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前田(義)小
委員 実は今回の
災害がありました際に、例を申し上げますと、
御母衣ダムの
工事が完了いたしまして、
堰堤の
下流にたくさんの
土砂が一これは
堰堤工作から生じたものだと思いますけれども、たくさん
土砂が堆積しておるわけです。あの
堰堤には、何か危険な場合に放出する
排水口ができておるわけですが、これはおそらく千年に一ぺんとか五百年に一ぺんとか、とにかくそういう際でなければ、
非常排水口から水を流さないということになっておるらしいのです。今度の六月末の
豪雨で、あちらの
方面は大した
豪雨ではなかったわけですが、
非常排水口から水を流しまして、そのために、そのすぐ下にある
土砂を大へん流出したわけです、そのために
付近の河床がうんと上がりまして、そして、そこの
下流に平瀬というような
部落があるのですが、その
部落などは非常に危険な
状態になった。かつてそういうことはないわけです。そういう場合、一体、
堰堤工作のために堆積せられた
土砂であり、かつ、
電源開発等において、何千年に一ぺんも流れないというような
考え方から、その
堰堤の下に
土砂をたくさん堆積しておるわけです。それが今度水で流れたというような問題が起こって、村においては
電源開発に交渉しても、全然そういうものには相手にならない。また、
県当局としても、それに対して
処置が講ぜられないというような問題があるわけです。これは、
ダムの
バックウォーターの
方面に
土砂が堆積して
被害を与えるということはよくわかるし、そういうことはどこにでもあり得ることで、今度の長野県
あたりでもそういうようなことが大きな問題になっておるようですが、その
堰堤の下に堆積せられた
土砂が、そういう
影響を与えたというような例は今までないのではないか。そういう場合に、一体だれが
責任をとるかという問題ですが、私ども考えるには、これは当然、
電源開発がそういう場合には
責任をとって
処置すべきでないかということが考えられるし、また、
影響を受けた
町村としては、当然そういうことを要望するわけですが、そういう点に対する何らの具体的な
対策が立てられていない、こういう点に対して
建設省から、
一つ今後どういう
措置をとられるかにつきまして、御指導を得たいと思います。