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森本委員 それからもう
一つ、今回の
簡易生命保険の
最高額の
引き上げと、
最低額の
引き上げによって、先ほど来
受田委員も言われましたように、
小額保険の
整理ということが当然問題になってくるわけであります。先ほど私が言ったように、五千円ということはむずかしいと言いましたので、千円以下で先ほど答弁がありましたので、けっこうでありますが、千円以下が六百万件、それで二十二億円、こういう
金額が具体的に出ておりまするが、これの
整理というものは、ある
程度私は進めていかざるを得ないと思うわけであります。ただ、それを進めていくときに、やはり
数字的に定員をそのままはじくという形をとらないことを私は特に要請をしておきたいと思うわけでありまして、合理的にこれを推進していくということは私も認めざるを得ないし、またこれをやっていかなければ、
簡易生命保険事業としても立っていかないということはよくわかりますけれ
ども、これを機械的に、
小額保険を
整理するから、これこれの定員が減ったということをやると、逆に今度は
小額整理というものが進まない。結局
小額整理をやるにしても、やる者は従業員でありますから、やはりその従業員の協力を得て、そうして
小額保険の
整理をやっていかなければならぬ。そういう点については十分に従業員側とも話をしまして、その話し合いをよくつけてから、私はぜひ推進をしてもらいたい、こう思うわけでありまして、この点については特に答弁は要りませんけれ
ども、
一つそういう方向でやっていただきたいということを私は強くこの点については
要望しておきたいと思うわけであります。
それからもう
一つ聞いておきたいと思いますることは、先ほど
上林山さんから言われておりましたが、周知宣伝が非常に
簡易生命保険についてはあか抜けしておらぬ。何か泥くさい宣伝ばかりしか
考えておらぬ。ほかの
民間会社とか一般会社は、すっきりした明るい宣伝
方法を
考えておる。だからラジオでもテレビでも、場合によってはスポンサーになって
簡易生命保険の歌くらい歌わしてやるくらいの商売気がなければ、この問題は、今のような泥くさい宣伝になると思う。たまたま宣伝をしておると思うと、汽車の沿線に、
簡易生命保険に御加入下さい
——そんなことではさっぱり
簡易生命保険に加入するという人はいない。それから、たまに映画を持っていく、あるいは芝居、漫才をやるということも、今の周知宣伝でやっております。やっておりますが、その芝居、漫才たるや、大体いなかの方で十円くらいで見れる芝居か漫才を無料で見せる。これは経費が少ない
関係でそうなっておるかもしれませんけれ
ども、
簡易生命保険と銘打ってやるくらいなら、かなり有名な演芸興行師でも頼んでやればいいものを、いなか芝居か何かくらいなものをちょこちょことやって、それでお茶を濁すという場合もあり得るわけです。それから映画といえば、大体もう五年か六年か前の映画を
簡易生命保険の映画と銘打ってやるという場合もあるし
——それが全部じゃありません。それはかなりこのごろ映画についても芝居についても推進はされておりますけれ
ども、中には、やはりそういうことが往々にしてあることは否定できません。そういう点からいきますと、
民間生命保険会社から見ますと、確かに泥くさい宣伝であるということは間違いないわけです。従業員においてすら、もうあんな漫才か芝居だったらやらぬ方がましだ、あんな金があったら、それで一ぱい飲んだ方がましだという
意見も、酷評も出てくるくらいでありまして、この周知宣伝という点については十分
一つ意を用いて、少ない
金額をきわめて有効に使うということをやっていただきたい。
また周知宣伝ということと
募集の面とを、自分の業務範囲の分担といいますか、セクトといいますか、一方で
募集と維持をやる方は、その
募集と維持の方について一生懸命やっておることは間違いない。ところが違った課の方の周知宣伝は周知宣伝で、違ったことを一生懸命やっておる。そこに連関と総合性がないというようなことが往々にしてあるわけでありまして、そういう点の具体的な例をあげろということであるならば、私は具体的な例を幾らでも持っておりますけれ
ども、それはその人の成績にも
関係してきますから、あえてそういう具体的なことはあげませんけれ
ども、そういうことを総合的に
関連をしてやっていただきたい。そういうことがあるとは私は断言はいたしませんけれ
ども、よそから見ておってそういう点はなきにしもあらずでありまして、そういう点が従業員の士気にも非常に影響するわけでありますから、その周知宣伝ということについては、いま少しすっきりした、もっと場合によったらPRの専門家を
郵政省の
簡易保険局や貯金局あたりに置いてもいいのじゃないか。このごろの会社は、それぞれPRということに重点を置いて、それぞれのPR、宣伝の
方法については専門家を招聘して、その専門家のもとにスタッフができて全国的な宣伝をやっておる。そういう点も私は
保険局あたりは
考えていい時期じゃないか、こういうように
考えるわけでありますが、どうですか。