○伊藤
説明員 将来の
自動化あるいは自動即時化に対して要員問題をどういうふうに織り込んでいくかという御
質問でございます。これは先日来御
答弁申し上げておりますが、
自動化あるいは自動即時化をやるに伴いまして交換要員の減員を来たすと同時に、他面自動即時を
実施いたしましても、
加入者の方がダイヤルだけで満足いたしませんで、どうしても手動即時、すなわち交換手を通じて、たとえば今の
通話は何
通話であるとかというようなことを聞きたいという
加入者が
相当たくさんあるのでございまして、そういう
加入者のために、私
どもDSA台という名前をつけておりますが、これを自動即時区間にもかけるのであります。たとえば
東京−大阪間に自動即時化が
実施されましても、
東京−大阪間に手動即時も同時に
実施されるということになるのでございまして、そういうふうに一方において減員になると同時に他方において増員になる面があるのでございます。かりに現在の
加入者なり、
市外通話の量が全然変わらないといたしますならば確かに減員になるのでございますが、
市外通話も
相当急速に伸びておりまして、たとえばかりにこれが五倍になるといたしますと、DSA扱い、すなわち時数通知の方が二割といたしまして、しかも全通数が五倍になるとしますと、手動扱いの通数が現在と同じになるわけであります。
市外通話の量が何倍になるかということは目下算定いたしておりますが、四十七年ごろには少なくとも五倍をこすのじゃないかと私
どもは見ておりまして、そういう見方からいたしますならば、
市外通話を扱っております交換要員は減らないということになるのでございます。一方
機械の
設備がふえますので、それに対する保守要員あるいは庶務、経理、営業等の要員等もふえて参りますので、そういう面から総体的には従業員はふえていくだろうというふうに考えておるのでございます。ただ問題になりますのは、やはり
自動化あるいは自動即時化いたしますと、特に
自動化をいたしますと、その面の交換要員が要らなくなるのでありまして、それの配置転換、職種転換ということが起こるのでございますが、これは計画のテンポを
調整することによってできるだけ——もちろん配置転換、職種転換が絶無になることはあり得ないのでございますけれ
ども、配置転換、職種転換をスムーズに行なえるように計画を立てていきたいと考えております。先ほど、全部
自動化されるということじゃないかというお話でありますが、私は行く行くはそうなると思います。ただ第三次五カ年計画期間中に全局が
自動化されるということはとうていあり得ないと思うのでございまして、遠い将来におきましてはおそらくそうなるだろうと思いますが、その節におきましては
市外通話もさらに伸びると思いますので、要員問題は、配置転換、職種転換を除きましてはそう困難な問題は起こらないのじゃないかと考える次第であります。
なお、再配転の問題でございますが、これは私の記憶によりますれば、たしか第二次五カ年計画期間中に再配転はしないという了解事項が結ばれておるように記憶しております。