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山内説明員 それでは、お配りしてございます
資料に基づきまして、
被害の
概況並びに
応急措置について御
説明いたします。
資料は縦に長い
資料でございます。
一ページ、二ページは、各地の
豪雨の
状況が書いてございまして、特に
説明は省略をいたします。
三ページに参りまして、
公共土木施設の、現在までに、
直轄災害は各
地方建設局から集まりました
被害の額、それから
補助災害は、
都道府県から集まりました額がここに計上してございますが、三ページの上の方に、総括いたしまして
直轄災害三十四億四千五百万円、こういうふうに相なっております。その
内訳が、
河川、
砂防、
道路とおのおのありまして、
河川が三十一億二千七百万円、
砂防が一億五千二百万円、
道路が一億六千六百万円、
補助の
災害が、現在のところ三百三十四億六千二百万円、
合計いたしまして、三百六十九億七百万円と現在のところ相なっております。なお
調査中でございますし、七月に入りました雨によりまして、まだ
被害が増加する見込みでございます。
この
内訳は五ページに書いてございますが、五ページには
直轄河川の
被害の
状況が記してございます。左から
地方建設局、その次に
河川名、その次に
水位の
関係が、いろいろ
計画、警戒、今回の
最高、既往の
最高、こういうふうに分類して書いてございまして、一番右に、
被災の
状況として
個所と金額が書いてございます。
このうち、非常に
出水のひどかったところ、それから
被害の大きいところを申し上げますと、
関東地建では富士川、これが二十六カ所で三億四千二百万円、こういうふうに相なっております。
一つおきまして那珂川、久慈川、これは
計画高水位と今回の
水位を比較していただきますと、
相当の
出水を見た
河川でございます。ただ、
被害は比較的軽微でございました。
次は、
北陸地建に参りまして、信濃川でございますが、これも
相当な
出水を見まして、長岡市の
地先におきまして、ほとんど堤防が切れかかったところがございましたが、その
報告額は七千万円、こういうふうに相なっております。
次は、一つおきました千曲川でございますが、一億二千万円、こういうふうになっております。
次は、
中部地建の狩野川に参りまして、大仁の
水位をごらんいただきますと、
計画よりも約一メートル低いところで
洪水が流下しております。ただ黒瀬、これは
沼津市内でございますが、ここは
計画以上の
出水を見ている、こういうふうになっておりまして、
被害は一億二千万円、こういうふうに相なっております。
六ページに参りまして、
中部地建の長良、揖斐、簸川、
木曾川、牧田川でございます。いわゆる
木曾三川の水系でありますが、
相当な
出水を見まして、大体
伊勢湾台風に近いような
洪水になっております。
被害の
合計が百十カ所、七億一千四百万円、非常に危険な
個所もございましたが、
水防でやっと食いとめたという
状況でございます。
その次、一つおきまして、
天竜——「竜」がちょっと違いますが、天竜川の
上流でございます。これが三十二カ所、十億三千九百万円、これが、今回の
災害で、
直轄河川としても一番
被害が激甚でありまして、
相当の
延長の破堤を見ている次第でございます。
次は、ここにしるされた
通りでございますが、
九州地建管内は、七月に入りましてからの
豪雨による
出水、総計いたしまして三百二十二カ所、三十一億二千七百万円というふうに相なっております。
七ページは、
直轄砂防の
被害の
状況でございまして、ここにやはり
地方建設局名、
河川名が書いてございますが、総計いたしまして三十一カ所、一億五千二百万円というふうになっておりまして、まだなお
調査中でございます。
次は、八ページでございます。これは
道路局の
関係でありますが、
一級国道——「一」があるいは
プリントで抜けているかもしれませんが、
一級国道指定区間の
被害の
状況でございます。これも
地建名、
路線名、次に県の名前、
個所が書いてございますが、総計いたしまして一億六千六百万円というふうになっております。
九ページ以降がいわゆる
補助災害でございまして、各
都道府県から、いわゆる
公共土木、
道路、
河川、橋梁、
砂防というような
施設の
被害の
報告がございます。その結果をまとめたものでございますが、総計いたしまして、県は約三十八都
府県に上っております。従って、大体全国にわたって
被害を受けたということが言えると思います。
このうち、
相当被害の激甚な県だけを申し上げてみますと、
茨城県が九百七十五カ所で、十一億三千四百万円というふうになっております。それから
千葉県がやはり十億円近い
被害でございまして、九億九千八百万円、十ページに移りまして、
山梨県が十五億一千二百万円、
長野県がやはり一番激甚でございまして、三千九百三十八カ所、九十億七千三百万円というふうに相なっているわけでございます。
石川県がやはり十億近く、九億一千九百万円、
岐阜県が二十二億一千六百万円、十一ページに移りまして、
静岡県が二十六億六千五百万円、
愛知県が二十億四千六百万円、それから
三重県がやはりひどうございまして、十六億九千四百万円、次は滋賀県が大体十億近い、こういう
数字になっております。十二ページに参りまして、
兵庫県が十六億三千六百万円、それから
島根県が、七月に入りましてからの
豪雨による
災害でございますが、十一億九千二百万円というふうになっておりまして、
合計いたしまして、ただいまのところ三百三十四億六千二百万円というような
数字でございます。
十三ページは、
都市災害で、
計画局所管でございますが、
都市の
下水路、公園、
街路等の
災害がここに書いてございまして、三億一千八百万円でございます。
十四ページは、
住宅の
被害の戸数を集計したものでございまして、全部で、全壊が一千百六十八戸、流失が六百八十七一尺こういうような
状況でございます。
十五ページ以降は
応急措置でございますが、二十九日に、さっそく
建設省といたしましては
災害復旧促進本部を設けまして、いろいろ
対策を講じているわけでございますが、二十七日から、
建設政務次官が
三重、
岐阜、
愛知、
静岡の各県に行かれております。それから、六月三十日に
建設事務次官——プリントは「政」になっておりますが、
事務次官が、
住宅局長と一緒に
兵庫県に行っております。七月の一日に
技監が
長野県に、七月の一日、二日に
住宅局長が
神奈川県に、四日以降
建設大臣が
長野県に行かれまして、それぞれ
対策を講じております。
一番最初やらなければいけないことは、
直轄災害の手当でございまして、
直轄の
復旧費は、
予備費から
支出する以外に現在
手持ちはございませんので、とりあえず
応急費といたしまして、この
直轄災害の
河川、
砂防のところに書いてございますが、
予備費から四億二千六百万円を
支出いたしまして、
緊急復旧工事に着工いたしております。
道路につきましても同様でございまして、
予備費から八百万円を
支出して、
緊急復旧工事を実施いたしております。
次は、
補助の
関係でございますが、
補助の
関係は、
応急復旧工法の
指導に重点を置きまして、
災害の
実態調査とあわせて、現在、激甚な県に
査定官を出して、いろいろ
指導をやっている最中でございます。これによりまして、
緊急査定の
準備を急がせまして、できるだけ早く
緊急査定をして、
予備費から
復旧費を出す、こういう
目標で、現在やっている最中でございます。
十六ページの上の方にはそういうことが書いてございまして、十六ページの上から
三つ目の、(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)の(ニ)でございますが、これは
緊急砂防事業費の
関係でございます。現在
建設省も
手持ちがございますが、これでは不足することは明らかでございますので、緊急に
実態の
調査をいたしまして、この
手持ち並びに
予備費を早く出すような
準備をいたしております。
都市関係、
住宅関係につきましても、いろいろここに書いてある
通りでございます。
それから、4は
対策でございますが、今までも
対策に多少触れましたが、
公共土木施設といたしましては、
直轄災害の
予備費の
支出をはかって
緊急復旧工事を行なう、
補助災害につきましては、
つなぎ資金の要請があればこれをあっせんをする
——現在のところまだございませんが、したい、こういうことでございます。
それから、ロは、
緊急査定を行なって、
予備費の
早期支出をはかりたい、こういうことでございます。
ハは、地すべり、崩壊が非常にはなはだしい県が多かったのでございますが、この
処置につきましては、先ほど申し上げました
緊急砂防以外に、三十四年のときにとりました
特殊緊急砂防事業、これを取り上げまして、ぜひやりたいというので、
大蔵当局と
協議中でございます。
それから次は、非常に
被害のはなはだしい
個所、
緊要工事につきましては、極力
復旧をはかりまして、特に
天竜上流の
直轄につきましては、来年の
出水期までに完成をいたしますように、特別の進捗をはかりたい、こういろ
目標で現在進んでいるわけでございます。
なお、十七ページに移りまして、
被害のはなはだしい
個所の
復旧は、再度
災害を防止するために、
一定計画に基づいて
改良復旧を実施する、こういうふうに、現在
査定の方針をきめて、実施する予定でございます。
なお、小
災害につきましては、いろいろ各県からの
要望がございますし、
地方財政上の必要な
措置について、
大蔵、それから自治省と
協議をしている
段階でございます。
なお、
水防資器材の問題でございますが、今回の
災害で、非常に
水防が
活動いたしまして難を免れた
個所がたくさんございますし、
水防資材を
相当量使っておりますので、これをぜひ
補助をしたいということで
大蔵当局と折衝している
段階でございます。
住宅については、ここに書いてあります
通りでございますし、
宅地造成の
規制についても、ここに書いてございますように、
造成の
規制に関する
立法措置を早急に検討中でございます。これは、まあ
住宅局の
関係でございますが……。
以上、簡単でございますが、
概況と、とっております
処置について、御
報告を終わります。