運営者
Bitlet
姉妹サービス
kokalog - 国会
yonalog - 47都道府県議会
nisalog - 東京23区議会
serelog - 政令指定都市議会
hokkaidolog - 北海道内市区町村議会
aomorilog - 青森県内市区町村議会
iwatelog - 岩手県内市区町村議会
miyagilog - 宮城県内市区町村議会
akitalog - 秋田県内市区町村議会
yamagatalog - 山形県内市区町村議会
fukushimalog - 福島県内市区町村議会
ibarakilog - 茨城県内市区町村議会
tochigilog - 栃木県内市区町村議会
gunmalog - 群馬県内市区町村議会
saitamalog - 埼玉県内市区町村議会
chibalog - 千葉県内市区町村議会
tokyolog - 東京都内市区町村議会
kanagawalog - 神奈川県内市区町村議会
nigatalog - 新潟県内市区町村議会
toyamalog - 富山県内市区町村議会
ishikawalog - 石川県内市区町村議会
fukuilog - 福井県内市区町村議会
yamanashilog - 山梨県内市区町村議会
naganolog - 長野県内市区町村議会
gifulog - 岐阜県内市区町村議会
sizuokalog - 静岡県内市区町村議会
aichilog - 愛知県内市区町村議会
mielog - 三重県内市区町村議会
shigalog - 滋賀県内市区町村議会
kyotolog - 京都府内市区町村議会
osakalog - 大阪府内市区町村議会
hyogolog - 兵庫県内市区町村議会
naralog - 奈良県内市区町村議会
wakayamalog - 和歌山県内市区町村議会
tottorilog - 鳥取県内市区町村議会
shimanelog - 島根県内市区町村議会
okayamalog - 岡山県内市区町村議会
hiroshimalog - 広島県内市区町村議会
yamaguchilog - 山口県内市区町村議会
tokushimalog - 徳島県内市区町村議会
kagawalog - 香川県内市区町村議会
ehimelog - 愛媛県内市区町村議会
kochilog - 高知県内市区町村議会
fukuokalog - 福岡県内市区町村議会
sagalog - 佐賀県内市区町村議会
nagasakilog - 長崎県内市区町村議会
kumamotolog - 熊本県内市区町村議会
oitalog - 大分県内市区町村議会
miyazakilog - 宮崎県内市区町村議会
kagoshimalog - 鹿児島県内市区町村議会
okinawalog - 沖縄県内市区町村議会
使い方
FAQ
このサイトについて
|
login
×
kokalog - 国会議事録検索
1960-06-01 第34回国会 参議院 本会議 第23号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
三十五年六月一日(水曜日) 午前十一時九分
開議
—————————————
議事日程
第二十九号
昭和
三十五年六月一日 午前十時
開議
第一
運輸省設置法
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
、
衆議院送付
) 第二
航空法
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
、
衆議院送付
) 第三
薬事法案
(
内閣提出
) 第四
薬剤師法案
(
内閣提出
) 第五
医療金融公庫法案
(
内閣提出
、
衆議院送付
) 第六
公共工事
の
前払金保証事業
に関する
法律
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
) —————————————
松野鶴平
1
○
議長
(
松野鶴平
君) 諸般の
報告
は、朗読を省略いたします。 ─────・─────
松野鶴平
2
○
議長
(
松野鶴平
君) これより本日の
会議
を開きます。
村上国務大臣
から、
津波
による
災害報告
について
発言
を求められております。この際、
発言
を許します。
村上国務大臣
。 〔
国務大臣村上勇
君
登壇
、
拍手
]
村上勇
3
○
国務大臣
(
村上勇
君)
政府
を代表いたしまして、去る五月二十四日、
本邦太平洋沿岸
の
各地
に発生いたしました
津波災害
につき、その
状況
を御
報告
申し上げます。 まず、このたびの
津波
による多数の
犠牲者
と
被災者
の
方々
に対し、つつしんで
哀悼
の意を表しますとともに、心から御見舞申し上げます。 今次
災害
の原因をなしました
津波
は、
史上最大級
のものといわれる
チリ沖
の大
地震
によるものでありましてその規模も全く予測を越えたものであり、ために、
北海道並び
に
青森
、
岩手
、
宮城
の諸県を初め、広く
本邦太平洋沿岸
の
各地
に大なる
被害
を生じたものであります。
被害
の
状況
は、現在までに判明いたしましたところによりますと、次の
通り
であります。まず、
人的被害
につきましては、
死者
百十四名、行方不明二十五名、
負傷者
八百七十二名、
罹災世帯
三万一千八日七十
世帯
、
罹災者
十六万六百三十八石に達しております。次に、建物の被管は、全壊一千五百七十三棟、流失一千二百五十九棟、半壊二千百九十一棟、
床上浸水
一万九千八百三十五棟に及んでおります。
農林水産関係
につきましては、
漁船
、漁港、
養殖関係等
、特に
水産関係
に甚大な
被害
を受け、
公共土木施設
につきましても、
海岸
、
港湾等
に
相当
の
被害
を受けております。ただいままでに
報告
のありました
被害額
は、
農林水産関係
約百五十六億円、
公共土木施設関係
約五十五億円であります。 今回の
災害
に対し、
被害
の著しい
市町村
においては
災害救助法
が適用され、その数は十県三十四
市町村
にわたっております。これを
県別
に申しますと、
宮城
県十一、
岩手
県六、
三重
県六、
和歌山
県四がおもなものであります。
政府
といたしましては、このような
被害
に対処するため、直ちに
緊急関係事務次官会議
を開き、
災害状況
の
把握
に努めるとともに、
対策
を協議いたしましたが、さらに二十五日に
内閣
に
津波災害対策本部
を設け、
災害
の
救助
及び
復旧対策
の推進に万全を期しております。 また、
関係
各省庁におきましても、即日係官を
現地
に派遣し、
災害状況
の
把握
と
現地
における
応急措置
に当たらせ、さらに厚生、
農林
、
運輸
、
建設
各
大臣
を、
政府
を代表して著しい
被害
を受けた
地方
に派遣いたしました次第であります。
現地
におきましては、
災害発生
にあたり警察を
中心
として直ちに
避難救護
の
措置
をとりましたが、さらに
被災者
に対する
応急救助措置
といたしまして
現地
に食糧・
衣料等
を急送いたしますとともに、
医療対策
、
防疫対策
についても万全を期しており、また、
自衛隊関係部隊
約六千九百名及び
艦船航空機等
を
出動
させるとともに、
海上保安庁
も
非常配備
につき、それぞれ
救助
、
復旧等
の
措置
を講じておる次第であります。なお、著しい
被害
を受けた
地方
の
公共団体
に対しましては、すでに
つなぎ融資
の手配を講じております。 以上、現在までに判明した
災害
の
状況
並びに
応急
の
措置
について御
報告
いたしましたが、
政府
といたしましては、さらに
被災地
における
復旧資材
、
復興資金
の確保、
住宅
の
復興
の
促進等
、民生のすみやかな安定をはかりますとともに、
公共土木施設
、
農林水産関係施設等
の早急な
復旧
に努め、
災害対策
に万全を期する
所存
であります。 以上をもちまして私の
災害報告
を終わります。(
拍手
)
松野鶴平
4
○
議長
(
松野鶴平
君) ただいまの
報告
に対し、質疑の通告がございます。
発言
を許します。
高橋進太郎
君。 〔
高橋進太郎
君
登壇
、
拍手
〕
高橋進太郎
5
○
高橋進太郎
君 私は、
参議院自由民主党
を代表いたしまして、ただいま
政府
より御
報告
のありました、去る五月二十四日未明、
東北
各県、
北海道
、
三重
、
和歌山
県等、表
日本太平洋沿岸
に
来襲
いたしました
津波
による
災害
に関し、これが
対策
について、
総理
初め
関係所管大臣
にその
所見
を伺わんとするものでございますが、まず、今回の
津波
によりまして一瞬にして肉親を失い、
家屋
、
家財
を流失し、
農地
、
漁船
、漁具、
水産施設
、商店の
商品等
、
生活手段
を喪失せられた
人々
に対しまして、
参議院自由民主党
の名において、心から深甚なる御
同情
を申し上げるものであります。(
拍手
) ただいま御
報告
にもありました
通り
、今回の
津波
は、
太平洋
の
反対側
より一万八千キロの大海原を横断して、約二十二時間、時速七百五十キロ、
ジェット機並み
の速度で
来襲
したもので、
東北
、
北海道沿岸
には最も大きな
被害
を与えておるのであります。その波の高さも、
昭和
八年の
三陸
大
津波
よりもはるかに高く、七メートルないし四メートルとなっておるのでございます。 そこで
総理
にお伺いいたしたいのでございますが、
現地
におきましては、今回の
津波
を
舶来津波
と称しております。これは、従来の
津波
は
地震等
何らかの前ぶれを伴っておりましたが、今回は文字
通り
寝耳に水という
言葉
の
通り
一瞬に
来襲
し、
津波警報
も
来襲
後
発令
されたような
状況
で、全く
罹災民
は
着のみ着のまま
で避難し、
家財
その他、何ら持ち出すいとまもなく、命からがら逃げ出し、従って、
先ほど
の御
報告
にもございました
通り
、
死者
が百数十人を数えるというありさまでございます。
農林大臣
も、従来の
災害
に比し、今回の
被害
は個人的な
被害
が多いので、特別にあたたかい
措置
を講ぜねばならないと
現地
で言っておられましたが、
政府
はこの
災害
の
特殊性
にかんがみて
伊勢湾台風
の例にならい、かつ、その
特殊性
をも十分
考慮
して特別なる
立法
をせられるかどうかという点についての御
所存
を承りたいのでございます。
災害
の直後、一部には、年度の初めでもあり、
予備金
をもって
措置
せられるならば足りるかの
ごと
き所論があったのであります。しかしながら、
先ほど
申し上げました
通り
、今回の
災害
は零細なる
農漁民
あるいは零細なる
商工業者
の
生活
に深刻なる
打撃
を与えておるのでございまして、たとえば
罹災市町村
または
罹災者
に対する
租税
の減免であるとか、
高額補助
への改定であるとかあるいはもろもろの
融資条件
の緩和であるとか、どうしても従来の法制では救えない部分があるのでございまして、これはどうしても
特別立法
の
措置
を講じなければならないのでございます。しかるに、
罹災地
におきましては、現下の政情にかんがみ、その点を非常に異口同音に心配しておるのでございますが、
政府
は今回の
災害
に対して、今国会においてこれらの
罹災
の
実態
に沿うような
立法措置
を講じて、その
災害
に万全の
措置
を講じていただけるかどうか。その点につきまして
総理
の御
所見
を承りたいと存ずるのであります。 次に
建設大臣
にお伺いいたしたい。今回の
災害
を親しく視察せられ、御
報告
がございましたが、従来の他の
地域
の
災害
の場合と比較いたしまして、
公共事業
に対する
被害
が少ないのでございます。しかし、これは
公共事業
に対する
被害
がないのではなくて、今回の
災害地方
はおおむね僻地未
開発
の
土地
でございまして、
公共事業自体
に恵まれない
地方
であります。
公共事業自体
が及んでいない地帯であって、今なお
連絡
が不十分で、
被害
の
実態
さえもっかめないという所もございますが、たとえば
東北地方
の
三陸一帯
の
ごと
きは、
陸上
の離島とも言うべきで、地続きにこれを
連絡
する
道路
もなく、辛うじて海路によっておりまするが、今回の
津波
で船による交通を失い、その
連絡
も絶えておる
状況
でございます。
建設大臣
はこのたびの
災害
を機会に、これら
地方
の
実態
を十分
把握
せられてあるいは
道路
の
建設
、防波堤の
築堤等
、
公共事業
の振興に意をいたされて、これら
地方民
の天災に対する不安を根本的に除去していただきたいと思うのでございまするが、その
所見
をお伺いいたします。特にお伺いいたしたいのは、
住宅
の問題でございます。
ごらん
の
ごと
く、壊滅した
家屋
を前にして、
着のみ着のまま
で避難いたしました
罹災民
は、施すに手がなく、従って、従来の
住宅融資
の
方法
では、これが
解決
の
方途
がつかないのであります。少なくとも
罹災家屋建設
の
ワク
を大幅に増額するとともに、
公営住宅等零細罹災者
に対する
住宅対策
につきましては思い切った施策が必要であり、あるいは
住宅建設
の
融資条件等
も、従来のような
融資条件
ではとうていまかなえないのでございまして、これは今回の
罹災実情
に沿うように
対策
を立てる必要があると考えておりまするが、これに対する
建設大臣
の御意見をお伺いしたいと思うのであります。 次に
農林大臣
にお伺いいたします。
大臣
も
現地
を視察せられまして、従って、惨状が意外に深刻であることを痛感せられ、あたたかい
言葉
を与えられましたことに対して、
地方民
は感謝しておりまするが、
農林大臣
も
ごらん
になられた
通り
、今回は、たとえば
水産関係
におきましても、ミトン以下の
漁船
が五千隻以上も
被害
をこうむり、
養殖事業
特に零細なる
ノリ
・
カキ
あるいは
真珠養殖等
の
施設
に甚大なる
打撃
を与え、かつ
零細水産加工事業者等
、いずれも明日よりの生業に不安を抱き、ぼう然としておるというのが
現状
でございます。従って、これら
農漁業
、
水産業者
に対し、立ち直りの
対策
を立てることが急務であると考えるのであり、しかも従来の
助成方法
ではとうてい
解決
のできない問題を含んでおるのでございまするが、
農林大臣
は、これに対する
対策
として
立法措置
並びに
行政措置
としていかなる
方途
を考えておられるか、御
所見
をお伺いしたいと存ずるのであります。 次に
運輸大臣
にお伺いいたします。今回の
津波
は、
地震
を伴わない不慮の
津波
であって、これが
警報発令
は、
津波来襲
後
発令
をせられておりますが、所によりましては、従来の経験に徴して、
津波来襲
を予知いたしまして、一時間前に
警報
を発しているのでございます。たとえば
宮城
県のある
町村
におきましては、同じような人口五、六千
程度
の町でございまするが、一方におきましては、そういうように一時間前に
警報
を発しておりますので、同じような
被害状況
があるけれ
ども
、人命にはほとんどその
被害
はございません。ところが、片方の町におきましては
発令
がおぐれましたために、五十数名の
死者
を出しているというような工合でございます。従って、これらにかんがみまして、
気象関係
、特に
予報気象
に関しまして、総合的かつ実際的にこれを整備いたしまするならば、将来これらの
被害
に対しまして、これを未然に防げるのではなかろうかと思うのでございまするが、
運輸大臣
は、この
気象
特に
予報気象
の整備に関してどう考てておられるか。また、今後の
対策
はどうであるか。お伺いいたしたいと思うのであります。なお、
被災地
の
港湾
には、今なお多数の
船舶
が沈没し、
船舶
の航行が不能の
状況
にありまして、これが掃海はとうてい
地方団体
が単独ではやれないという
状況
でございますが、これが
措置
についてお伺いいたしたいと存じます。なお、今回の
罹災地
は、
先ほど
も申し上げました
通り
、まことに
公共事業
といっても少ないところのいわゆる未
開発地域
でございましてしかも
零細者
が多いので、従って、たとえば
鉄道建設
の
ごと
きも、これを繰り上げ施行いたしまして、明るい希望をこれら
地方民
に与えるとともに、
就労態勢
の一助にもする必要があると考えられますが、その
所見
についてお伺いいたしたいと存じます。 次に
労働大臣
にお伺いいたします。これら
罹災者
は零細なる半農半漁の
人々
が多数でございます。従って、手近に
就労
の職場がなく、かつ
生産手段
を失っている
状況
でございますから、どうしてもこれが
就労態勢
を整備し、かつ
就労日数
の
ごと
きも、従来の月間二十日
程度
の基準ではとうてい救うことができないと存ずるのでございますが、これが
対策
につきましてお伺いいたしたいと存ずるのであります。 なお、
防衛庁長官
にお伺いいたします。今回の
災害
にあたりまして、
自衛隊
の
活動
は、全く
地方民
の感謝の的になっております。
先ほど
も申し上げました
通り
、今回の
災害
は、一瞬のでき
ごと
であり、しかも
罹災地
は全
町村
、全
部落
に及び、
町村
吏員全員
罹災
し、
消防機関
や
地方機関
の
活動
が停止するというような
状況
でございました。従って、
自衛隊
がいち早く
出動
して、
救助
のことはもちろん、橋をかけたり、
道路
の
建設
、
飲用水
の
運搬等
のほか、糞尿の始末、
清掃事業
、
防疫対策等
、
災害地
における万般の
救護作業
を、しかも
不眠不休
で敢行せられたのであります。これを見ましても、
自衛隊
は全く非常時における
国民機動隊
の役目を果たしております。今後も
自衛隊
のこの
機能
を充実いたし、かつ整備して、
国民
の要望にこたえられたいと存ずるのでございまするが、
長官
のこの点についての
所見
をお伺いいたしたいと存じます。 最後に、私は
自治庁長官
並びに
大蔵大臣
にお伺いいたします。 今まで申し上げましたように、今回の
罹災地
は、未
開発地方
であり、一
町村
「
部落
皆滅したような
状態
で、従って
地方町村
が自力で
災害対策
に当たるということはきわめて困難でございますとともに、その
租税負担者
が皆滅しておる
状況
でございまするので、
地方財政
については、個々の
町村
の
実態
をよく
把握
いたしましてあるいは
補助率
の
引き上げ
、
起債
の
ワク
の
拡大
、
特別交付金
の
増額等
、
罹災町村
の
実態
に即するような
対策
が必要であると存じまするが、これらに対する
財政
上の
措置
につきまして
自治庁長官
はいかに考えておられるか。この点をお伺いいたしたいと存じます。 以上各
大臣
にそれぞれこれらの
対策
についてお尋ねいたしましたが、何を申し上げましても、これらの裏打ちになるものは
財政
的な問題でございます。今回の
災害
の
重大性並び
に
深刻性
、その
特殊性
にかんがみまして、思い切った
財政
的な裏づけが必要であると存じますが、この点に対する
大蔵大臣
の
所見
をお伺いいたしまして、私の
各省大臣
に対する
質問
を終わりたいと存ずるものであります。(
拍手
) 〔
国務大臣岸信介
君
登壇
、
拍手
〕
岸信介
6
○
国務大臣
(
岸信介
君)
お答え
をいたします。 私は、まず
政府
を代表いたしまして、今回の
災害
によって
犠牲者
となられた
方々
に対しまして、心から
哀悼
の意を表しますとともに、
被害
を受けられました
方々
に対して衷心から御
同情
を申し上げます。 御
質問
は、今回の
災害
の特質にかんがみて特別の
立法
を必要とすると考えるが、
政府
はどう考えておるのかという御
質問
であります。言うまでもなく、今回の
被害
につきましては、
政府
としてはさっそく
各省関係大臣
を
現地
に派遣いたしましてその
実情
を
把握
し、これに対して最も必要な
措置
を強力に迅速に実行するという考えのもとに
措置
して参っておりますが、しかしながら、さらにこの
実情
を考えますというと、これに対処するためには、特別の
立法
を必要とする部面があると考えます。従って、それらの問題に関しましては、
政府
において
十分検討
をいたしておりまして、成案を得て御
審議
を願うようにいたしたい、かように考えております。(
拍手
) 〔
国務大臣村上勇
君
登壇
、
拍手
〕
村上勇
7
○
国務大臣
(
村上勇
君)
お答え
いたします。 御指摘のように、
陸地方
の今回の
災害
を受けました
海岸
は、
原始海岸
が
相当
にありますために、
公共土木事業
としては比較的その額が上がっておりません。しかしながら、私
ども
は今回のこの
災害
を契機といたしまして、十一分これに関連して
改良復旧
をする必要があろうかと思いますので、
背後地等
一の
関係
を
考慮
いたしまして、今後かようなことを繰り返さないように、抜本的な
災害対策
を講ずる必要があろうと思います。従って目下
研究
いたしておりますが、なお、
政府部
内にこれの十分な
対策協議会等
を設けて抜本的な
対策
を講じたいと、かように思っておる次第であります。 なお、
住宅
につきましては、御承知のように
公営住宅
による緊急な
罹災者
の収容が必要であろうと思います。これにつきましては約一千戸分の
用意
がいたしてありますし、また
住宅
金融
公庫による
融資
につきましては十億円の
用意
がいたしてありますので、この貸付をすみやかに行ないまして、これらの
住宅
問題を
解決
いたしたいと思っております。ただいま
総理
から
お答え
のありましたように、
特別立法
につきましても、この
住宅等
につきましては、
零細漁民
の
被害
でありますから、
公営住宅
の家賃の軽減をはかる必要があろうと思います。これらにつきましては、
伊勢湾等
の
特別立法
を適用することによって何とかこの救済の道を講じて参りたい、かように思っておる次第であります。(
拍手
) 〔
国務大臣福田赳夫
君
登壇
、
拍手
〕
福田赳夫
8
○
国務大臣
(
福田赳夫
君) ただいま
高橋
さんから
お話
のように、今回の
被害
はきわめて甚大でございます。私も二十六日に出発いたしまして、
宮城
、
岩手
の両県のおもな
被害地
を視察いたしました。今回の
被害
は、私の見るところによりますると、
公共土木
の
被害
もさることながら、これも
相当
の
被害
を受けておりますが、しかしながら、個人的な
災害
が多いのであります。ことに私の所管しておりまする
水産業者
に請する
被害
が予想以上でございまし、船は沈没、破損をする。あるいは
果北三陸
は
カキ
の
生産
におきまして
全国
の半分を占めます。これが全部なくなっておるというような
状態
である。また
ノリ
の
重要生産地
でございまするが、これも全滅をしておると、こういうような惨たんたる
状態
であります。また
三重
県、
和歌山
県等におきましても
相当
の
被害
がある。ことに
真珠
の
養殖
につきまして、
養殖施設
が重大な
被害
を受けておるというような
状態
でございます。で、
漁船
の
復旧
、また
養殖施設等
につきましては、
財政
上また
金融
上、特別の援助をしなければならぬというふうに考えておるのでございまして、これらにつきましては、いずれも
立法
を要すると、かように考えておる次第でございます。 なお、御
質問
にはございませんでしたが、個所によりましては、
農地
が
相当
流され、荒らされておる。これに対しましても特別の
対策
を必要とする、かように考えておる次第でございます。早急に立案いたしまして御
審議
をわずらわしたい、かように存じておる次第でございます。(
拍手
) 〔
国務大臣楢橋渡
君
登壇
、
拍手
]
楢橋渡
9
○
国務大臣
(
楢橋渡
君) ただいま
高橋
さんの御
質問
になりました
気象庁
の今度とりました処置は、確かに手落ちがあるのでありまして、
予報
についてもっと敏速にやらなかった点は、私も
現地
に参りまして痛切に実は感じたのであります。従いまして、
災害
が起こりましてすぐ
和達長官
を呼びましたが、
和達長官
は有名な
地球物理学者
でありまするけれ
ども
、
チリ
の向こうから、一万何千キロのところから、ああいう大きな
被害
を受けるということは、全く自分も学問的に
研究
が足らなかったということを認めておりまして、
日本
の
津波
に対する
予報
は、大体
日本近海
の
地震
を
中心
として
研究
しておったというところに大きな手抜かりがあったわけであります。なお国際的な
協力体制
ができておらなかったという点も認めておりますので、先般
気象庁
の幹部を呼びまして、
太平洋
におけるこういう
地震津波
に対する
研究
、並びに国際的な協定に基づく
一つ
の
協力体制
、同時に
気象庁内部
における
機構等
の
欠陥等
をつぶさに検討いたしまして学者的な考え方と実際に
気象庁
が持っておりまする
予防措置
という
行政面
の点とがやや食い違っておる点がありますから、こういう点にメズを入れまして万全の策を講じたいと実は思っておるような次第でございます。 なお、第二に御
質問
のありました沈船の問題でございますが、私も
現地
を見まして、至るところ港に船が沈んでおりますが、その船は
港湾管理者
の手によって
引き上げ
を
所有権者
に命ずることができますけれ
ども
、
一つ
の船を
引き上げ
るのに七百万も八百万もかかる。しかも
保険
は御存じのように
地震津波
による事故は
免責事項
になっておりますので
保険金
がとれない。そういう場合には航路が全部ふさがれますので、
港湾局長
並びに
港湾管理者
、私
ども
の
海上保安庁等
とも協議いたしまして、こういう場合にはやはり国によって
引き上げ工事
をやらなければならないということで、そういうことに万全の
措置
を講じたいと思っておる次第でございます。 なおまた、今、
福田農林大臣
が申し上げましたように、非常に零細な
漁民
特に
ノリ
をやっておる
人たち
はほとんど
壊滅状態
でありますので、
失業
をいたしますから、
失業対策
として、ちょうど
三陸地方
に
気仙沼線
というのが
建設線
として着工することになっておりますので、それに使ったらどうかという
お話
がありましたが、実は本年から着手はいたしますけれ
ども
、これはまだ設計あるいは
工事
についての段取りをきめ、
土地買収
をする段階でありまして、直ちに
労働力
を動員する
態勢
はできてはおりませんけれ
ども
、
現状
をつぶさに見ましてどうしてもあそこに対する
失業対策
を考えたならば、この点も十分に
考慮
に入れて、
一つ
の
吸収策
の
方法
を考究してみろどいうことで、帰りまして国鉄と打ち合わせましたような次第でありまして、できるだけ御趣旨に沿うようにいたしたいと、こういうふうに思う次第でございます。(
拍手
) 〔
国務大臣松野頼
三君
登壇
、
拍手
〕
松野頼三
10
○
国務大臣
(
松野頼
三君)
罹災地
の
就労対策
につきましては、今日まで
各地
から千二百名の
増加要求
が出ております。従って、亡れを
中心
に、今後も
各地
の
要求
に応じまして十失対
事業
の
増加
及び
就労ワク
の
拡大
ということにつきましては十分万全の
措置
をとるように準備をいたしております。(
拍手
) 〔
国務大臣赤城宗徳
君
登壇
、
拍手
〕
赤城宗徳
11
○
国務大臣
(
赤城宗徳
君)
自衛隊
といたしましては……。昨年の
伊勢湾台風
による
災害等
にもかんがみまして、次のようなことをいたしておるわけでございます。
陸上自衛隊
に対しましては、
地区ごと
にそれぞれ各種の想定を設けて
災害派遣計画
を作成せしめ、
災害教育
の科目を設定して
教育
を行なうとともに、各
部隊
の幕僚に対しまして、
災害対策
に必要な
集合教育
を実施し、さらに
巡回教育等
によって、
救難通信
、輸送、
復旧等
の
訓練
をするように命じておったわけであります。たまたま本年の
東北地方
の
チリ津波等
につきましては、知っておったわけではありませんが、
津波
が来たときにどういう
対策
をするかという
訓練
を実はしておったところに
津波
が来ましてそういうことでありましたので、幸いに果敢迅速に
出動
ができたわけでございます。この方針に従いまして、
お話
のように、一そうこの
訓練等
に努力をいたしたいと思います。 第二に、
出動等
につきましては、各
部隊等
において、迅速果敢に
出動
ができるような
方法
を一そう講じたいと思います。それから、
お話
にありましたように、
自治体
が一時
機能
を喪失するというような形があります。こういう場合におきましても、
自治体
の
首脳者
と一そう緊密な
連絡
をとりまして、
自治体
をバツクして
国民
の期待に沿うように一そういたしたい、こう考えております。(
拍手
) 〔
国務大臣石原幹市郎
君
登壇
、
拍手
〕
石原幹市郎
12
○
国務大臣
(
石原幹市郎
君) 今回の
罹災市町村
の
財政援護
につきましては、従来の事例に徴しまして万全を期して参りたいと思うのでありますが、まず第一に
普通交付税
の繰り上げ
交付
でございます。
都道府県市町村
には、明六月二日に六月
概算分
を
交付
するのでございまするが、その際に合わせまして
罹災市町村
に対しましては九月以降の
交付分
のうち約三億円を繰り上げ
交付
するという予定にしております。これらの
市町村
は、
全国
で、
北海道
、
青森
、
岩手
、
宮城
、
三重
、
和歌山
、徳島、高知、宮崎、鹿児島、これら十県のうち、
災害救助法
を適用いたしました
市町村
約三十
市町村
に九月分の繰り上げ
交付
をしようと考てております。 それから今後の
特別交付税等
の
配分
にあたりましては、十分に今回の
災害事情等
を
考慮
に入れまして
配分額
をきめていきたい。
起債
につきましては、
災害復旧
に要する
資金
としての
地方
債につきましては、公共
災害復旧
事業
費が確定いたしましたならば、直ちにそれに即応するような
地方
債の額を決定していきたい。それからまた、歳入欠格であるとか、あるいは
災害対策
費等につきまするいわゆる歳入欠陥債、
災害対策
債、特例債でございます。これもいろいろの事例の判明と相待ちまして検討をしていきたいと考尺ております。 それから税の減免の問題でございまするが、
地方
税の減免につきましては、
昭和
二十八年十二月に
災害
に伴う
地方
税の減免
措置
についての基準が示されておりまするので、この基準によりまして
措置
するよう指導して参りたい、かように考えておる次第であります。(
拍手
) 〔
国務大臣
佐藤榮作君
登壇
、
拍手
〕
佐藤榮作
13
○
国務大臣
(佐藤榮作君) 今回の
災害
につきましてのいわゆる
公共土木
災害
だとか
農林
水産施設
の
被害
のありましたものは、五月三十日十時現在までに私
ども
へ
報告
が届きましたのは、総額として六十三億になっております。従いまして、予算的な
措置
といたしましては、ただいまの予備費でとりあえずまかない得るのじゃないか、かように実は考えております。
先ほど
来
お話
がありましたように、今回の
災害
で非常に問題になりますのは、
漁船
であるとか、あるいは
養殖施設
であるとか等、個人あるいは団体等一の
施設
の損害がまことに甚大でございます。これらにつきましては、
融資
の
方法
によりまして、従前からあります天災
融資
法だとか、あるいは
農林
水産業
施設
災害復旧
事業
費国庫補助の暫定
措置
法による補助であるとか、あるいは
農林
漁業
金融
公庫による
融資
であるとか、あるいは
公営住宅
の補助、あるいは
住宅
公庫の
融資
等の現行制度の活用によりまして、早急に対処して参る考えでございます。しかし、なお現在、
被害
の
実情
につきましては、
関係
各省におきまして調査中でございまして、できるだけすみやかに調査を終了いたしまして、しかる上でその結果によりましてさらに
対策
等を検討して参りたい。そのうちには
先ほど
来お尋ねのありました
特別立法
等の
措置
を要することも当然考えられるのではないか、かように実は考えておるのであります。いずれにいたしましても、迅速かつ十分の
措置
をとることが必要であろう、かように考えております。 また、
災害
被害
者に対しては、ただいま
地方
税についても処置の
お話
がございましたが、国税につきましても、
被害
者の
実情
に応じまして減免あるいは徴収猶予等の制度が認められておりますので、今回の
災害
の
被害
につきましても、その
実情
に即してこの処置をとるように、すでに
地方
国税局に対しまして指令を出して、万全を期しておる次第であります。(
拍手
)
松野鶴平
14
○
議長
(
松野鶴平
君) これにて質疑の通告者の
発言
は終了いたしました。質疑は終了したものと認めます。 ─────・─────
松野鶴平
15
○
議長
(
松野鶴平
君) この際、日程の順序を変更して、 日程第二、
航空法
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
、
衆議院送付
)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
松野鶴平
16
○
議長
(
松野鶴平
君) 御異議ないと認めます。まず委員長の
報告
を求めます。
運輸
委員長平島敏夫君。 〔平島敏夫君
登壇
、
拍手
〕
平島敏夫
17
○平島敏夫君 ただいま議題となりました
航空法
の一部を改正する
法律案
の
運輸
委員会における
審議
の経過並びに結果について御
報告
いたします。 本改正案は、
政府
の説明によりますと、最近のわが
国民
間航空の飛躍的な発展、特にジェット機等、大型高速機の就航にあたり、その
実態
に即し航空の安全と航空輸送の秩序を確保するため、所要の改正を行なわんとするものであります。 改正のおもなる点について申し上げますと、第一点は、航行の安全を確保するための物件制限の範囲
拡大
と航空障害燈設置基準の改正であります。改正の第二点は、航空交通管制の整備についてであります。改正の第三点は職権の委任についてでありますが、
運輸大臣
は政令で定める飛行場についての管制業務を
防衛庁長官
に委任することができる旨の規定を設けたことであります。改正の第四点は、新たに利用運送
事業
についての免許制を実施するほか、航空機及び装備品の整備、または改造に関する検査制度の合理化をはかることであります。 以上が改正案の大要であります。 なお、当委員会の
審議
に際しては、特に、本年三月十六日の名古屋空港における事故に対し、委員を
現地
に派遣し、本案
審議
の参考に資するほか、熱心な質疑が行なわれました。そのおもなる点は、航空交通の
現状
及び名古屋空港の事故との関連において、管制
施設
の整備及びその適正化、管制官の責任体制とその処遇の改善についてであります。次は、
自衛隊
と民間航空との共同使用の飛行場における運営上の諸問題、
防衛庁長官
に委任する管制業務、高層
気象
観測における米国機の使用等、航空行政全般にわたり質疑が行なわれましたが、その詳細は速記録に譲りたいと思います。 討論に入りましたところ、中村順造委員より
日本
社会党を代表して、附帯決議案を付し、その趣旨について
政府
の誠意ある努力を要望し賛成するとの
発言
がありました。附帯決議案の骨子は、 一、
自衛隊
との共同使用の飛行場ついては、これを分離する方針を確立し、その実現に努めること。 一、航空交通の
現状
に即するよう管制諸
施設
の整備拡充をはかること。 一、航空交通管制官の責任体制を確立するとともに、その待遇改善に努めること。 以上であります。 かくて討論を終わり、採決に入りましたところ、本
法律案
は全会一致をもって原案
通り
可決すべきものと五月十七日決定いたしました。 次に、中村委員提出の附帯決議案を採決いたしましたところ、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 以上御
報告
いたします。(
拍手
)
松野鶴平
18
○
議長
(
松野鶴平
君) 別に御
発言
もなければ、これより本案の採決をいたします。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
松野鶴平
19
○
議長
(
松野鶴平
君) 総員起立と認めます。よって本案は全会一致をもって可決せられました。 本日はこれにて延会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
松野鶴平
20
○
議長
(
松野鶴平
君) 御異議ないと認めます。 次会の
議事日程
は、決定次第、公報をもって御通知いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十五分散会 ○本日の
会議
に付した案件 一、
津波
による
災害
に関する
村上国務大臣
の
報告
一、日程第二
航空法
の一部を改正する
法律案