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説明員(太田康二君) それでは、先般の当
委員会におきまして御要求のありました
資料ができましたので、お配りいたしました
資料につきまして簡単に御
説明申し上げたいと思います。
大体各先生方からおっしゃられた
資料要求をこれで満たしておるかと思うのでありますが、第一表から第四表までで現在の貸付の側から見た金融の状況を御
説明申し上げ、五表、六表で、今度借り入れの側から見た状況、以下個別の問題を第十一表まで書いておるわけでございます。
第一表は、現在の各種の制度金融
一般の表でございまして、制度の名称、その根拠、制度の内容の目的、融資の対象になっております資金の種類と、その資金源が財政資金か
系統資金あるいは民間の
一般資金か、それから利率、償還期限等の貸付条件、それからわれわれが現在手元に持っております
資料でわかります最も長期間の融資残高を並べたわけでございます。
これでちょっと申しわけなかったのでありますが、水産
関係の中小漁業融資保証制度を落としております。一応農林
関係ということで落としてしまったのですが、そのほかに中小融資保証制度があるということをこの機会にあらためてお断わりいたしておきます。これも、県に保証基金がございまして、借入資金に対する債務保証をし、中央でさらに特別会計で再保険をする、こういう形の制度でございます。
それから第二表は、現在、農林中央金庫が制度金融に基づきまして貸し出しておる貸出残高を示したものでございます。で、第一表で述べました制度金融に基づきまして、現在、
昭和三十四年の十二月末残高でとらえてみますと、中金の
段階で信連、単協等に貸し出している金が百二十九億三千五百万ということになっております。この時期におきます農林中金の所属
団体の総貸し出しが四百八十九億六千二百万円ということでございますので、中金が所属
団体に貸し出しておりますうちの二六・四%が制度金融に基づくものであるということを御了解いただきたいと思うのであります。
注に書いておきましたが、信連
段階におきましては、さらにこの制度金融に基づきまして貸し出している金額が、三十四年の九月末現在で、員内貸し出しの四二・五%が制度金融に基づく貸し出しである、こういうことになっておる次第でございます。
それから第三表は、現在非常に伸びております農業共済資金の責任準備金の農村の還元状況でございますが、御承知のように、この金は大部分が、九〇%以上が県の共済連から農信連に預金になっておるわけでございまして、預金を見返りとしまして信連を経由して貸し付けられておりますものが、ここに書いてありますように四十九億一千九百万、それから共済連が直接財産運用として貸付を認めております。それに基づきます貸付金額が五億四千二百万、これは三十四年八月三十一日現在の
数字でございます。
それから第四表は、いわゆる
系統金融の各
段階におきます貸付残高の
数字でございまして単協、信連、農林中金という三
段階制に基づく
系統金融の貸出残高、そのうちの員内貸し出しがどの
程度のウエートを占めておるかということをお示ししたものでございます。単協の
段階におきましては九七%が員内貸し出し、これは本年の十二月末の
数字で申し上げておるわけですが、信連の
段階におきましては、過去におきましては員内貸し出しが圧倒的なウエートを占めておったわけですが、最近の金融繁忙で若干コールなんかが非常に有利に運用されるというようなことから、三十三年の九月以降信連にもコール運用を認めまして、若干員内貸し出しもふえておるというようなことで、十二月末現在で見ますと、まあ過去は八〇%以上であったわけですが、十二月末では六一%というふうな
数字になっております。
それから中金の
段階におきましては、先ほど申し上げました員内貸し出しは四百八十九億でございまして総貸し出しの二四・六%、ここらあたりが非常に問題になるところでございまして、
末端が充実するに従いまして自己完結をするというような
関係から、中金が
全国的な調整を行なう機能がだいぶ薄らいできているというようなことがこれによっておわかりかと思うのであります。
それから第五表は、逆に先ほど申し上げましたように、
農家の借り入れの側から見て、どういう金をどういうところから借りておるかという指標を
農林省の統計
調査部でやっております資金動態
調査から見たものでございます。これを見ていただきますとおわかりになりますように、まあやはり圧倒的に
農協からの借り入れが多いのでございまして、しかもその傾向は漸次
農協からの借り入れのウエートが上がっているということが言えるわけでございます。三十四年九月末で見ますと、四五・五%を
農協からの借り入れに依存しておる。ただ、なお個人からの借り入れも二三・九%というようにかなりあるわけでございますので、
農協の貸し出しをさらにこの面で個人貸しから
農協貸しに変えるという努力を今後しなければいかぬのじゃないか、かように考える次第でございます。それから長期低利資金もかなり出ている、こういう状況でございます。
次の第六表は、ただいま御
説明申し上げました五表の長期低利資金と
農協からの借入資金をそれぞれ細目に分かってお示ししたものでございまして、同じ時点をとりまして、さらにその個別の金額とパーセンテージをそこにお示ししたわけでございます。これも見ていただきますと、たとえば財政資金による長期低利資金でございますと、農林漁業金融公庫からの自作農維持創設資金が非常に伸びているというようなことが御了解いただけるかと思うのでございます。
それから次の第七表は、先ほど櫻井先生からの御
質問のありました
昭和三十五年度の都道府県営土地改良事業の残年量調書ということで、新規事業も入れまして、現在の都道府県営事業の残事業費が内地、北海道を含めまして六百二十四億九千百万円、それに対しまする事業費が八十一億ということで、事業費を分母で残事業費を割りまして残年量を出したわけでございまして、この平均七・七年をもとにいたしまして、公庫法で現在五年とあります据置期間を都道府県営事業につきましては七年ということに法律改正をいたしまして御審議をいただいておるわけでございます。
それから第八表は、農林公庫年度別原価歩合表でございます。これを見ていただきますと、三十三年度以降資金運用利回りが漸次低下しております。これは御承知のように、自作農維持創設資金とか、非補助小団地土地改良助成基金による非補助小団地土地改良事業というような、五分ものの、平均の運用利回りよりもはるかに少ない事業が非常にふえておりますので、金利は低下の一途をたどっている。逆に資金原価の方で見ますと、この間も北村先生からも御
質問がありましたように、出資金と借入金が逆転して、借入金が非常にふえておりますので、借入金の利息が漸次ふえております。従いまして、資金原価は事務費と委託費につきましてはかなり節減はいたしておるわけでございますが、総体的に見ますと資金原価が上がりまして、従って公庫の滞貸償却引き当ての率が非常に下がってきている、公庫の経理内容が悪化しているということがこれによってうかがえるのではないかと思っております。
それから第九表は、農林漁業金融公庫がどういうところから幾らの金利の金を借りているかということに対する
お答えの表でございまして、総額で三十四年度会計末で千十八億四千二百万、その内訳は資金運用部資金からの借入金が六分ものが九十九億、これは特別会計の時代に、特別会計が資金運用部から借りたのが、大体特別会計は六分ということになっていましたので、六分で借りた次第でございます。それから現在のやつは六分五厘、それ以後のやつは六分五厘ということで五百三十三億、それから産業投資特別会計からの借入金というのがまだ若干残っておりまして、十九億七千八百万、それから余剰
農産物の資金が七千三百万、それから簡易生命保険とか、郵便年金借入金が三百六十五億、合計千十八億、こういう
数字になっております。それから次が十表で、農林公庫の業種別の貸付金の延滞状況表でございまして、六カ月以上の延滞分を元金と利息と分けまして、貸付金残高に対する比率を三十四年十一月末現在でとったものでございます。現在元金と延滞利息を加えた元利合計で六カ月以上延滞のものが三十五億でございまして、総貸し出し千六百二十三億五千五百万に対する比率は一・五八%ということに相なっております。まあ業種によりまして林業とか漁業、共同利用施設あるいは主務大臣指定施設、奄美群島復興資金というようなものが比較的平均を上回るような延滞が出ている、こういう状況でございます。
第十一表は、農林公庫の業種別の貸付条件の一覧表でございまして、相田こまかく分かれて、これだけの事業に対してここに書いてありますような、利率、据置期間、償還期限ということで現在融資を行なっている、こういうことでございます。
はなはだ簡単でございますが、先般の
委員会で御要求のありました
資料につきまして御
説明申し上げた次第でございます。