○横川正市君 ちょっと関連。ちょっと言葉じりで失礼なんですが、
大臣の二つ、たまたま私どもとしては、ふに落ちかねる発言があったわけですが、私は国の政治のあり方として、たとえば国民経済が膨張して、それに伴って流通機・関であるそのものを倍増する、いろいろな設備とか何とかいうのが急激にふえてきて、それがその国の一つの産業の増進になっておる、これに合わせて国の行政は、たとえば道路をつけてそれに問に合うようにしたり、それからいろいろな
意味で、便宜供与をするということで、サービスをするわけであります。いわば
国家公務員というのは、これはサービス機関であって、昔のように天皇の官吏ではないので、だからそういう
一般の国の産業やら国力の増進に従って、サービス機関である
公務員というのはふえていくことは、これは一向私は意に介さなくてもいいと思うのですよ。ある商店が店員さんを三人雇って、そうして
仕事をやっておった、五人にした、それでもまだ足りないから、三輪車を購入しようじゃないか、こういうように国の国力に比例して、
公務員というものは、頭数というものはそろえていくのだと思うのです。もちろん、そういう中で、有能か有能でないか、サービス機関に携わる者にふさわしいとか、ふさわしくないとかいう問題が起こってきても、頭数が必要だということについては、国力の増進に従って、サービス機関の
公務員がふえてくるのは当然だと思う。農林
大臣の今のお話しでは、役人が野放図に人を雇いたがって、まあいわば自分の机がでっかくて、自分から見おろす部下がたくさんいれば気持がいいような、昔の天皇の官吏のようなものの
考え方でこれを
同一視するということは、私は反対です。もっと現場の
実情に合った
定員配置というものを真剣に
考えてもらわないと、おそらく農林
大臣、毎日どれだけの決裁に判こを押されているかわかりませんが、あなたの持っている膨大もない機構の中で、一体一つ急がなければならない
仕事が、何日かかって、何ヵ月かかって処理されているか、現場へ行ってみれば、すべてこれは
定員不足だといって、八面六臂、超勤をやっている。それでも一人でも頭をふやすというのは反対だというものの
考え方から、
仕事がどこかで詰まってしまって流通しない。いわば行政がどこかで沈滞をしているのは、そういうような面で
定員の配置とか何とかに非常に不都合があるからなんだと、こういうふうに私どもは見る面があると思うのです。あなたは農林
大臣ですから、あなたの実際の行政の範囲を見ていただいてもわかると思う。そういうことから偏見として野放図に役人が広がっていくんだというような、簡単なものの
考え方で御し切れない。今の行政機構の沈滞は、
定員の配置その他から起こってくる面が非常に多い、こういう点は私は強く
指摘しておきたいと思う。もちろん
給与その他の問題から、いい人が入ってこなくなったとか、あるいはどうも、しゃくし定木な人事院の試験があまり将来伸びるような人の
雇用を障害しているとかいうような、個々の障害はあっても、今の
定員問題が一つの原因だと思う。
それからもう一つは、今まあ
仕事その他の面でいろいろやっておられるようですが、私そういう面でも農林
大臣の先ほど言ったような
関係では、ちょっとふに落ちかねる問題があるわけです。それは
鶴園君の今の
質問の中に答えられたような点で、
政府では一生懸命やってできるだけ
仕事を伸ばし、あるいは幅を強め、と同時に、そのことがこの産業に関連している
人たちの生活を安定やら向上やら、将来約束されたものにしたいのだ、こう思っておっても、どこかでパイプが詰まって動きがとれなくなっておるようなところがあるわけです。それはあなたの言うように、役人は要らなくなればあっちへでもこっちへでも移していくのだ、こういうような格好で、ほんとうに一貫した政策の中で、一貫して奉仕をするいわゆる窓口とか、役人の配置というのに適正を欠いておっちゃ、それは私は国の産業というものの基盤ができてこないと思うのですよ。あなたの、簡単にこれは要らなくなったらあっちへやろう、こっちへやろうというような
考え方じゃ、非常に私は安心してその業務についておれないと、こういうふうに思うのです。もちろん、私は人力車を自動車にするのは反対じゃ、人力車を自動・車にする国の政策をやっているのだから文句を言うなと、こういうふうに思われる面もあるかと思うのですが、やはり蚕糸などは非常に古い伝統で、ただ需要が非常に減っている。減って、そういう面からいろいろな不都合が今起こってきているわけなんですが、そういう点もいろいろ考慮はされますけれども、もっとしっかりとした国の窓口機関、サービスを十分にできる機関をしっかり置いて、そうしていわゆる輸出の不振なんかは国の政治の面で私は解決をして、安定した生産とそれから需要供給
関係は政治でこれを補っていく、こういうふうにしていくのが当然だと思う。まあ、言葉が足りなかったのだろうと思いますけれども、そういう面でさっきの二点はふに落ちかねまするから、もう一度一っ
大臣から御答弁をいただきたい。