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戸叶委員 私はこの
協定の
議定書、合意された議事録というものをずっと読んで見ましたときに、
経済力に格差のある国が
通商に関する
協定を結ぶときの、非常に考えさせられるものを感じたわけでございます。私このときに思い出しましたのは日米の友好
通商航海条約でございますけれども、なぜそういうものを考えたかと申しますと、
ベネルックス諸国が自国の
経済力と
日本との
経済的競争能力というものを自覚して、いたずらに相互主義とかあるいは内
国民待遇というものを主張することなく、実際に即した
規制を行なっているところに、非常に合理性を認めるわけでございます。そういう意味で、日米友好
通商航海条約というものは相互主義、内
国民待遇というように、一見平等に見えるのでございますけれども、アメリカは何といっても強大国であり、
日本はそれに比べてずっと小さい、資源も少ない。そういうふうな面から考えますと、どんどん一方的に持っていかれてしまうというような形をとられるのじゃないかというふうに考えるわけでございますけれども、そういうふうな点で
ベルギー等の立場というものは非常によく考えているということを考えるにつけましても、
日本とアメリカとの間に結ばれました。日米友好
通商航海条約は、たしか十年の期限で、六三年にはその期限が切れると思いますけれども、内
国民待遇とかそういうふうな面で考え直して、その
協定を結び直すようなお考えはないかどうかを、この際確かめておきたいと思います。