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参考人(
山内一郎君) それでは
公共土木施設関係の
被害の
状況を
資料によって御
説明をいたします。
この五、六枚とじました横に長い
資料であります。第一ページは、
災害の
原因あるいは月別、それを
直轄と
補助に
分類をいたしました
総括表でございます。
直轄、
補助、
合計という三欄ございますが、一月から五月までは、融雪、
風浪、
豪雨、こういうような
災害によりまして、
合計をいたしますと二千四十二カ所、二十三億一千四百万円、こういう
被害額に上っているわけでございます。次は五月の
チリ地震による津波によりまして
災害を受けましたが、それが三百七十八カ所、四十一億二千七百万円。それから次は六月から八月までの
豪雨、これによりまして九千七百四十三カ所、八十五億七千八百万円、こういうふうになっておるわけでございます。次が十一号と十二
号台風が
一緒に書いてございますが、非常に接近をして参りまして、分離するのがなかなかむずかしゅうございまして、これを
一緒に書いてございます。
合計いたしますと、四千九百八十七カ所、六十九億四千三百万円。次が十四
号台風、これも同じく八月に参ったのでございますが、三百八十九カ所、五億五千六百万円。次は一番最近に参りました十六
号台風によりまして五千七百七カ所、六十二億三千九百万円。それを全部
合計をいたしますと二万三千二百四十六カ所、二百八十七億五千九百万円、こういうような
数字になります。これを最近の年の同期と比較をいたしますと、三十四年
災害、これは昨年でございますが、非常な
災害がございまして同期までに六百四億、こういうような
数字になっております。三十三年は二百五十九億、三十二年が二百十六億、三十一年は百億少しと、こういうような
数字でございまして、三十四年
災害よりは現在まだ
発生が少のうございますが、それ以前の三カ年よりは
災害の
発生が多い、こういう
状況でございます。
以下その内訳について御
説明をいたしますが、二ページ、三ページは
直轄関係の
災害でございます。これは現在
建設省におきまして、
直轄工事を
河川、
道路、
砂防、
海岸、この四つについて
直轄事業を実施をいたしておりますが、その
おのおの分類をいたしまして、
最初は
河川でございますが、これに同様に
河川別、それから
災害の
原因別の表がございます。これをごらんいただきますと、
河川は二ページから三ページのほとんど終わりまで書いてございますが、やはり十一号、十二
号台風、それから十六
号台風というのが非常な額に上っておるわけでございまして、三ページの
河川の計というところをごらんいただきますと、十一号、十二号が五億六百万円、十六号が二億とこういうような
数字に相なっておるわけでございます。
発生した
河川は、十一号、十二
号台風につきましては、北陸、
中部地建管内の一番大きいのは
木曽川の
上流でございます。二ページの一番下に書いてございますが、
岐阜県の
管内の
木曽川上流、これは三億七百万円、こういうような額になっております。それから十六
号台風につきましては、三ページの表をごらんいただきますと、
近畿管内、それから
中国管内、こういう所が非常な
被害を受けておりまして、
近畿地区におきましては、
合計をいたしまして八千二百万円、
中国管内が一億三百万円、こういうような
数字になっておるわけでございます。
それから次は
海岸でございますが、これは一月から四月までの冬期
風浪による
災害でございまして、
北陸地建局内の富山県
朝日海岸、
中国地建管内の鳥取県の
日吉津海岸、この二カ所になっております。
それから四ページに参りますが、
砂防でございますが、これは六月の
豪雨の
関係と、十一号、十二号、この
関係が目立つのでございまして、六月
豪雨におきましては、二千九百万円、十一号、十二号では八千二百万円、こういうような
数字になっております。
それから
道路関係は比較的少のうございますが、ここに書いてございますように、
合計をいたしまして六月
豪雨が四百四十四万円、七月は二百万円、こういうような
数字になっておりまして、全部を
合計いたしますと、
直轄の一番右の
数字でございますが、十五億五千万円、こういうような
数字に相なるわけでございます。
次は
府県の
補助の
関係でございますが、これがその次二枚に
県別にずっと書いてございます。一番上に同様に
災害の
原因別が書いてございまして、ずっと一月から四月、それから五月、六月、七月と、こういうふうに分かれておりまして、次に十一号、十二号、十四
号台風、十六
号台風、こういうふうに
分類してございます。ごく最近の分を御
説明いたしますと、十一号、十二
号台風におきましては、ここに書いてございますように、
総計いたしまして四千九百九カ所、六十三億五千四百万円というような非常な巨額に上っておるわけでございます。
災害を受けている県も二十三
府県に及んでおりまして、このうち特に甚大な
被害を受けておりますのは、
岐阜県、
静岡県、それから
和歌山県、こういうような三県ということになっております。特に
岐阜県におきましては、
災害救助法を発令された市町村を申し上げますと、
岐阜市、美濃市、関市、八幡町、宮村、美並村、金山町、こういうような町村でございまして、川で申し上げますと、
木曽川水系、
長良川水系、揖斐川、牧田川、簸川、特に
岐阜市の
芥見付近、この辺が非常な
被害を受けたわけでございます。それから
静岡県について申し上げますと、
総計は十一総九千八百万円に上っておりまして、同じく
災害救助を受けました
被害中心地は島田市、藤枝市、岡部町、川根町。
河川で申し上げますと、
大井川水系の伊久美川、身成川、それから
瀬戸川——これは別の
水系でございますが、
瀬戸川、朝比奈川、こういうような
河川が非常な激甚な
被害を受けているわけでございます。それから
和歌山県につきましては、日高川の
上流、大体日高川から北の方、そういう
地方の
河川が
被害を受けております。
それから次は十六
号台風でございますが、ここに書いてございますように
総計は五千六百七十八カ所、六十億三千八百万円でございまして、十八
府県に
被害が及んでおります。このうち特に甚大な
被害を受けましたのは、表でおわかりのように、
京都府、
兵庫県、一府一県でございまして、
京都府は千百八十八カ所、十四億四千九百万円、
兵庫県は一千九百三十八カ所、十六億三千六百万円、こういうようなところの
河川が非常な
被害を受けているわけでございます。激甚な所を拾って申し上げますと、
京都府におきましては、
被害中心地は園部町、京北町、八木町、亀岡市、日吉町でございまして、
河川で申し上げますと、
桂川水系、それからその隣の
由良川水系、こういうような
河川が非常な激甚な
被害を受けたわけでございます。それから
兵庫県で申し上げますと、
西宮市、川西市を
中心といたしまして、
猪名川水系、それから
武庫川水系、さらに西の方の担保川
水系、こういうような
河川が非常な
被害を受けております。それらを
総計いたしますと、一月以降一番
右下をごらんいただきますと、二万二千九百五カ所、二百七十二億九百万円、こういうような
数字になっておるわけでございます。
以上簡単でございますが、御
報告を終わります。