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石橋(政)
委員 民間との比較というのも非常にむずかしいので、民間にも大企業もあれば中小企業もあり、零細企業もある、どの
時点で比較するかということは非常に大きな問題なんです。しかしこれを今ここで論議しておっても始まりませんから、
大臣が確かに低いということをお認めになったことで、私は、私の質問の一つの意義はあると思うのですけれ
ども、やはり低いと認めるからには、それを手直ししていこうという
誠意が出てこなければ、
公務員諸君は甘んじて誠心
誠意仕事に精励するということにはならないだろうと思う。
参考のために、私、その百二十九円で食う
方法を考えてみました。たまたまこの本に出ております。これは安定所のいわゆる失対の事業に働く人たちの生計費で、百二十九円
程度で食べようと思えば大体どんな生活をしたらいいかということの参考になると思って持ってきたのですけれ
ども、百二十九円といえばこういう生活ですよ。朝食は安定所のうどん、コッペパン小さいのを一個、これで二十五円、昼食はコッペパン大きいのを二つ、これで四十円、それから夕食はほしうどん百五十匁、これで三十円、ネギ、ニンジン、あげ三十円、これで朝昼晩百二十五円かかってしまう。えらいごちそうのあった日、六日と書いてありますが、これで朝、公設のうどんを二はい食べて四十円、昼は焼きイモとコッペパン小さいのを三つ食べて三十五円、夜はメリケン粉三十匁にサツマイモ三百匁、とうふ一丁に菜、ニンジンを若干、これで二十八円、みそ三十匁に煮ぼしを買って十四円、これで百三十八円になる。とても常識で考えられる
数字は出てきません。ましてや憲法に保障されているような
最低限度の保障なんというものは全然ありません。そういうものを、幾ら冷たい
数字だからといって、百二十九円で食えるのだというような
考え方を
人事院が出すことに、私
どもは納得できないわけです。そういうものを基礎にして初任給というものはできておるわけです。こういうことは積極的に直さなくちゃいかぬ。一応今の段階ではやむを得ないというようなことではなしに、少しでも矛盾を認めれば、それを直していく
態度にならなくちゃならぬ。若干初任給を上げてそれがどの辺までしわ寄せがいくか知りませんが、それによって金額は違ってきましょうが、私はそうは大きな額にはならないと思います。まして先ほどお話があったような、
実施時期を五カ月間もずらして
財源を浮かしたのだったら、その浮かした
財源をもってこういう矛盾を手直ししようという積極的意図を示しているなら、それも一つの理屈です。そういうこともやらないというなら、どうしてもこれは納得いかないと思う。この点、私
どもはあとで皆さんとも話し合いをしてみたいと思っております。
もう一つ、
期末手当の問題ですが、これが今度〇・一カ月分増額されて、年末の場合には二カ月分になる。従って
年間を通じて、夏季を合わせますと三カ月分になるということでございますけれ
ども、
人事院の
勧告の
資料を見ましても、民間は三・一九という
数字が出てきて、依然として〇・二くらいは開きがここにあるわけです。こういうところからいっても、
公務員の
諸君が今度二・五くれという気持も、あながち無理な
数字じゃないということが言えるのじゃないかと思うのです。この点、まず
人事院としてなぜこのような格差をそのまま残しておいたのか、お聞きしたい。それから
政府としてはもう少し、せめてそれでは
期末手当の増額によってカバーしようというような意図はないのかどうか、この点もお尋ねしておきたいと思います。