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1960-02-18 第34回国会 参議院 農林水産委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十五年二月十八日(木曜日)    午前十時二十三分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     堀本 宜実君    理事            櫻井 志郎君            仲原 善一君            大河原一次君            東   隆君            森 八三一君    委員            青田源太郎君            秋山俊一郎君            石谷 憲男君            重政 庸徳君            高橋  衛君            田中 啓一君            藤野 繁雄君            亀田 得治君            北村  暢君            清澤 俊英君            戸叶  武君            中田 吉雄君            棚橋 小虎君            千田  正君            北條 雋八君   政府委員    外務省アジア局    長       伊関佑二郎君    農林政務次官  大野 市郎君    農林省農地局長 伊東 正義君    農林省蚕糸局長 大澤  融君    水産庁長官   西村健次郎君    海上保安庁長官 林   坦君   事務局側    常任委員会専門    員       安楽城敏男君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○農林水産政策に関する調査  (昭和三十五年度農林省関係予算に  関する件)  (日韓漁業問題に関する件)   —————————————
  2. 堀本宜実

    委員長堀本宜実君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  昭和三十五年度農林関係予算に関する件を議題にいたします。  本件につきましては、前回までに各局各庁等、個別にそれぞれ説明を聴取し質疑を一応終わりましたが、重ねて蚕糸局及び農地局関係予算並びに施策に関連して御質疑の要望もありますので、この際、御質疑を願うことにいたします。  まず、蚕糸局関係に対して櫻井委員の御発言を願います。
  3. 櫻井志郎

    櫻井志郎君 この前の委員会蚕糸局長に御質問をいたしたのでありますか、ただ私はその質問をいたします際に、非常にいわゆる不勉強のままで質問をいたしますということを前提にいたしておいたわけであります。内容は、養蚕をやるのに、これは言うまでもなく蚕は桑で飼っておる、桑以外のものでは飼えない、こういう状態から飛躍して桑以外のいわゆる人工栄養で蚕を養うことの可能性について耳にしたので、それがどの程度の期待を持ち得ることか、また、蚕糸局としては養蚕業発展のためにその問題をどういうふうに考えておられるであろうかということを質問したのでありますが、私も不勉強であり、局長もどうもそのことは知らぬので、追って調べてから答えます、こういうことでありました。なお私は、自分が言い出したことでもありますので、その後若干調査もいたしましたので、それについて補足的に申し上げた上でその質問を続けたいと思います。問題は、養蚕業は言うまでもなく、今日いろいろな言葉で批判もされておりますし、また近代産業の中でこの養蚕業はどういうふうになっていくかということは、これは日本としても重要な問題点であることはいうまでもありません。先般の私ども委員会蚕糸蚕繭に関する法案を審議いたしました際にも、その生産費についてやはりいろいろ問題点になりました問題の一つはこの生産費を低下していくということが可能であるならばいわゆる斜陽産業といわれている蚕糸業自体も、私もやり方によっては近代産業に片足をかけることが可能ではなかろうかということを考えるのであります。生糸そのもの品質という点からいいますならば、これは非常にすぐれた品質をもっており、ただ、あまりにもその生産費が高過ぎる、高過ぎることによって化繊との競合で次第に一般需要からその姿を消していく、わずかにごくぜいたくな階級とか、あるいは生糸に郷愁を捨てかねる人たちがその需要をつないでいるといっても過言ではないかと思うのであります。そこで、いろいろな人たちが蚕において研究されたようでありますけれども、ある若い技術者が一応蚕が上籏してから繭を作るまでのワン・サイクルを人工給餌で成功したということであります。これは私は一つは、偉大な発展の糸口になるかもしれないというふうに考えるのであります。今日養蚕をやっていくのに、桑畑をもう放しがたい、そのことは生糸生産費を高くしていることでもありますし、また養蚕という時期を桑の成育と切り離し得ない、このことが必然的に農業労働のピークの問題にも関係してくるいろいろな点で難点があるのでありますが、もし桑以外の人工飼料で蚕が養い得るならば、いつでもどこでも望む時期に蚕を食うことができる。一年じゅうどこでもやれることの可能性一つ出てくる。そうすることは、農村の労働生産性を高めていくことに非常に役立つのではないかということや、また養蚕コスト・ダウンということに非常に大きな影響を持ってくる、こういうふりに考えるのでありますが、まず、その考え方について蚕糸局長はどういうかうにお考えになっておるか。先にそのことについてお答えをいただきたいと思います。
  4. 大澤融

    政府委員大澤融君) 先般質問がありましたときに、おっしゃることを私は不勉強でよく知らなかったので十分にお答えができませんでしたが、ただいまの人工食餌での養蚕でありますが、これはだいぶ前からいろいろ研究が進められておりますが、最近、今おっしゃいましたように、蚕糸試験場の若い技術者でありますが、によりまして、人工食料と申しましても約五〇%程度の桑が入っておるわけでありますが、ともかくも繭を蚕が作るという成功までに成功したわけです。最初のであります。なお、ほかの技術者によりまして、今までありましたのは五〇%程度の桑が入っておりますが、桑の量が一、二%という人工食料で五齢まで来た蚕がございます。これが今後、今現在五齢で繭になるかどうかというところへ来ておりますが、研究状態としてはその程度でございますが、この研究は、一つは、この前もいろいろお話し申し上げましたけれども生産性を向上するというためには、労働力の問題、あるいは反当収量、経営規模拡大化というようなことがあると同時に、蚕作の安定ということが非常に大事なんでございまして、その蚕作の不安定をもたらしております一つの原因になります軟化病、それが食べる食物と軟化病との関係がどうなのかということの資料を得るために、さしあたりは、大いに役立つ研究になると思うのでありますが、それのみならず、今、御指摘がありましたように、桑畑養蚕蚕そのものを飼うということと切り離せる、あるいは桑が芽が出たり、葉が出たりするときと、時期的に養蚕を切り離せるというようなことにまで発展し得る可能性があるわけでありまして、さしあたりのねらいは、軟化病ということに中心を置いておりますけれども、さらに、そこまで発展させ得る研究規模拡大ということも考えられると思います。
  5. 櫻井志郎

    櫻井志郎君 局長はその後御勉強になって、多少役に立つようにとおっしゃるわけでありますが、それでは蚕糸局は、この研究に対して実質的にどの程度研究費をお出しになっておるか。蚕糸局固有予算でなくても、あるいは農業技術研究所予算でありましたか、全部まとめているやつですね、あれの方からどの程度研究費をお出しになっているか、どちらからでもいいのですが、この研究に対してどの程度研究費をお出しになったか、あるいは三十五年度どの程度出しになろうとなすっていらっしゃるか、それをお答えいただきたい。
  6. 大澤融

    政府委員大澤融君) 現在までに飼育いたしました頭数は約百十頭ということでございますが、それに要します、たとえばアミノ酸類というような薬等、そう大きな経費になりませんので、ただいままでのところは一般の経常の研究費を充ててやっております。
  7. 櫻井志郎

    櫻井志郎君 どうも蚕糸局のお考えと私が考えておることとそこで根本的に開いてくるのじゃないかと思うのです。どんな研究でも、その研究が一応成功するまでは、その研究過程においては、その瞬間では、その時点では、その研究自体というものは産業的には価値がない。これは何でもそうだと思うのです。今日われわれの世界において飛行機というのはいかに役に立っておるか。しかし、かつてライト兄弟飛行機を発明したとき、この飛行機が将来世界産業に、経済に、役に立つというふうに考えた人があるでしょうか。地上数メートルを離れ、わずか数十メートルしか飛ばなかったでしょう。ただそれはいたずらにある好事家が好んでやっておる芸当にすぎないというふうに、おそらくほとんどの人はそう考えたでしょう。しかし、今日では状態が全く変わっておる。あるいは原子力にしたって私はそうだと思います。今日、原子力というものは実際に経済ベースに乗っておるかどうかといったら、やはり経済ベースに乗っていない。日本のように石油も高い、石炭も高い、発電コストも高い、そういうところでも経済ベースに乗っていない。しかし、世界じゅうが原子力平和利用にどれだけ金を使っておるか、大へんなことだと思います。今日この原子力を開発した、偉大なる発見をしたといっておりますけれども、いわゆる核分裂におけるエネルギーでも、わずかに、私はよく覚えていませんが、たしか質量の千分の一しかエネルギーに変わっていない。それでも偉大なる発見だ。核融合では千分の七しかエネルギーに変わっていない。いわゆるアインシュタインのなんというのですか、物質エネルギーなりという言葉のそのままに今日の原子力エネルギーが開発できた。つまり百分の百物質エネルギーに変わるようにもしなったとしたら、これは偉大なるものであります。核分裂がわずかに千分の一しか物質エネルギーに変わっていない。それでも人類の驚異としてたたえられている。そういうことと比較するのはどうかとも思いますけれども蚕糸にして見れば、私は蚕糸というものがほんとうに近代産業の仲間入りできるかできないかの一つのこれは問題点じゃないか。少し私は誇大に考えているかもしれない。しかし、そういう夢を持ってもいい。蚕糸の過去において偉大なる発見だといわれておることが二つあります。一つは、浸酸法、種紙を酸処理して、いつでも卵から蚕にかえれるようにした。イタリア人が約百年前に発見しております。それから次には日本外山博士ですか、これが一代交雑種を飼育することを取り上げた。これが蚕の品種改良に偉大なる貢献をした。この二つが蚕糸界における過去の偉大なる発見だと、こう言われております。私はあるもので読みました。今度のこの研究はひょっとしたら三番目の偉大なる発見になるかもしれない。あるいはならないかもしれない。しかし、その可能性というものをあくまで追究していくために国が百万とか二百万とか、三百万くらいの研究費を出すのは私はあたりまえじゃないかと思う。蚕糸の価格安定に対して膨大なる金を使っておる、あるいは蚕糸業を維持するために膨大なる金を使っておる。しかし、こういう蚕糸業発展していくために何ら——極端な言い方をすれば、何ら手を打たれておらないということは非常に私は遺憾なことだと思います。そういう点についてはいかがでしょうか。
  8. 大澤融

    政府委員大澤融君) おっしゃいます通りに、この研究はまだとてもそれはお話通り実用に供するということには立ち至らないと思いますけれども先ほども申し上げましたように、さしあたりは葉質改善と申しますか、そういうことからの軟化病の問題に通ずる非常に重要な研究をさらに規模を大きくするわけでございます。先ほど申し上げましたように、いわば桑と飼育とを切り離して、霜の害のない所に桑を作ってそれで蚕を飼う。あるいは長いこと貯蔵をしておって蚕が飼えるようにするというようなことにまで発展し得る可能性のある研究だと思いますので、これは十分育てていきたい、こう思っております。実は予算の点でございますが、ただいまは小規模でやっておりますので、経営的な研究費でまかないをつけておるわけでございますが、三十五年度におきましては、実は規模拡大してと、こういうことでいろいろ考えたのでありますが、試験場全体の予算規模ということもございますし、さしあたりの緊急の順序というようなこともありまして、やりたいところでありましたけれども最終段階では、私どもこれは一応来年規模拡大するということで引っ込めたような経過でございますが、ただ技術会議の方に、御存じだと思いますが、調整費というような形のこれから配分される金もあるわけでございます。そういうようなもので、さらにこれに対する研究費の増額というようなことができたら努めたいというようなことで私どもも、試験場の方でも考えておる次第でございます。
  9. 櫻井志郎

    櫻井志郎君 先ほど言いましたように、今日まだ研究がややその途についたというだけであります。今の蚕糸試験場福田博士研究しているその現在の過程では、桑葉乾燥粉末、それから澱粉、きな粉、とうふ、こういうふうなものを混合して、殺菌し、そしてそれをスライスして、つまり葉のような薄いものにして、それを与えている、こういうふうなことで、一応、先ほど申したようにワン・サイクル完成した。これは、福田君の研究は、世界で初めてだといわれております。この研究をなお今後完成していくために、私の聞いたところでは、四百何十万円ですかの研究費を一応要求した。これは数字は多少間違いはあるかもしれません。しかし、それは大蔵省へ持ち出す前に、農林省の中で削りとばされてしまったということを聞いたのですが、それは事実でしょうか。
  10. 大澤融

    政府委員大澤融君) 私ども予算要求の実は原案を作ったのでありまして、農林省の中では、そのようなことはなくて、先ほど申し上げましたように、大蔵省といろいろ折衝の過程で、全体の予算規模というようなことも考えまして、今年、来年度はまあやむなくほかのものということで涙をのんだわけなんです。先ほど申し上げましたように、できることならば、技術会議調整費ということででもつけて参りたい、こういうふうに思っております。
  11. 櫻井志郎

    櫻井志郎君 あまりしつこく言うのも私は差し控えますが、別に局長言葉のあげ足をとるわけではありませんけれども、少し御説明に前後撞着もあるのじゃないかと思います。この前御質問したときにはよく知らない。きょうのお話は、局長の方で予算要求をしたのだ、予算要求をあなたの方でなすったとすれば、あなたはどういうことを生かそうとして、このことは生かさなければならぬという考え方予算要求を、予算課なり、あるいは予算課を通して大蔵省になり御要求になったはずです。御要求になったとすれば、どういう研究があったんだ、どういう研究を生かしたいのだという意欲があったはずなのでありますが、この前お聞きしたときには、よく知らない。きょうは私どもの方で要求したのだ。別にあげ足をとるつもりで言っておるわけじゃありません。局長もこれは大へんだったと思う。この前の繭糸価格安定問題で大へんだったと思いますが、また局長蚕糸局長になってからそう時間もたっておりませんから、そういう深い技術的な問題には十分お聞き及びはないかと思うけれども、ここで一つ認識を新たにして、一つの希望を持っていただきたい。そうして今言われるように、技術会議の方の調整費をどの程度回すかということについては、一つ最大努力を尽くしてみていただき出たい。過去のことを言っちゃなんだけれども、多久島のような者に八千万円もの金を食われておる。こういうような貴重な研究に百万や二百万つぎ込んでみて、かりにその研究自体が最悪の場合であっても、現在の蚕の軟化病というものを少なくとも救済する方向は見出せる。今の普通の桑で飼育している蚕でも、私はよく知りませんが、歩どまりは八〇%ぐらいだと、こういわれております。二〇%ぐらいは軟化病その他で途中で参っておるんだと、そういうようなことでも、それだけでもこの研究である程度救っていけるはずなんです。ましてやこの研究の私は主目的と申し上げるんですが、主目的がもし成功したら、これは偉大なる貢献になる。日本農業のために、日本養蚕業のために非常な貢献になる。私はむしろこのことを大臣質問して、大臣からはっきりした答えをいただき、大臣の確固たる方針を一つ聞きたかったのでありますが、もう一度重ねて局長の今後尽くされようとする努力と決心をお伺いいたします。
  12. 大澤融

    政府委員大澤融君) 先ほどから申し上げますように、御指摘のようにあるいは私、認識不足の点が過去にあったかと思いますけれども、重要な、先ほど申し上げましたような意味で非常に重要な研究と思いますので、今後とも研究費等について事欠かないようにするという努力はいたして参りたい、こう思っております。
  13. 堀本宜実

    委員長堀本宜実君) 他に御質疑もなければ、蚕糸局関係についてはこの程度にいたします。   —————————————
  14. 堀本宜実

    委員長堀本宜実君) この際、日韓漁業問題に関する件を議題にいたします。  本件について秋山委員から質疑の申し出がございます。  なお、本件に対し、ただいま政府関係出席者大野農林政務次官西村水産庁長官伊関外務省アジア局長林海上保安庁長官であります。
  15. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 ただいま委員長から申されましたように、私は日韓漁業の問題について若干のお尋ねをいたしたいと思います。まず、海上保安庁当局にお尋ねいたしますが、新聞でもすでに発表されております通り、去る本月の十二日の夜半過ぎに、長崎県の五島永田水産という会社の底びき漁船五島の大瀬崎の西方農林漁区二百四十五という海域において拿捕されました。韓国警備艇拿捕されて、しかも、乗組員十三人というものは抑留された。その際に漁船である第五八幡丸は曳航中についに沈没してしまった、こういうことが新聞で報ぜられておるのでありまして、私どもは非常な衝撃を受けたわけであります。本来、昨年から日韓会談が再開されまして、いろいろと李ラインの問題についても、その他の問題についても交渉があっております際に、まず、日韓会談交渉中には拿捕しないように、また日本漁船危険区域を警戒するようにといったような双方の自粛もあったはずであります。そうして今日まで幸いに大した拿捕も起こらずに参っておったさ中に突然かような事態が起こりましたことは、まことに遺憾至極と考えるわけでありますが、この実態につきまして、海上保安庁巡視船によってそれぞれ折衝し、現地の状況もよく調査しておられることと存じますので、第五八幡丸拿捕あるいは沈没といったようなことについての大体の事情一つ報告を願いたいと思います。
  16. 林坦

    政府委員林坦君) 第五八幡丸拿捕事件経過につきまして一通り説明を申し上げます。第七管区海上保安本部からの報告によりますと、長崎県の五島永田水産所属の第五八幡丸、これは五七トン九六、乗組員十三名の漁船でありますが、その船は僚船の第六八幡丸とともに二月の十日の午前一時五島を出港いたしまして、十二日の午前三時ごろ農林二百四十五区の大体北東付近でございますが、李ライン外約七・五海里と推定されます、その地点におきまして操業いたしておりました。そうすると午前四時十五分ころ韓国警備艇の追跡を受けましたので、その旨の緊急通信を発しまするとともに、逃走を開始した、こういうことになります。なお第六八幡丸の方は別に逃走いたしまして退避いたしまして大体退避に成功いたしております。午前四時五十七分に韓国警備艇に強行接舷されまして、警備兵一名が移乗して参りまして機関停止を命ぜられたのでありまするが、なおも逃走を続けておりましたところ、午前五時三十八分農林二百四十五区の大体李ライン付近機関停止、ついに拿捕されるに至った、こういうことに報告を受けております。最初接舷されましたそのときに船体に損傷を受けたのではないかと思われるのであります。その後、韓国警備艇はその船を連行いたしまして済州方面に向う途中、八時十三分に第五八幡丸船体が傾斜いたしまして水船となって農林の二百四十四区の西南の地点におきまして完全に沈没するに至りました。乗組員全員韓国警備艇に強制移乗せしめられた。韓国警備艇全員を収容のまま連行を続けた、こういうのがその当時の事情だと報告を受けております。  海上保安庁といたしましては、二月の十一日の午後五時三十分に当地区方面厳戒警報を発令いたしておりました。十二日のまた午前一時三十分にも重ねて警報を発令いたしておるのであります。ただいま申し上げましたように、午前四時十五分に巡視船「あまくさ」が第五八幡丸からの緊急通信を受信いたしまして、さっそく巡視船の「あわじ」、そして「つがる」に対しまして現場急行方を指示しますとともに、みずからもその現場に向かったのであります。「あまくさ」は午前の七時、二百四十五区におきまして、第五八幡丸連行中の韓国警備艇発見いたしました。直ちに信号によりまして第五八幡丸乗組員釈放交渉を行なったのでありますが、応答をしなかった。さらに警備艇を追尾いたしまして七時二十五分に「あまくさ」が第五八幡丸至近距離に近づきましたところ、韓国警備艇は、本船の進路を妨害するなという信号を掲げまして、さらに機銃のカバーを外してこちらにおどすというような形になりまして、「あまくさ」は一応そこを射程外にのがれまして離脱いたしまして機を見て再度接近、交渉に当たったのであります。しかしながら、なお応答はなかった。その後警備艇はやはり本船に近づくなという信号を掲げまして、さらに機銃巡視船に向けたまま航行した、こういう状況であります。八時十三分に連行中の第五八幡丸は、だんだん水が入りまして沈没しかかりましたので、「あまくさ」はその船に接舷を試みまして乗組員の救助に当たろうとしました。ところが、韓国警備艇は第五八幡丸乗組員全員警備艇に強制移乗させまして、当方の釈放要求にも応ぜず、さらに航行を続けた、こういうわけでございます。午前八時二十七分に、八幡丸は全部沈んでしまったのであります。人命には異常がなかったように思われます。その後再三にわたるこちらの釈放要求にも向こうは応ずることもせず、済州方面航行を続けましたので、わが方は「あまくさ」「つがる」もまた追尾を続けたのであります。午後一時、警備艇済州島の城山浦に入港いたしました。また二時三十五分にふたたび出港いたしまして、済州島の山地に向けて航行を再開いたしました。「あまくさ」はさらにこれを追尾いたしますとともに、再度接近して連行漁夫の引き渡しを交渉いたしましたけれども、さらに応答ございません。午後の五時三十分ごろ、警備艇山地の港口に達しましたので、こちらは残念ながら交渉を断念して引き返した。これがその当時の模様でございます。  報告を終ります。
  17. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 ただいまの長官の御報告は、私どもの受け取っておりますのと時間等について多少の差はございますが、大体まあそういったような状況と承っております。そこで、大体李ラインの問題は、こういうものは韓国が宣言して以来、わが方といたしましては、あくまでもこれは違法の処置である、公海に勝手に一方的に線を引いて領海の宣言をする、あるいは主権の主張をするといったようなことは、いかなる点から見ても承服できないのでありまして、強い抗議を申しながら今日に至っておるのであります。今回の事件に限らず、前々からもそういうことがしばしばございましたが、李ラインの外においてまで拿捕していくということについては、われわれ日本人といたしましても、また特にその方面操業区域といたしております漁業者としては、どうしても忍ぶことができない、今回の日韓会談中においては、お互いが自粛をして線の外において操業をしておりましても、かような理不尽と申しますか、非人道的な行為をするということに対しましては、われわれ国民はこぞって憤激を覚えています。この拿捕につきまして漁船を沈没させたということは、まあ詳しい事情は私も存じませんけれども、強硬な接舷をしたために漁船に大きな損傷を与えた、二回も接近して接舷しているそうでありますが、そのために、漁船は木船であります関係上、どっかに大きな損傷を受けて、それが時間がたつに従って浸水して沈没に至ったのではないかと思います。かようなむちゃくちゃなやり方に対しましては、もちろん政府としても断固たる処置をとるべきだと考えるのであります。さらにまた警備船が接近して釈放を要求したという際に、これに向かって遊撃の態勢をとったということにつきましては、まことに何と申していいか、言語道断の処置ではないか。少なくともこちらは官船でありますし、別に武装しておるわけでもない日本巡視船に対してさような行動をするということは許しがたい私は行為だと考えるわけであります。これに対しまして外務省といたしましてはさっそく強硬な抗議書を手渡したということでございます。これは私は新聞で拝見しておるのでありまして、当然のことであるのでありますが、かようなことに対しまして、もう数十回にもわたっておるのではないかと思いますが、そのつど厳重な抗議ということで今日まできて、何らこれに対する適当な解決がついておらないように思います。それにもかかわらず、また同じような、まあ言葉の上では強硬であるかもしれませんが、強い抗議を出して、外務省はそういう口上書を手渡しておるということでありますが、これに対して外務省は、それだけの強い抗議を出しておって、これに対する韓国応答はどうであるか、またその処置について今後そのままに放置するつもりであるかどうか、これを一つアジア局長からお答えいただきたいと思います。
  18. 伊関佑二郎

    政府委員伊関佑二郎君) 柳大使を呼びまして今週の月曜日でありましたか、新聞に出ております通りの抗議書を渡しまして厳重に抗議をいたしたわけであります。それに対しまして、こうした事件が起きたことは遺憾である、日本側の要求に対しましては本国政府に報告した上で何分の回答をするということを先方は申して、その後ともこの漁夫の釈放等についてはたびたび何度か申し入れを行なっております。まだ回答が参りません。また回答がおくれるようならば督促いたしますが、回答が参りました上でまたいかなる措置をとるか検討をいたしたいと思います。
  19. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 今までの例を見ましても、抗議に対してわれわれの満足するような回答のあったためしは一回もないように私は考えておる。従いまして、今回は特に漁船を沈没せしめたといったようなひどい行為を行なっております。で、私はまあ日ごろから考えまして、かような状態になっておるということは李ラインの問題につきましても、また北洋の問題につきましても、国の力というものの差によって非常な不利益をこうむっておるということは、これは私だけの考えではなく、一般の認めるところと考えております。われわれの努力によりまして日本の国力もある程度充実して参っておりますが、ただいつまでも同じような抗議によって向こうが、満足するような回答がないのでまあ仕方がないということに何十回もこれを繰り返しておったのでは、とうてい国民は承知がされまいと思います。ことにまた昨年の夏でありましたか日韓会談が再開されます際に、韓国は大村に収容されております抑留者と韓国に今もって収容されております二百人ほどの日本の漁夫を相互釈放しようということを申し出て、長年、五年間も抑留されておる漁夫もあるのでありますが、その留守家族は非常な期待を持ったのでありますが、それが九月に延期され、十月に延期され、十二月に延期されて、今もってまだその段階に、至っておらないのであります。かような私は不信な、言ったことを一つも守らない相手方に対しまして、今までのような態度で臨んでは何一つ解決する道はないと考えるのでありますが、その点は外務省としてはどういうふうにお考えでありますか。やはりこういうふうな状態を繰り返していっていつの日か解決があるだろうということをお待ちになるお考えでございましょうか。今日私どもの承るところによりますと、もはや今度の八幡丸事件をきっかけにいたしまして、また今申しましたような、何回にもわたる不信な韓国のやり方に対しまして、関係漁業者はどうしてもしんぼうができない。大挙して東京に出て参りまして直接な折衝に当たろうという意気込みをもって、今着々準備が整っておるようであります。これは私どもといたしましても、まことに遺憾なことであって、かようなことがあってはならないと思いますけれども関係者の心情を察しますというと、まことに同情にたえないところがあるのでありまして、政府といたしましては、かような事態を起こさないように、何とか貧しい人たちが費用をかけて上京して来て、血走った目で各方面に陳情しあるいはデモをやるといったようなことは何としても押しとどめなければならぬのでありますけれども、このままでは押え切れるものではないと私は考える。そこで外務省といたしましては、それらの問題を含めまして、一体どういうふうな処置をしていくつもりか。これは相手が相手だから、アジア局長もさぞお骨折りとは思いますけれども、その衝に当たる当局としては、ただ幾たびでもかような状態を繰り返すことでは解決はつき得ないと思うのであります。ことに今日韓会談を再開しておるさなかでもありますので、一体どういうふうな措置に出るつもりか。私は今までの経過から見まして、決して八幡丸事件もわれわれの納得するような回答があるものとは期待し得ないのであります。その際には一体どうするのか、こういうことを一つ今後の外務省として日韓交渉に対する腹がまえを一つ伺いたい。
  20. 伊関佑二郎

    政府委員伊関佑二郎君) われわれといたしましては、まあ昨年の八月日韓会談が再開いたしまして以来、韓国側が誠意をなかなか示しませんけれども、まあしんぼう強く交渉を続けてきておるわけでございます。まず漁夫の釈放をするように、そしてその上であらゆる日韓間の懸案を解決するという方針に立ちまして交渉をいたしてきておるわけであります。しかし、すでに半年以上経過しまして何らの進展をも見られないので、まことに申しわけないと思っておる次第でございますが最近はこの二月中に漁夫の釈放について何かはっきりした韓国側が態度を示すのでなければ、これ以上交渉を続けることは何ら効果がないのじゃないかというふうな結論に到達いたしまして、そうした旨を先方に伝えまして、ともかく釈放を二月中に約束しろ、そして釈放が実現したならばあらゆる日韓間の問題について委員会を開いて討議しよう、こういうふうなことを、まあ向こうに伝えまして、交渉いたしております。昨日あたりからやや向こうの態度に変化が見えまして、あるいは三月にもなれば釈放が行なわれるのではないかというふうな、可能性もなきにしもあらずという段階にきておりまして、もしこれがだめになりますれば、三月ごろになりましたならば、われわれといたしましても自然に交渉打ち切りという結果にならざるを得ない。そうした際にいかなる措置をとるかというふうな点につきましても大体の検討は済ましております。しかし、なるべくならばそうしたことにならぬようにというので、しんぼうしながら交渉いたしておるわけでありまして、いつまでも待つわけにはいかない。国内情勢もなかなかそれを許さないという時期になって参っております。今では二月末ということを期限にいたしまして最後の折衝をいたしておるというふうな状況でございます。
  21. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 ただいまのアジア局長お話は、私は新聞でも最近拝見したのでありますが、どうも何べん約束をしても、それを守らない相手ですから、今回の申し入れに対して幾らか見込みがあるという程度で、一体ほんとうに可能性があるのかどうか、私どもはとうてい信用できないんです。何回となくだまされて、それにしんぼう強くしんぼう強くとずいぶんしんぼうしたものです。これをさらにいつまでもということになりますというと、国民もこれはもう日本政府に対しまして、非常な不信の感じを抱くんじゃないか。何とかこの際に、一つ思い切った方策を立てて交渉をするのでなければ、かりに交渉を打ち切りましたからといって、抑留者が帰ってくるわけでもありますまいし、拿捕がなくなるわけでもないと思うのです。なるべくならばわれわれは、交渉を円満に解決して、さような不祥事を生じないように、また長年苦しんでおる抑留者を帰してもらうように取りはからってもらいたいことは、やまやま願うところでありますけれども、私どもの今日まで受けた感じからいいますというと、そう簡単にこれは解決するように思えない。そこで今後、その際における、どういう措置をとるかということについては、当局として今言明ができないかもしれませんが、私どもは単なる韓国言葉にもういつまでもだまされておるわけにはいかぬ、こういうふうに考えるわけであります。今、会談はどういう程度になっておりますか。やはり休止の状態でありますか。新聞等の状況によりましても、どういうふうに進んでおるのかさっぱりわからない。そこに関係者はもちろん、国民も非常な不安を持っておると思うのですが、今会談はどういう段階になっておるのであるか。その点一つお答え願いたい。
  22. 伊関佑二郎

    政府委員伊関佑二郎君) ただいま交渉いたしておりますことは、漁夫の釈放を実現するということだけでございまして、これが実現した上で、あらゆる問題についての会談を再開する。漁夫の釈放が実現しない限りは、会談の再開には応じないという態度でおるわけであります。昨年中は、在留韓国人の法的地位とかあるいは漁業問題等につきましても、二、三回の委員会を開いておりますが、今回、一月末に再開いたしましてからは、全然委員会を開いておりません。もっぱら問題を漁夫の釈放ということにしぼっておるわけであります。今月中にこれについてはっきりした確約がとれるかとれぬかということをめどにいたしまして、もしとれない場合は、自然会談というものはそこで流れてしまうわけでありまして、そうなりました場合にいかなる処置をとるかということにつきましては、関係省とも内々相談をいたしているという段階でございます。
  23. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 われわれ新聞等で承りますところによると、昨年の十月ごろでありましたか、お互いに名簿を交換した際に、名簿の取り調べが十分に済まないから、まだ釈放を決定するわけにはいかないといったような韓国の言明があったように、新聞で私は承っておるのでありますが、はたしてそういう事実があったのか。それが、今もってそういうことが名簿の上で判明しない点があって、それがネックとなって今日になっておるのか、あるいは、韓国はどういう理由のもとに、あれほど自分から言い出した問題を今日まで引き延ばしておるのか、その理由はどういうことなんでありますか。
  24. 伊関佑二郎

    政府委員伊関佑二郎君) 昨年十月ごろに名簿の提出がおくれたということは、これは事実でございます。韓国の南部に非常な水害があって、このために多少おくれたということは、事実でございますが、それはもうできております。昨年中にいろいろと支障が起きました一番大きな原因は、やはりこの在日朝鮮人の北鮮帰国の問題であります。これに対しましては、韓国側は依然として強い反対をいたしております。これが非常に大きな感情問題になりまして、この第一船が十二月十四日に出たわけでありますが、それまではどうしても、このしこりがあるために、話が円満に参りません。十二月十四日に第一船が出まして、これが既成事実になりましたので、昨年末にまたぜひ、新年早々でも実現するようにと思って、十二月三十日まで交渉をいたしたわけですがこのときには、ちょっとここで御説明申し上げかねますが、いろんなほかの事情もございまして、日韓間では一応話がついたところもございましたが、ほかに多少理由もございまして、実現に至らず、そのままの状態でこの一月の末まで参りましたが、一月の末から交渉を始めまして、また別途の角度から、今、問題を検討しておるという段階でございます。
  25. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 韓国のやり方は、もう皆さんも御承知の通り、いわゆる人質外交と申しますか、自分の主張を通すためには、人道も何も意に介しないといったようなやり方を今日までやっておるのでありますから、これが一向解決せぬということになりますと、先ほど申しましたような関係の家族たちあるいは関係業者が大挙して出て参りますと、どんな不祥事が生じないとも限りません。今までたびたび東京に、大挙陳情がございましたが、その際はさようひどいこともございませんでしたけれども、かように問題が深刻化し、もうしんぼうし切れなくなった業者が出て参りますと、いかようなことが起こるか、私どももその点を非常に心配しておるわけであります。今後この問題に対しましては、先ほどお話のように、ここ数週の間に何らかの進展が見られなければ、政府としてははっきりした態度を示して、国民にある程度の、安心はできぬかもしれませんけれども、国民を押えていくような処置を講じませんことには、われわれとしても非常なここに心配な問題を目の前に控えておるということを一つ御認識をいただきたいと思います。そうしてその上に立って、この問題を、もういつまでもだまされることのないように、一つ処置をしていただきたい、かようなことを私からお願い申しておきます。  それからもう一点、ついけさほどのニュースでございましたか、警備巡視船——日本巡視船には、従来火器を備えるようになっておりますが、この船が李ラインの警備に当たる、あるいは巡視に当たる際には、わざわざそれを取りはずして出動しておるような現在までの状況でございます。これを今回は、もうそういうことをしないで、そのままに出ることもあるといったような運輸当局のお話が放送されたのでありまするが、それは一体どういうことでございましょうか。私どもはかねがね、韓国警備艇は火器をもって威嚇し、威嚇ばかりでなく銃殺された者もございます。また船を銃撃されて損傷をこうむった例もたびたびありますが、その場合にも日本は何らそういったようなこともせずに、今回のような、機銃を向けられれば逃げてしまわなければならぬような情けない状態が繰り返されてきたのでありますが、今回、火器を取りはずさないで出動するということになると、業者もある程度の心強さを感ずるかと思いますけれども、一体これはほんとうでございますか、どういうことなんでございます。か、この際お答え願いたい。
  26. 林坦

    政府委員林坦君) お答え申し上げます。従来、昨年の七月までの事態におきましては、大体海上保安庁におきましては、常時四隻体制の警備をいたしておりました。拿捕その他の関係がだんだん緊迫化するにつれまして昨年もいろいろ問題が起こりましたが、私どもの方でも巡視警戒を強化するという趣旨のもとに、政府の方針に従いまして常時六隻程度の巡視警戒を李ラインの方において行なうというふうにいたしたわけでございます。それに従いまして、ほかの地区の応援をどうしても必要とするということになりました。ほかの地区の巡視船も相当入れまして、結局、全体でいえば二十隻近い船がこの李ラインの哨戒の任に当たるという、入れかわりの面もございますけれども、なったわけでございます。それで、実は従来、この李ラインに出る船につきましては備砲その他をはずして出るということは、会談の関係もあり、できるだけ刺激をしないようにして、そしてとにかく平和的に交渉によって解決するんだからというので、こちらもできるだけそういうふうにして参っておりましたのですが、何せ、そのほかの地区からも警備を強化しなければならない関係もありまして、そのつど、はずしたりあるいはつけたりということに、実は非常な経費と時間とのロスを感じたわけであります。従いまして昨年の十月ごろから、この応援に出ます船につきましては特にはずすということをしないで応援に出すように実はいたしておりました。これはもちろん、ただいま申し上げましたように経費的な問題、あるいは時間的な問題もございます。それでまあ大体そういうふうにして続けて参っておるのでありますが、大体それらの状態考え合わせてみまして、実は長い間そういった備砲その他をおろしておきますと、もちろん経費の問題のほかに、それらを保守いたします上からもいろいろ支障がございます。また、訓練のつどまたそれを積むということもなかなか大へんでございますので、実はこれらの李ライン哨戒に当たっております船も、ほかの巡視船と同様の装備にとにかく返すというふうにいたしまして、過般来それを実施して参っておる次第でございます。けさの新聞等に相当大きく報道されましたけれども、これは私どもとしてすでに実施いたしておりますことがニュースのようにして取り上げられたと、かようにまあなっておるわけでございます。
  27. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 今の御答弁は、単に経費や、あるいはその銃器等の手入れ等の関係からそのまま積んでおるという、きわめてやわらかな御答弁でありますが、私は必要によっては秘密会にして質問したいことはございますが、その点についてお答えできましょうか、秘密会にしたら。
  28. 林坦

    政府委員林坦君) 私のただいま御説明申し上げることは、ただいま申し上げたところまででございます。
  29. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 私はもう、砲を積んでおったって、ただ手入れをするのがめんどうだから積んでいるというなら竹の棒を積んでるのとちっとも変わりゃしない。そこに、今まで刺激をするからするからといって控えて、こっちはのべつまくなし刺激をされた。そしてようやくここでまあ経費は手入れがあるから、あるいは経費がかかるからおろさないんだということで、そのままに出るということに対しては、ちょっとわれわれも奇異に感ずる点がありますが、もし、機微に触れるところがあって、秘密会でなければ御答弁ができないということになれば、私は秘密会を要求いたしますが、秘密会にしてもなおかつそういった点については答弁ができないということならば秘密会にしても意味はないのでありますが、その点いかがでありますか。
  30. 林坦

    政府委員林坦君) いろいろ問題をさらに掘り下げていきますと、いろいろ問題があるかと思います。ただ、われわれといたしましては、現在のところ政府の方針が変わらない以上は、政府の方針に従って、武力をもって拿捕阻止を行なうということにまではもちろん踏み切っておりませんし、とにかく平和的に話し合いによって解決するという段階において現在においては参っておることを申し上げておきます。
  31. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 こちらは平和、平和といっても、向こうの方は銃器をもって威嚇すれば、これは平和じゃないと私は思う。手前だけ平和、平和といっても向こうから威嚇されて、これは決して平和の問題じゃ私はないと思う。こちらは平和に解決したいといっても、今日まで平和に解決した問題はほとんどない。ようやく少しそれに対する措置が芽が吹き出しかけたような感じがするので、そこに私は聞きたい点が——そう深く聞きたい点ではありませんが、少しありますが、かようなことをここでお聞きしたり、御答弁をいただくと、直ちに外にわかってしまいますし、それがためにかえって非常な不利益を招くということであるならば、私はその発言は控えるべきだと考えておるのであります。ただ、もうそういうことを論議してものれんに腕押しのような感じがいたしますので、深く申しませんが、外務省にいたしましても海上保安庁にいたしましても、今までのような、もう平和的に、平和的にといって、いつまでもだまされてばかりいたのでは国民が承知しなくなります。この点は一つ腹をきめて今後の折衝を外務省も、また保安庁の警備も十分にやっていただきたいことを要望いたしまして私はこれ以上質問をいたしません。
  32. 亀田得治

    ○亀田得治君 関連質問。伊関局長にちょっとお聞きしますが、第五八幡丸の問題で韓国側に出した抗議書といいますか、その中身は、もう一度繰り返してほしいのですが、どういう中身ですか。文章の通りでなくてもいいのですが、文章があれば読んでもらってもいいです。
  33. 伊関佑二郎

    政府委員伊関佑二郎君) 事実を述べまして、それから問題点といたしました点は、会談中は拿捕しないという紳士的な協約といいますか、これに違反しておる、これを指摘いたしました。それから、もちろん李承晩ラインというものは認めておりませんが、いわゆる李承晩ライン外におるものを、今回は拿捕しておるという点がまた問題点になる。それから、最近韓国漁船その他の遭難いたしましたものを、わが方はこれを救助いたしました。そうして燃料等を与えて皆送り返しておりまして、そういうふうにわが方はきわめて人道的なことをしておるのに、先方はライン外にある漁船拿捕しようとし、しかもそれを沈没せしめたということは、きわめて非人道的であるというような点で問題を取り上げております。そういたしまして、最後に、この韓国政府の陳謝、責任者の処罰、損害賠償、それから抑留漁夫の釈放等を要求いたしておりますというのが大筋でございます。
  34. 亀田得治

    ○亀田得治君 それに対する回答というものは、いつまでに出せと何か要求はしてあるのですか。
  35. 伊関佑二郎

    政府委員伊関佑二郎君) 回答につきまして期限を切っての、いつまでに出せということは申しておりません。大体いつも、向こうもいろいろと現地からの報告をとりまして、詳しいことを調べた上で回答をよこします。当方といたしましても、このわが方があげました事実、何時何分、何度の線でどうだという点につきましては一応保留してこちらは抗議いたしております。と申しますのは、これは非常に急ぎましたので、月曜日に出しましたが、事件は金曜日に起きています。月曜日まででは、私どもといたしましてもまだ海上保安庁から正確な数字はもらっておりません。もし、今後違った点があればこれを訂正するという点はつけ加えておりますが、先方もそうした事実を詳しく調べます。それで回答が参りますまで、やはり十日やそこらはいつもふだんはかかっておるというのが実情でございますが、非常におくれればまた督促をいたすというわけであります。
  36. 亀田得治

    ○亀田得治君 その抗議文の内容は一応了承できるが、今回のやつは、説明を聞きますと、李ラインから非常に離れておる所ですね、場所が。だから、そうして沈没しておることも事実です。そういう二つの事実というものはそんなに時間がかかるわけじゃありません、調査に。だから、従って、私のお尋ねしたいのは、こういう明確に不当なことをされた場合には、もう少しはっきりした回答を一定の期限を限って求める、私はこれが正しいと思うのですがね。実際上、一週間も十日もかからなきやわからぬことについてこちらが抗議をする場合は、これはそういうことも問題によって必ずしも言えないでしょう。だけれども、どうも今回のやつは、一応御説明を聞いたところでは、私はそういう感じがする。だから、そういうものに対して、なぜ期限などを明示して、そうして回答を求めないのか、それはどうなんです、局長
  37. 伊関佑二郎

    政府委員伊関佑二郎君) 船が沈んでおりますことはこれは明瞭でございます。船がどの地点におりましたかという点は、常に争いになる点でございまして、この点につきましては先方も調べることだと思います。わが方ももう少しはっきりした情報をもらおうと、こう思っております。海上保安庁からいただくつもりでおります。期限をつけますか、つけませんかという点につきましては、これはつけてもよし、つけなくても、ある程度リーズナブルな期間を待ちまして、そうしてよこさなければ、そこで改めてすぐ督促するということができると思います。いずれにいたしましても、それほど違うというふうには考えておりません。従来の例によりまして、向こうが調べを終われば必ず回答はよこすと思います。その従来の例に照らしまして、特に回答がおくれるという場合にはそれを督促するということでございます。
  38. 亀田得治

    ○亀田得治君 従来、事件が起きた場合に、抗議を申し込んで、どれくらいの日数がたって回答が来ているのですか。
  39. 伊関佑二郎

    政府委員伊関佑二郎君) たくさんケースがございまして、長いのも短いのもあると思います。ある程度の差はございましょうが、平均いたしまして何日目になっているかという点につきましては、ちょっとここで覚えておりませんが、それほど長くはかかっておりません。
  40. 亀田得治

    ○亀田得治君 大体のところでいいです。
  41. 伊関佑二郎

    政府委員伊関佑二郎君) 大体のところが、半月くらいであるか、二十日くらいでありますか、ちょっとはっきりした記憶がございません。
  42. 亀田得治

    ○亀田得治君 こういう明白な不当拿捕が、そんな半月とか二十日とか、そういうことを日本政府が待つこと自体がおかしいのです。だから、従来の例によるというふうに局長が答えるところからみると、こちら自体が多少のんびりした気持でやはりいるのだな。これは局長だけ責めてもどうもならぬかもしれんが、そういう点は、やはりもう少し厳重に私はやるべきだと思う。  そこで、林長官にちょっとお聞きしますが、今回の拿捕地点ですね、これは一応報告を受けたものは、再検討でもすれば相当また狂ってくる可能性のあるものですか。これはもうともかく李ラインより相当離れた場所、それはまあ多少の距離のことは問題はあるかもしれぬが、李ライン外であるということはきわめて明白だというものなのか、どうなのか。今の伊関局長の話ですと、多少何かその辺、調査をしなければならぬようなこともおっしゃったのだが、その辺のところをおっしゃっていただきたい。
  43. 林坦

    政府委員林坦君) 私ども報告を受けているところによると、操業地点は、李ライン外七マイル半程度というふうに、大体報告を受けております。ただそれが、一度接舷され、それからまた逃走をしておって、そうしてまた機関が停止してつかまったという場所も同じ漁区のうち——農林第二百四十五区のうちでございますが、これは李ライン付近になるわけでございます。従って、これはわれわれとしては、李ライン外というふうに、もちろん報告を受けておりますし、そうだと思っておりますが、あるいはそれは、今伊関局長の言われますのは、韓国側の見方が、私は何かそういうことについて異なった見方をするかもしらぬということであろうかと思いますけれども、私どもの方としては、現在、これ以上これが変わるというふうには考えておりません。
  44. 亀田得治

    ○亀田得治君 そういう拿捕地点というものは、そんなに争いにならないように、何か客観的にはっきりさせるような準備というものはないのですか。たとえば警備艇海上保安庁巡視船現場に行っているわけでしょう。ささいなことが両者の水かけ論になって、事実関係が何かあやふやにされるといったようなことは、はなはだ問題の解決を不明朗にする、長びかす、そういうような点はどうなんです。
  45. 林坦

    政府委員林坦君) 問題は、結局広い海上でございますので、私どもの方はもちろんこういうふうに推定もいたしております。問題になる場合を申し上げますと、たとえば夜中でありますとか、事が起こるのが暗い場合が多いのでございますので、いろいろそういう点で議論が出るという場合はあり得ると思います。しかし、私どもはこういうふうに報告を受けておりますし、現場においてそういうふうに確認している、かように聞いております。
  46. 亀田得治

    ○亀田得治君 まあ報告はそれでわかるのですが、では先方が違った報告をした場合、どういうふうに判断するわけですか。
  47. 林坦

    政府委員林坦君) これらをほんとうに正確にその地点を確認する、両方で確認すれば最も確かでございます。そうでない場合においては、いろいろとそれについてのあいまいな点、問題についていろいろ議論が出るということは、後に至って議論になるという場合はあるのでございます。海上でございますので、その点についてはなかなか正確に、だれが見てもそこだという場所はなかなかきめにくいという点はもちろんございます。
  48. 亀田得治

    ○亀田得治君 そうするとどうなのですか。その問題の起きた地点にもう一度行ってみる、こういうことはできるのですか、できないのですか事実上。
  49. 林坦

    政府委員林坦君) その地点という意味が、非常に正確にこの地点というような場所ですね、それはなかなかむずかしい、ちょっとできないといっていいかと思います。
  50. 亀田得治

    ○亀田得治君 まあその辺になかなか問題がやはりそうするとあるように思いますね。こちらの報告が間違っているとは思いませんけれども、ただその何かこう水かけ論のような格好に持ち込まれるという感じがするわけだな。だから、そういうところから、あるいは外務省も期限付の回答の要求なんということをしなかったかもしれないけれども、私は相当これは客観的にいろいろな科学的な測定等をやれば確定できるというふうなことかとも思っていたのですが、そうじゃないとすると、これはなかなかむずかしいですね。
  51. 林坦

    政府委員林坦君) 非常に明瞭な場合には、もちろんその外であるということははっきりするのだろうと思いますが、やはり李ラインの付近の問題でありますために、いろいろ論議が起こるということは避け得られないというのが実情でございます。
  52. 亀田得治

    ○亀田得治君 しかし、この地図だけを見ると、これは相当離れた所ですね。相当天草寄りの場所ですね。地図が違っているのかどうか……ともかく李ライン外ということが、言われておるごとく、きわめて明白であるというものであるかどうかということによって、私はこの問題の取り上げ方というものは違ってこなければならないと思うのです。それでお聞きしているのですが。
  53. 林坦

    政府委員林坦君) 操業しておりました場所につきましては、李ライン外七マイル半という推定をいたしております通りでございまして、とにかく外なのでございます。従って、われわれは李ライン外拿捕である、こういうふうに考えておるわけであります。
  54. 亀田得治

    ○亀田得治君 じゃもう一つ、伊関局長にもう一度聞きますが、三月になってもなおかつ問題が軌道に乗らない、そういう場合にとるべき方針というものは協議しておるということなんですが、それは具体的にはどういうことでしょう。私はこういうことは何も秘密にする必要はないと思うのです。別にそんなに秘密にしてやれるような手段というものもあり得るわけがないし、むしろそういうことをはっきりしていった方が交渉の促進にもなるわけです。そういう意味でお聞きするのですが。
  55. 伊関佑二郎

    政府委員伊関佑二郎君) 先ほど説明申し上げましたように、今月中ということを期限にいたしまして今交渉をいたしておりまして、やや交渉に好転のきざしが見えておるわけでございますが、この際に交渉決裂した場合にどうするか、決裂した場合にはいろいろの措置を考えておるというところまでは申し上げてもいいと思いますけれども、その際に具体的にそれではいかなる措置をとるということはまだ関係省とも相談中でございますし、とり得る措置はいろいろとございますが、これを今せっかく交渉しております際に、その交渉当事者である私から申し上げることは差し控えさしていただきたいと、こう考えております。
  56. 亀田得治

    ○亀田得治君 そんなことは秘密にしないで、国会で聞かれたからこれはやむを得ず答えるという格好で答えていく方が、これはむしろ私はもうかえってこれからの外交だと思うのですよ。そういう意味でお聞きするのだが、どうも日本の政府というのは、そういうことになると口を緘する傾向がありますが、そういうことを出してもらえれば、それよりも、いや、こういうやり方の方がもっといいのじゃないかというふうに国民が言うかもしれないし、またわれわれも意見があれば言う、そういうことが大事なので、そういうふうにやっていかないと、ほんとうに日本の国民の全体の気持というものを、こういう問題でしっかり取っ組んでいく、こういうことにならないのですよ、これは大事なことなんですよ、そういう外交の進め方というのは。何もこれを秘密にする必要はないのです。そういうことが一体検討されたことがあるのかないのか、ただあなたは局長だけの考えで、そういったことは言わぬ方がいいということなのかね、僕らはどんどんこれは言うてもらった方がいい。
  57. 伊関佑二郎

    政府委員伊関佑二郎君) ただいま申し上げましたように、今月一ぱいと申しますればあとわずか十日ほどなんでございまして、やはり交渉をいたしておりますと、いろいろなかなか苦しい点はございます。こちらにおります先方の大使その他代表にいたしましても、本国政府がなかなかいうことを聞かない面を、本国政府に対して強い勧告をして聞かすというふうなところもございまして、いろいろと先方としては今努力をしておるわけでございます。私の方もまた極力関係省の間に努力をしておる、そういうふうにものを作る方へ向けて努力しております際に、こわれた場合に何をするということは、やはり私は妥当じゃないのじゃないか。もちろんあと十日もいたしまして決裂いたしますれば、その際は十分検討いたします。そうしてそうしたことが当然新聞にも出て参る。今できる方向へ向かって努力しておる際にこわれた場合どうするということは、やはり少し早いのじゃないか、こういうふうに常識的に考える次第でございます。
  58. 亀田得治

    ○亀田得治君 こわれた場合に何をするというふうな結論的なことでなくてもいいのですよ。そういう場合にはこういうやり方、手段がある、国内的にはこうだ、国際的にはこうだ、こういうことが考えられるとか、これは意見がいろいろ出てくると思うのですよ、結論としてじゃなしに。そういうことを、あなたは討議の内容をおっしゃったってそれは何も差しつかえはないと思うのですがね、かえっていいと思うのですよ。
  59. 伊関佑二郎

    政府委員伊関佑二郎君) たとえば漁夫の問題にいたしましても、この政府間の交渉でもって問題が片づかぬという場合にどうするか。これは私どもとしましては、国際赤十字というふうなものが、従来からこれにはいろいろと頼んでおります。また、国連に提訴をするというふうな問題もございましょう。あるいは国際司法裁判所とか、こうしたことについてはございますが、私の申し上げておりましたのはそういう今までにいわれておること以外に、世間でいわれておりますように、代表部の閉鎖とかその他いろいろなことがございますが、そういうことには今触れたくない、こういうことを申し上げているわけでございます。
  60. 清澤俊英

    清澤俊英君 伊関さん、これは先ほど漁夫の交換の問題なり釈放の問題について、二月中にきまらぬ場合には最後にきめ手が用意してある、こうおっしゃった。今亀田君との応答をお伺いしておると、「なお検討」という言葉を使っておられますね。「きまった」ということと「検討」ということと、そこに食い違いがあると思うんです。そういうふうにちょっと考えられるのですがね。もし、返答がなければ、もうこういうことをやるんだという、政府部内においてきちんともうきまっておるのか、交渉過程においていろいろの手をまだ検討していくと、こういう過程に今置かれておるのか、どっちがほんとうなんですか。
  61. 伊関佑二郎

    政府委員伊関佑二郎君) 私が申し上げましたのは、軟弱外交である、だまされておると言われておりますが、また、事実そうであったかもしれませんが、こうした従来同様の努力は今月末まで続ける、そうしてそれでまだ効果がない場合には従来のようなやり方は変える、変える際にどういう方法をとるかということについては、目下関係省とも相談しておる、こういうことを申し上げておるわけであります。
  62. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 位置の問題についていろいろ論争になりはせぬかということがございましたので、私ちょっとお伺いしたいのですが、なるほど位置の面につきましては、海上のことですから非常に的確なことは出てきにくいと思いますけれども拿捕された船長が先方で詰められて、お前は李ラインの中で操業しておっただろう、いや、そうじゃありませんと抗弁しても、それが通らないで、ついに先方の言うように、季ラインの中でやっておりましたということに判を押さなければならぬといったような事例がよくあったと思うのですが、そういうことは保安庁なり外務省なりでおわかりになっておりますか、そういう事例があったかなかったかということは。
  63. 林坦

    政府委員林坦君) ただいままでに、やはりそういったような報告を受けております。
  64. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 それがありますと、この裁判というものは向こうで一方的にやっている裁判で、私どもは裁判自体についても非常な疑惑を持たざるを得ぬが、向こうの方では、船長がちゃんとこういうふうに承認しているんだと、こう言って参りますと、これはまことにそういう点では判然しない点がある。これは、釈放されて何年かたって帰って来た人たちにそのことをわれわれも聞いたことがある。われわれが何と抗弁しても聞き入れてくれぬ、どうでもこうでも承認をさせられたんだというようなことを聞いております。そうなりますというと、今論争になろうとしていることは、これはむちゃくちゃなんですね。ほんとうに公正な判断をするということにならない。そこが、まあ日米間でもいろいろありましたが、日本の裁判とはだいぶ私は違うと思う。そういう点も一つ頭に入れてこの問題を考えないとただ船長が承認したからその通りだというわけには私はいかぬと思う。この点は交渉に当たる人も一つ頭に置いて処置をしていただきたいということを希望しておきます。
  65. 堀本宜実

    委員長堀本宜実君) 他に御質疑もなければ、本件についてはこの程度にとどめます。
  66. 堀本宜実

    委員長堀本宜実君) 次に、農地関係予算及び施策に関連して御質疑のある方は、順次御発言を願います。別に御質疑もなければ、本件についてはこの程度にいたします。  本日はこれをもって散会いたします。    午前十一時五十七分散会