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一松定吉君 私も、
防衛庁の
職員の
給与に関して、どうも了解に苦しむ点を伺ってみたいと思います。これはあまりにも
階級が多種多様ですね。参事官の
俸給月額の
比較表は三十
階級、それから尉官、佐官、将官の
階級が三十五
階級、それから一士、士長、一曹、こういうような
階級が二十三
階級、こんなに分けてやるということがおもしろくないのみならず、同じ参事官のうちでも、一級官と二級官と三級官と地位が同じところがたくさんあるわけですね。たとえば、参事官の三等級にしても、十三の
給与から十九までは二等級の一から四までと同じ、それから二等級と一等級の
給与が、二等級の八から十二までと、一等級の一から五までが同じと、こういうふうに重複しておるということが、実はこれは非常に混雑を来たして、われわれの感情からいってもどうかと思うのでありますが、たとえば幹部の
給与でも、一尉、二尉、三尉と
階級が違うにかかわらず、一尉の一級から七級までと三尉の八級から十四級までが月給が同じ、それから一尉と二尉との間の月給が、二尉の五級から十一級までと一尉の一級から七級までが同じ、それから佐官、尉官といたしましても、三尉の十一級から十四級までと三佐の一級から四級までが同じ、あるいは二尉の十一級から十三級までと三佐の四級から六級までが同じ、そうして一尉の七級から十二級までと三佐の四級から九級までが同じ、しかも二佐の一級から六級までが同じ、それから今度は一佐の一級から三級までと一尉の十級から十三級までが同じ、そうして二佐の四級から六級までと一佐の一級から三級までが同じだというように、重複してたくさんあるのは、これは私の
考えでは、やはり尉官は尉官、一尉は一尉、二尉は二尉、三尉は三尉で、どの尉官でも尉官は佐官を追い越さない、佐官は将官を追い越さないというように、基本的の
俸給はちゃんときまっておって、それから先今度
給与をふやすというような必要のあるものには、あるいは勤続
手当、あるいは功労
手当、あるいは
超過勤務手当というような特別なものをこしらえて、その原則の
俸給に加えていくようにすれば、一佐と二佐との間に
俸給が重なってみたり、三佐と重なってみたり、あるいは一将と二将と重なってみたりするようなことでは、自分は
階級は下でありながら
俸給は上だというような
考えを
本人に持たせ、また国民に持たせるということが、非常に複雑になって、こういうような計算をする上からでも、
職員をたくさん使わなければならぬし、また
給与を受ける方でも、おれは
階級は下だけれ
ども収入は上だというような
考えを持たせるということはどうでしょう。やはり月給は、尉官は、一尉、二尉、三尉はみな月給は違うと、それから今度は佐官になると、尉官よりも佐官の方が上だと——一佐、二佐、三佐の方が上だと、将官は佐官よりも上だというようにして、原則的に
俸給はちゃんときめておいて、ただ収入の点について、あれは佐官よりも多いのは、
超過勤務で多い、あるいは年令の超過が多いのだというようにつけ加えていけば、こんなに
階級をたくさんこしらえる必要はないと思うのですが、これは一体どういうわけで、こういうふうに
階級を分けて、一佐と二佐と三佐と同じ
給与をとって、しかも下の者が上の者よりも
給与が多いというような感情を国民に持たせ、
本人に持たせるというようなことが、どういう利益があるのですか、この点を
伺いたい。