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鶴園哲夫君 この問題は、先ほど申し上げましたように、一昨年に藤永私案が出ましてから、研究の公務員にとっては非常に大きな問題で、盛んに研究者としての討伐も進んでおるように見受けられるわけでありますが、八海区の研究公務員の
意見等も十分参酌されて取り進められるように要望いたしたいと思います。今お話しのように、この研究所は特に改革にあたって必要なことは、県の水産試験場との関連が重要だというふうに思いますし、それからもう
一つは、今日の八海区に分けました水産試験場の構想というものは、実は戦後ああいう杉で進められたわけでありまして、
予算が不足をしている、あるいは
定員が不足をしているというために、非常に中途半端な研究
業務になっておるのじゃないかというふうに思いますし、機構をいじる、機構を大きく改革するということで、何か新しい
希望が持てるのじゃないかというような考え方が、こういうふうに
予算が足りない、人間が不足するということで中途半端になりますと、ややもするとそちらへ、お役所の機構というものは、常に何か機構をいじってやろうというようなことになるのじゃないだろうかと思うのです。ですから
予算が足りなければ、あるいは人間が不足すれば、これはどういう機構を作ろうとも、私はまずいのじゃないかと思うのです。詳しいことは申し上げませんけれ
ども、八海区に分かれております試験場のどの
一つをとってみましても、非常に研究費は不足をしておる、
人員が足りない、こういう
実情じゃないかと思うのです。どれをとってみてもよろしいのでございますが、新潟にあります
日本海区研究所をとってみましても、これは人間としましても非常に少ないし、五十人ほど人間がおりまして、さらに二つほど支所がありますが、これも合わせまして、六十人ほど、そうして
日本海全域の水系をやる、研究船が一隻、三十トンぐらいの船があるのですが、
予算が足りないという
一つの例として私申し上げたいのですけれ
ども、この三十トンの研究船が一年のうち三カ月しか動かない。これは主として旅費の足りない点、あるいは
予算の足りない点に大きな問題があると思う。ですから機構を単にどうこうということも重要でありますけれ
ども、今日に至りましたやはり大きな
理由には、今申し上げました
予算が非常に不足をしている、
定員が足りないというために八海区の構想というのが中途半端に陥っているというふうに感ずる点が大きいわけであります。さらに県の水産試験場、これはどういうふうにごらんになっておられるか知りませんですが、私なんかよりもさらに詳しくごらんになっていると思いますが、これは試験場という形にしなければいかんのじゃないか、そういう行政指導が要るのじゃないか、県の水産試験場は工場を持っている、その工場はもうカン詰工場になり終わっている。あるいは県の水産試験場というものが収入によって研究をまかなうという建前になっておるために、魚をとることに懸命である。
日本海にある県の水産試験場の船が太平洋に出てマグロを取る、こういうような、一例でありますけれ
ども、
実情になっておるわけでありまして、従って、国の水産研究
機関というものを
充実し発展させていく、それに必要な絶対欠くべからざる県の水産試験場というものを、もっとやはり根本的に指導される面があるのではないか、さらに、この水産試験場には御
承知の
通りに研究部というものがある、研究部じゃなくて、経営部というのがないのでありますが、農業試験場は御
承知の
通り研究部というのが終戦後できまして、八つの試験場に研究部のないところは研究室というものが設けられている、経営室というものが設けられておるし、さらに林業試験場も経営部というものが設けられ、蚕糸試験場においても部はありませんが室が設けられておって、経営というものと研究というものが結びつけられて行なわれておる。水産試験場の場合におきましては、どこをとりましてもそういったものがない。ために、研究そのものが経済効果をややもすると無視するような、研究のための研究、行政と結びつかない、あるいは
漁業経営と結びつかない研究となる。こういうような、
実情に相なっているのではないかと思うのでありますが、今申し上げました三点について県の水産試験場、それからこの経費が足りない、
予算が足りない、
人員が非常に不足しておるというところからくる今日の水研の中途半端な研究というものが、機構改革によって救われるのかどうか、さらに、経営部というものを、そういったような構想のない研究所というものがどういう弊害を起こしているか、そういう点について伺いたい。