○松本政府
委員 昨日といい、本日といい、勝
澤委員さんなり、
西村委員さんなり、また自民党の木村公平先生なり、るる御
質問でした
CP5の問題については、先般の当決算
委員会において、私もお答え申し上げました。そのとき、疑惑のままで事を遷延することは、国民に対して申しわけない。また国会の威信にも関するし、こと
原子力に関する限りは、将来非常に重要な産業であるだけに、この際できるだけ
調査、
研究、究明いたしましょうというお約束をいたしました手前、実は昨日からお答えをと思いましたが、きのうといい、きょうといい、
原研の
参考人の
方々を中心に御
質疑が行なわれておりますので、私は御遠慮申しておりましたけれ
ども、依然として
AMFと契約のことについては、まだ疑惑が残されておるように思いますので、私の調べましたことを一応御報告して、御了解をいただきたいと存じます。
もっとも、特殊法人である
原研の経理の内容を、政府側の
自分があまり立ち入ることはどうかと思いますけれ
ども、こと
監督官庁として、こうなれば相当突っ込んで調べさせたということも、当然のことでございます。三十一年の九月三日、契約を締結するということを決議した
原研の
理事会の議事録というものを調べましたが、この議事録には、三十一年度の
原研の事業予算を決議することになって、いわゆる実行予算は決議になっております。その中に、
CP5を
購入する予算が決議になっております。また当然金額も書き入れてあります。しかしながら、
AMFと契約を締結するということは明記されておりませんので、この点、
勝灘委員が議事録にないではないかということになった、これはごもっともと思います。しかし、その前に、ちょうど一週間ほど前ですが、八月二十七日の
理事会において決議になっておりますことが、いろいろあります。その中に「
CP5炉契約に関する件」という議題のもとに、
AMF社炉の
仕様見積もりも聞き終わったので、
原子力局とも相談の上、いよいよ契約相手方の最終
決定も近い旨の報告がなされ、なるべく早く成契
——いわゆる契約を成立させることに努力することとしたということが議事録に明記されております。記録製作は大
久保という係が作って、認印も押してあります。ゆえに、私の想像ではありますけれ
ども、八月二十七日の
理事会において、
AMFと
CP5の契約をするという意思は一応ここで固まったのではないか。従って、一週間後の九月三日の
理事会においては、いろいろ出張旅費その他人件費の予算の決議もありますが、そのとき、この予算の中に
CP5を
購入するという決議がありますので、
AMFとは書いてないけれ
ども、大体
AMFを
考えて九月三日の
理事会で決議がされたのだというふうに一応
考えられる。これが
原子力委員会なり、また科学
技術庁の
原子力局に報告となって現われております。従って、これが年報になって出ておるのじゃないかと思われます。他の会社との
関係がどうであったとか、あるいはどういう点で
AMFをいいと選んだのかというようなことは、昨日来いろいろ御審議願った通りでありまして、今申し上げましたような点が、大体私
どもが調べ上げたところであります。
それからいま
一つは、
AMFとの契約は、さっきの九十八万ドル何がしですが、三菱との契約は五十一万四百五ドル、これは契約書の第八条に書かれておりまして、三菱グループとはもう支払いも大かた完了しておるはずですが、まだ
仕事がおくれたために未払いの点もややあるようです。
〔小川(豊)
委員長代理退席、
委員長着席〕
それから実際でき上がりと予算面において食い違いがきたということも一応調べてみましたが、結局三菱に対する支払いは五十一万四百五ドル、いわゆる一億八千三百七十四万五千八百円という、この契約金は支払ってあります。しかし、これは予算通りです。超過もありませんし、余剰もございません。予算だけ支払って、一応でき上がり。それから
アメリカの
AMFとの
関係は、これは九十八万四千五百九十五ドル、これに対してどうなったかというと、これは先ほど
菊池理事長の
お話のごとく、地震
関係の
設計変更追加というものが四万二千三百四十五ドル、これが追加になった。それからスーパー・バイザー、これが工事がおくれたために四万四千四百三十七ドル追加になっておる。それから
技術者も派遣してくれというので、この追加分というものが一万五千四百十七ドル、これらを総計いたしますと、百四十九万五千ドルで
AMFと三菱グループと契約になったものが、結局総決算は百五十九万七千百九十九ドルということになりまして、予算からほぼ十万ドルの超過ということになるわけであります。それらが工事が遷延したということじゃなかろうか、こう
考えておりますので、なお御疑問の点もございましょうけれ
ども、一応こういうことで、予定より大
へんおくれたということは残念しごくでありますが、ともかく
原研とされても、今後ともこういう問題になることはよもあるまいと思いますけれ
ども、すべての御事業の遂行に
一つ国民に納得のいくように
——「不思議な国の
原子力」というような書籍も出ておりますが、ああいうことのないように、
一つ原研も御努力願いたい、こういうことを心から思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。