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河野(正)
委員 残念でございますけれ
ども、そういう認識に対して御忠告申し上げようということで実はお尋ねをしたわけです。と申し上げますのは、県立の後保護施設にそういう
実態があるわけですね。局長は、少なくとも公立の中にはそういうものはないということですが、それは零細な回復
患者がそれぞれ資金を出し合ってやっておる実例もございます。実は福岡県の後保護施設も、私が地方
議員の当時にいろいろお願いして作らした経緯もあるわけですが、公立のアフター・ケアの中にもそういう
実態がある。私はそういう実情というものを十分
把握をして、今後大いに熱意を示していただくということならばけっこうでございますけれ
ども、そういう甘い認識のもとに熱意を示していただいても、あまり好意で迎えられないというように考えるわけです。どうか
一つそういう
実態ということに認識を改めていただきたいと思うのです。
それから同時に、これはもちろん回復
患者でございますから、職業補導をやるにいたしましても、健康
管理、これに慎重でなければならぬことは当然のことです。せっかく回復をしてまたを再発するということになれば、これは大
へんな損失でございとますから、健康
管理に慎重を期さなければならぬということは当然のことです。健康
管理についても、実は
保健所あたりが随時回ってきて健康
管理をやるというようなことですから、実際の医師がおりませんから、非常に不十分なことだ。それから施設の面においても、たとえば給食場あたりも、当初いろいろ厚生省の基準を示してやっておりますけれ
ども、科学というものが日進月歩で、いろいろな給食なんかも
内容がだんだん進歩してきますね。たとえば今まで手で洗たくしておったものが、洗たく機が入ってくるし、これは一例でございますけれ
ども、いろいろ
内容の
改善というものが行なわれなければならぬ。これは当然そうだと思うのです。ところが、作るには作ったが、作りっぱなしで、
一つも
内容の
改善が行なわれないというようなことで、健康
管理に非常に重点を指向しなければならぬというふうに考えられ、言われながら、
実態というものは全くそれに逆行するような
実態に置かれておる。
そこで、厚生大臣おくれておいでになりましたけれ
ども、
医療が進歩して参りますと、当然
結核患者は減るわけですから、従って当然後保護施設の
改善あるいは拡充、今の局長の御答弁によりますと、
全国二十四カ所で、六十名平均収容して千四、五百名、これでは今のだんだんふえつつある
結核の回復
患者の
対策としては、あまりにも貧弱過ぎるというようにも考えますので、そういうような拡充の問題、それからさらに、さっきいろいろ申し上げました
内容の
改善の問題、これについては、当然局長の方が科学者ですから、科学者の方からぜひ
一つ社会局長を叱咤督励をして、今のような
方針に万全を期していただくような
努力を願いたい。
それから、だんだん
説明して参りましたから、大臣もお聞きとり願ったと思いますけれ
ども、要するに
医療というものが進んで参りますと、今の
結核患者がだんだん減ってきますね。そこで将来の
方針なり課題としては、そういうふうななおった
患者の
対策をどうするかということが当然将来大きな課題にならなければならぬということは、常識的にも御理解いただけると思うのです。ところが今私がいろいろ申し上げましたように、実際にはそれらに対しては何ら熱意が示されておらないというのが現在の
状況なんです。そこで将来そういう
方向に対してぜひとも熱意をいただかなければならぬと思いますが、この点は大臣から
一つ御
所見のほどを承っておきたいと思います。