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森本委員 一つ十分に
大臣からも積極的に出て
話し合いをやってもらいたい、こう思うわけであります。
それから、今言ったように、たとえば私と
労働組合とは全然人格が違うわけでありまして、私の言うことが即
労働組合の
考え方であると思ってもらったら、これはなんでありますから、その点も断わっておきます。たとえば先ほどの問題についても、どこの局へ三名、五名というようなことについて
協約が結ばれる。実際には、本人があっちの局へ行きたいというものを無理にこっち側の局にやるということはあり得ないわけですから、そういう点については
団体交渉等の
話し合いにおいて十分にカバーできるというふうに、私自身としては私の経験から見た場合に言えるわけであります。ただ
労働組合が非常に心配しているのは、その下部
末端において、
個々の
局長に非常に悪い
局長が
——大ぜいとは言いませんけれ
ども、全国に一万五千も特定局があるわけでありますから、その中には百局や二百局のまれに感情的にやろうというのがおるわけで、たまたまそのまれに感情的にやるというところに巻き込まれちゃたまらぬというのが、おそらく
組合側の
考え方であって、それで、がんばっておるというふうに私は考える。常識上考えた場合には、
B局へ行きたいという者を
A局へやって、
A局へ行きたいという者を
B局へやるということは
現実にはあり得ないということは言えるわけだけれ
ども、その例外中の例外というものが今日まであったからこそ、
組合側としてもそういう点を考えているのじゃないか。
大臣は先ほどいみじくも相手の立場を考えてやらなければならぬということを言いましたけれ
ども、
組合がどういうわけでここを一番がんばっておるかということについては、やはりそういう
現実の問題に照らし合わせて考えてみたらよくわかってくると思うのです。そこに、相手方の
考え方というものを考えると同時に、こっちもこういう
考え方だから、こういう点については
一つ考え直してくれということを単刀直入に
話し合いをするということが私は必要じゃないかと思う。私はあなた方の
団体交渉の速記録を見てみたけれ
ども、上っぺらだけで、やっさもっさけんかしておるような気がして仕方がない。今言ったような大事な
現実の問題に行き当たった場合にどうなるかという点においてはあまり話をしておらないというような点もあるわけであって、
一つもう一ぺん
大臣が積極的に出ていって、大綱的に
話し合いをして、そうしてそのもとにまた
事務当局と
話し合いをする。私は
大臣がしょっちゅう会えということを言っているわけじゃないのだが、やっぱり二日に一ぺん、三日に一ぺん、時間があればどんどん会って、この間には
事務当局がどんどん話を進めていく、それで
話し合いが煮詰まり煮詰まりしていかなければならぬわけですから、先ほど
大臣の回答にありましたように、積極的に話を進めていこう、こういうお
考え方でありますので、ようやくその点だけは了承いたします。
それともう
一つは、今度の
電通の
合理化の問題について
一つの収獲であったことは、今の
大臣の言明を聞いて
——私が前々からこの
委員会を通じて追及しておったことは、
電電公社との
話し合いがほとんどなされていない。今までは郵務当局と
電電公社との間において大体荒削りな
話し合いがなされてどんどんそれが進んできた。御承知の
通り郵政関係の
定員配置標準というものと
電電公社の
定員配置標準というものは違うわけだ。たとえば
電電公社で交換要員を組んだ場合には五十人になる、ところが
郵政で組んだ場合は三十五人という
定員数字が出てくる。大体常識で考えた場合、全然違った
定員配置要綱でやっておるものをそのまま移行して、そのうちの六割を
電電公社がとって、残りの四割を
郵政省がとる、そういうふうな
協定で今日までやってきておるところに非常なトラブルが出てきておるわけだ。こういう問題を、根本的に
電電公社と
郵政省との
話し合いをする必要があるということを前から私は言っておったわけでありますが、こういう
紛争が起きて、ようやくこの点について本腰を入れて
話し合いをしなければならぬということになった点だけでも私は
一つの収穫じゃないか、こう思うわけであります。そういう点は
大臣のところへ
事務当局から報告があっておると思いますが、一時間の職場大会くらいやったところで、実際問題としてはっきり言って
郵政業務にそう影響しない。もしそういうふうにどこか大きな影響があったという報告あったとするならばその報告の
内容を聞いてみたいと思うけれ
ども、
現実の問題として、半日ストでもやれば大ごとだけれ
ども、全国三百何カ所でやって、これがそれほど処分に値するような影響は出てないはずなんです。それは、あなた方もその他のところとのつり合いがあって、処分しなければならぬということで、政務次官、無理やりに処分しようとすればできるけれ
ども、それほど処分に値するような甚大な被害を与えておるとは私は思わぬ。ただ新聞がとにかく一時間スト、一時間ストというふうに書いておるだけであって、
現実に一時間やって大きな障害になったということがあるとするならば、私はその問題にお目にかかりたい。そういうものはそれほどないと思う。半日ストをやれば、これは相当混乱するということは私も考えられるけれ
ども、今までのことでそれほど処分に値するようなことは出ない。ただこれは、こらしめのために、見せしめのために厳重な処分をしなければならぬ、首を切らなければならぬということになればこれは別だけれ
ども、首切りに値するようなそれほどの影響はない。影響はないと言うと、
労働組合は怒るかもしれないけれ
ども、
現実の問題としてはない、こう考えるわけであります。
いずれにしても、先ほど申しました
電電公社と
郵政省との
話し合いの問題でありますが、もう
一つ申し上げておきたいと思いますことは、
郵政省は
電電公社から委託を受けておりますので、おれのところはもう委託してあるやつをやめた、こういうことになれば、今までのやり方が全部
電電公社の方が指導権を握っておるわけですから、
郵政省の委託関係というものは、それはちょっと困る、待ってくれと言っても、おれのところは委託しているのだからこれは引き揚げるのだ、こう言えば仕方がないということで、今日まで
郵政省は黙っておった経験がある。しかしこれは
郵政省は
郵政省としての
考え方があると思う。
郵政省の
考え方からしてこれはこうやってもらっては困るということを、きぜんとして言うべき点があるのじゃないかと思う。たとえば今の集中合併の問題についても、市内集中の問題についても、これを段階的にああいうふうにやるのがいいのか、あるいは一ぺんに
自動化するのがいいかということについては、やっぱり
郵政省としても意見があると思う。そういう意見は全然
郵政省から
電電公社に出てこない。今までの委託業務の運営については全部
電電公社のやり方の
通りになっている。これは明らかに
郵政省にも委託業務を受けてやっておるところの権限があるわけでありますから、それほど
電電公社が言うなら、委託業務は全部
電電公社に戻せばいい。それで経営ができるものか
電電公社にやらしてみればいい。そこがやっぱり
電電公社と
郵政省との
話し合いです。それを何か
郵政省は、委託されているものを戻してくれということなら、戻さなければ仕方がないという
考え方に立っているわけです。これは
郵政省としても
郵政省の人員の
配置とか、本年度の
定員の削減、そういう観点から意見があるはずなんです。そういう意見をどしどし出して、遠慮なしに
電電公社との
話し合いをして、その
話し合いがつかなければ、これは
電電公社にやらさぬ。こういうふうにやらぬと、委託業務に従事しておるところの従業員というものはどこに行っていいか全くわからぬ。こういうことで右往左往するというのが現状なんです。
早い話が、私の選挙区なんかにおいて、これは特に私が
自動化をやれということで、
電電公社に圧力をかけて、三十七年の十月から、まだ二年くらいあるから大丈夫だと思ってやらせたわけだが、そういう局が二、三局ある。そういうものによる
配置転換の及ぶ局員というものは相当数出てくる。しかし、それまでには
労働協約も結ばれて自然円満にいくだろうと思って、三十七年の十月ということにしてあるけれ
ども、そういう場合でも、
郵政省側の意見をかなり入れた形においてやらしておるわけです。はっきり言うと、私の選挙区だから、とんでもないことになると困るので、十分にそういう点は考慮して、あらゆる観点から見てそれを三十七年からやれ、やろうというふうな格好になっておるわけであって、そういう点については具体的にこうなるという
内容を局員に詳しく説明してやって、一年半くらい前から心の準備をしておけば、ある程度納得がいくわけです。そういうところにあまり意見が出てこないということは、
森本さんに聞けば大体わかる。おれはどこに行くということが大体納得ができる。ここが明らかになってくると、不安動揺がない。その不安動揺がないために、
事前にこういうことの
協約を結んでそういう
内容を明らかにしてもらえば、従業員としてもある程度協力ができる。それがためにこういう
協約を結ぼうということを
全逓が言っていると思う。
だから、そういう点を、政務次官のさっきの話でも、
全逓という
組合は何かというと
自動化をやらさぬ、
合理化絶対
反対、それがためにしゃにむに闘争しておるというふうに頭の中で誤解をしておる。その点、実際問題として政務次官の頭の切りかえをせなければいかぬ。だから、そういう
労働条件の問題がすべて解決がつくなら、
全逓はこの
合理化に何らまっこうから
反対するものではないと私は思う。そういう点を十分お考えの上、そういう何が
労働条件で、何が
管理運営事項であるというようなこまかいことは、あなた方がそれぞれ
交渉してもらってけっこうだが、とにかく私は要するに
郵政省側もあまり色めがねで見ずに、単刀直入にこの困っておる現状を見て、いわゆる
電通の
合理化問題が円満にいけるように、従業員が安心をして納得をしてこの
合理化に協力でき得るような
労働協約を結ぶという点に全精力を傾注してもらいたい。それがためには、先ほど言いましたように、
大臣としても
一つ十分にこの
話し合いには何回でも応ずる、その間には
事務当局が
話し合いを進めていく、こういう態勢を
一つとって、石田
労働大臣がやっておる
賃金問題において、不幸にして公労協が突っ込むということになれば別問題でありますけれ
ども、
郵政省独特の問題においてそういうふうな突っ込むということのゆめゆめないように、
一つ大臣、政務次官、
事務当局あげてこの解決に努力をしてもらいたい、こういうことを私は要望しておきまして、先ほど
大臣が言いましたように、今後大いに
組合との話合いに応ずるということを一応了承いたしまして、本日の私の質問を終わります。