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矢嶋三義君 それでは少しお伺いいたします。午前中の辻
質問に関連して、私もその点ちょっと
意見の違うところがあるから、こういう
意見もあるということを聞いておいていただく
関係上、関連して
一つ伺っておきたいと思います。
この三十四年一月二十二日に、
山口当時の
長官に対する河合
審議会会長の答申案は、その当時からずいぶん論じられたわけですが、この
審議会の
構成そのものに若干偏向性があるがゆえに、この答申は非常に傾聴に価するりっぱな面もある反面、また他面では時代逆行的な答申
内容もあると私は当時から判断しているわけです。だから、この答申を全面的に私は支持するものではありません。で、その答申の一部の「
審議会等の整理」という第五項の、この中にも非常にりっぱな答申がなされています。この第五項目のところは、他の答申部面よりはこの第五の、「
審議会等の整理」のところはよりよくできていると、かように当時から認識を持っているのですが、午前中
政府委員から
答弁がありましたように、この答申
趣旨にのっとって若干の努力をされたようですけれ
ども、辻
委員が指摘されるように十分誠意を持って、決断力を持って臨まれていないという点については、私は辻
委員と同感です。その点については辻
委員と同様に
政府に反省を促すものですが、ただ、
審議会等の整理については具体的に取り上げて参りますと、必ずしもこの答申を私は適当であるとは
考えません。で、要するところ、でき得べくんば、
審議会というものは期限を限って
設置してその期限内において精力的に調査をして答申をしてもらう、その答申が終わったならば廃止をすると、こういう原則で
設置し
運営をしていくべきだと思うのです。ところが、それがなされていないものですから、中には非常に生き生きと活動している
審議会等ありますが、また反面全く有名無実というようなものもあるわけですね。だからその必要性と実態とを十分あなたのところで調査されて、そうしていずれも立法府が
審議成立さした法に基づいて求められているものですから、立法府の
関係委員会等の
意見もしんしゃくして対処されるべきである、かように私は
考えます。
政府側では
審議会の中でも煙たがる
審議会があるわけですが、それは非常に強力なる
審議会、それから
政府の予算編成等に影響を及ぼして参るような
審議会は煙たがる。ところが、そういう懸念がなくて大体
政府の立案する政策をうのみにして、そうして答申してくる
利用価値のあるような
審議会は、そう活発に動いてなくてもそれを重要視している、こういう傾向があります。たとえば具体的に言いますと、離島振興
対策審議会などというのは、これは大蔵省あたりが最も煙たがっている
審議会です。しかし、これは離島僻地の後進性打破はその必要があるし、その点ではこの離島振興
対策審議会等はずいぶん実績を残して参ってきているわけです。この答申にはなるべくすみやかに廃止をするのを適当とするというような答申がなされている。こういうものを見れば、大蔵当局は喜んでこれを廃止すると思うのです。しかし、今のこの離島の島民の生活の実態、それから離島を多くかかえている都道府県の財政
状況並びに県政一般等を
考える場合に、離島振興
対策審議会等は
政府の一部に煙たがる面がありましても、これらは廃止する段階ではないと思うのです。例をあげれば、また台風常習地帯
対策審議会、これも設けられたけれ
ども、大蔵省が予算に影響することをおそれてきてやはり圧力を加える、その鼻下をうかがって所管官庁が積極的に動かないということで冬眠状態を続けている。では台風常襲地帯
対策審議会はそれでいいのかというと、日本のこの台風災害国としては絶対それではいけないわけで、しかも、そういう
審議会はこの答申によるというと廃止を適当とする、こういう答申がなされている。だから私は冒頭に申し上げましたように、その点で若干午前中の辻
委員の
政府委員に対する要請とちょっと違う面がありますので、こういう
意見もあるということを耳に入れておく必要があると思って若干っの
意見を申し述べ、
質問いたした次第です。御
答弁いただきます。