六十くらいの、これは所有ではございませんが、圃場の大きな
経営の単位として、あるいは作業の単位として考える場合に、そのくらいのものを考えたらどうかというようなことで、平坦部の水田、畑地のうちで圃場
整備としましては、平坦地の水田二百四十万町歩のうち百万町歩くらいを
所得倍増計画の
対象にしよう、あるいは畑地の百三十万町歩のうち五十万町歩くらいを
対象にしよう、あるいは傾斜地につきましても
農地の
整備をする、そういうようなことで圃場
整備というものを考えようということで、いわゆる圃場
整備と基幹工事と分けまして積算をしたことがございます。
先ほど申し上げましたように、
土地改良の重点もそういう圃場
整備というような、
農業の
経営に直接結びつきますような圃場
整備に今後大きな重点を置いていくべきだというような考え方に立っておることは事実でございます。