○久保
委員 御苦労のほどはわからないわけではないのでありますが、結局結果論からいけば、
列車が
豪雪にもかかわらず
新潟管内に特に集中していってしまった、そこで膠着してしまったというような事実を見れば、なるほど
線路班から積み上げて各
鉄道管理局そして
支社、ここまでは一応予測されたのではなかろうか。ところが、
支社間におけるところのいわゆる
運転計画というか、そういうものに対して、ここで反省すべき必要がありはしないか。たとえば東鉄は送り出す一方、これは
輸送重点。ところが受ける方の
新潟は
豪雪に対する防御、実はその間の調整がうまくいかなくて、途中で立ち往生した、こういうことも言い得るのではなかろうか。こういうことのコントロールというか統制というか、そういうものが欠けているのではなかろうか、こういうふうに思うのです。もちろん年末でありますから、送り出すたくさんの人間あるいは荷物をかかえて、一刻も早くはき出したいというのは人情です。ところが全般をコントロールするものが、この間の
雪害対策の
一つの穴だと思う。本社において
雪害対策本部を作ったのは幾日でしたか、三十日か三十一日じゃないですか。そうでしょう。そこに問題がある。雪は幾日から降ったか、二十六日から
豪雪の予報があったでしょう。しかも気象庁から配付された資料を見ても、気象庁は万全を期したという。二十七日の十時には
新潟には
大雪が降るという警報を出しておる。だから今の
対策、いわゆる
支社間の問題について
一つ反省されるのが当然だと思うがどうかというということをお答え願いたい。
同時に、各
鉄道管理局ごとに
対策本部を作られたようであります。これはある新聞紙の報道するところによれば、金沢
鉄道管理局の
対策本部は三十日の夜八時にはだれも人がいなかったという。それから一日の日にもいない。これは権威ある新聞が書いている。私は現地に行って
調査しませんからわかりませんが、だとすれば今の集中管理
方式がどこへしわ寄せになったかというと、気象庁のきょう配付になった資料の一番先に何と書いてあるか、「駅長は悲しからずや」という。その結果が現場の駅長がてんてこ舞いで
情報もとれない、乗客からはつるし上げられる、
混乱を来たす、一手に引き受けてこれをやっている、こういう管理
方式に
欠点があるという。これは
鉄道経営全体にも同じような問題がある。三十日に
雪害対策本部を作りながら、その晩の八時には本部には人がいないという。ところが、コントロールするところのオーソリティというか権威はこの者が持っている。現地末端の駅長は持っていない。しかも
情報網は、いわゆるディスパッチャー、司令電話にしても、さっきの答弁では、
列車の運行を指図するだけであって、
情報を伝えるところのあれはないという。これでどうしてうまくいくはずがありますか。これが第二点。
第三点は、先ほど
施設局長の
お話では、各
線路班が積雪をはかっていると同時に、
除雪するところの人夫の
対策を立てておきながら、実態はどうであったかというと、所要の人間が集まらぬ、とうとう最後には金を少しよけい上げて、やっとこすっとこ集めたというのが実態ではないか。この辺に問題がある。
さらにもう
一つは、送り出されたところの乗客に対するたき出し、作業員に対する問題も先ほど御
指摘があったが、これに対する
対策が何らない。早急に手配するところがない。ないところで、こういうことが起きたから、必要以上に長時間乗客、荷物を滞留させた。さらにその後の
混乱も出てきている。こういうことだと思う。
こういう問題についてはどう考えられるのか。これに対する反省と検討がなければ、金を使おうが機構を改めようが、何もならない。これに対して副総裁の御答弁を願いたい。