○
杠政府委員 入札の
経緯を申し上げますと、まず炉の入札
経緯でありますが、炉におきましては、AMFという現在作って完成した会社、その会社と、ACFという会社、それからNAAという会社、GEという会社、これが応札しております。これはいずれも一流の大メーカーでございます。そのうち一万キロを出すというのは、AMFでございます。その他の各社とも五千キロワットしか出せないということでございました。
〔
委員長退席、木村(公)
委員長代
理着席〕
それから
——燃料につきましても同様に、AMFにおきましては一万キロを保障するということになっております。ACFにおいては五千しか保障しない。ところがNAAにおきましては、
燃料の保障はいたしかねるということでございました。それから
GE社におきましては、五千キロまでの
燃料の保障はできるということでございました。そこで
燃料におきましては、御
承知だと思いますが、これは
政府が契約するというのが
日米協定の趣旨でございます。そこで
政府におきまして入札いたしまして、M&Cというのが応札したわけであります。そのM&CとAMFとの間の紛争と申しますのは、一万キロワットの
燃料という保障をAMFはすると言っておりますけれ
ども、
燃料の
購入主体はただいま申しましたように
政府でございます。そこで
政府は、直接
政府の出先
機関を持っておりませんので、
アメリカにおいて
——政府の出先
機関と申しますのは、大使館等はございますけれ
ども、
科学技術庁が
技術屋の出先を持っておりませんので、
原子力研究所がこの炉を使いますから、
日本原子力研究所に委任いたしまして、その
燃料の
検査をしてもらう。
日本原子力研究所におきましても、同じく向こうに支社等を持っておりませんから、そこで炉を作りましたそのAMFとの間に
検査契約を結びました。AMFから
検査をし、同時に
原子力研究所から人も派遣する。これは派遣でございます。派遣いたしまして
検査いたしました。当初の
検査におきましては、規格に合致しているというのをAMFも承認しております。ところが、何しろ先ほど申しましたように、一万というのは世界初めての試みでございますから、なお厳重に
検査をする必要があるというので、詳しいことを申しますと時間をとるばかりでございますが、二度ばかりの精密な
検査をいたしました。ところが、精密
検査をいたしました結果、AMFにおいては、われわれの
燃料棒の仕様書に厳密に合致してないというクレームを出しました。これはどういうクレームかと申しますと、
検査の委託契約をいたしておりますから、その
検査の立場において、合致してないということをAMFは言っているわけであります。ところが、
最初AMFは、われわれの仕様書に合っているということで、一応OKをしておりますので、われわれのところにおきましても、神原というCP5の炉の主任の博士に渡米してもらいまして、これをエックス線等にとりまして、破壊することなしに非破壊の
検査をいたし、調査いたして、大丈夫であろうということで引き取ったという
状況でございます。そして目下試験をいたしておりますが、今のところの
状況におきましては、
燃料においては一万キロワット出すことは遠慮したがいいじゃないかというような
状況でございまして、当初の試験のための
研究としては、一千キロまで出せばよろしいということになっておりますので、一千キロワットだけは近いうちに出すようにしたいというのが、CP5の現状でございます。