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1960-09-01 第35回国会 衆議院 外務委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十五年九月一日(木曜日)     午前十時七分開議  出席委員    委員長 本名  武君    理事 石坂  繁君 理事 岩本 信行君    理事 竹内 俊吉君 理事 床次 徳二君    理事 戸叶 里子君 理事 松本 七郎君    理事 竹谷源太郎君       愛知 揆一君    菅家 喜六君       菊池 義郎君    小泉 純也君       野田 武夫君    福家 俊一君       森下 國雄君    黒田 寿男君       帆足  計君    森島 守人君  出席国務大臣         外 務 大 臣 小坂善太郎君  委員外出席者         外務政務次官  勝俣  稔君         外務事務官         (アジア局長) 伊関佑二郎君         専  門  員 佐藤 敏人君     ————————————— 本日の会議に付した案件  国際情勢に関する件      ————◇—————
  2. 本名武

    本名委員長 これより会議を開きます。
  3. 本名武

    本名委員長 国際情勢に関して調査を進めます。発言の通告がありますのでこれを許します。床次徳二君。
  4. 床次徳二

    床次委員 昨日、外務大臣より政府外交に対する御意見を拝聴いたしたのでありまするが、従来の外交基本線はくずさない、しかし情勢に応じましてそれぞれ処置したいということを言われておりました。なお基本線といたしましては例の国連中心、また自由主義諸国との協調、さらに近隣諸国との友好親善関係を強化するという趣旨にあったように思うのでありますが、この近隣諸国との親善方針ということ、これはもう国際外交の当然の原則でありまするが、従来日本アジア一員としての立場から特別なるアジアに対する関心を持っておりました。この立場というものから導かれるところ政策というものは、当然外相の言われるところ近隣友好親善政策の中に入るべきものと思うのでありますが、この点に関しましてお伺いいたしたいと思うのであります。  わが国は単にアジアと西欧あるいはアメリカとのかけ橋になるという考え方もあるのでありますが、わが国は単なるかけ橋ではなくして、むしろわれわれがアジア自身におるということにおいて、またアジア人であるという意味におきまして、アジア発展向上ということに対しましては特別な関心を持っておるものであり、同時にアジア向上発展というものがわが国発展というものにつながるものだと思うのであります。従ってアジアに対しましては、われわれは特別なる政策というものを持つべきだと思うのでありますが、右に関してお伺いいたしたいと思うのであります。  なおアジアであるがゆえに、アジア諸国の言う通り何でも追随する、同時にアジアに関連するところアフリカ諸国に対して単に形式的に追随するというものではないはずと思うのであります。十分その内容におきましてはわが国として判断すべきでありますが、しかしアジア一員としての立場ということで従来考えておったことが表面から消えるということになりますと、これは将来に対する影響も少なくない、アフリカに対する影響も少なくないと思うのでありまして、大臣の考えられておりますところのいわゆる基本方針の中の善隣友好と申しますか、近隣諸国との特に友好親善を強化するという趣旨に対しまして、もう少し御所見を明らかにしていただきたい。アジアに対する政策をこの際重ねてお伺いしたいと思う次第であります。
  5. 小坂善太郎

    小坂国務大臣 床次委員御指摘の善隣友好という関係の中には、もちろんアジアにおきまする日本としてアジア諸国との緊密なる連携そして相互信頼協力関係を深めていくということが、これは日本の置かれております地理上の、アジア一員であるという立場からいたしまして、当然のことと考える次第でございます。その方向に向かって、極力従来もやってきたのでありまするが、私もその関係をさらに進めて参りたい、かように思う次第でございます。
  6. 床次徳二

    床次委員 大臣の答弁がありましたが、アジアに対する政策というものが、とかくあるいは消極的になるのじゃないかというようなおそれを抱いておる者もあるのでありまして、この点は一つ十分に今後とも御努力いただきまして、真の友好親善と申しますか、わが国外交基本路線というものを離れないように一つやっていただきたいと思うのであります。なおこの近隣友邦との親善を強化するという意味におきまして、外相が韓国を訪問されるということにつきましては、われわれはきわめて適切なる行為として賛意を表するのでありますが、この際特にお願いいたしたいと思いますことは、今日政府が交渉中でありますところオランダカレル・ドールマン号の日蘭修好に基づくところ記念訪問の問題であります。われわれといたしまして、オランダ及びインドネシア両国に対しまして、この問題に関しましては、十分わが国の意図をわからせてもらいたい、意思の疎通をはかっていただきまして、われわれ日本オランダ、並びに日本インドネシア、この両国に対するところのそれぞれの友好関係に対しまして、ひびの入らないというような努力をいただきたい。誤解をしないように十分な今後の、今日でも御努力中と思うのでありますが、この努力をしていただきますとともに、将来におきまして、日本とこれらのそれぞれの国に対するところ友好親善関係に対しまして障害を生ぜしめない、国交に対して障害を来たさないというところの特別なる配意をお願いいたしたいと思うのでありまして、この点は要望でありまするが、特に外務大臣に対しまして円満解決方要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思うのであります。
  7. 本名武

    本名委員長 本日はこれにて散会いたします。     午前十時十三分散会